魔性
切らした煙草を買いに近所のコンビニに出かけた深夜、戻った部屋には先輩がいて、去年の夏休みから音信不通かつ行方不明になっていた人間がどうしてここにいるのかと思いながら、今までどうしていたのかと聞けば「お盆に海で人魚に食われて、そしたら俺もそれっぽいものになって、捕まったり売られたり色々やってた」と言うので、とにかく酷い目に遭って駄目になったんだなと黙っていたら「本当だって、証拠見せてやるから」といきなり自分の首を両手でもぎ取ったかと思うと「ほら、こういう芸もできる」と生首を差し出してきたので、人魚というか化け物になったんだなと納得しつつ、俺は得意げな表情を浮かべる先輩の首を受け取る。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます