一拍遅れ
どっちかっていうと垂れ目だし、左の目元に二つほくろが縦にあるし、甘ったるい匂いの煙草吸ってるし、二嶋先輩のこと全然忘れてないんですけど、あの人この間真昼間に踏切から飛び込んだし俺ちゃんと葬式にも行ったのに、俺が夜ベランダで煙草吸ってるといつの間にか先輩が隣にいて、生きてたときと同じ煙の匂いがして、最近どうだとか普通に話しかけてくるからバンドの新譜とか近日公開の映画とかの雑談して吸い終わってじゃあまたって部屋戻ってから先輩死んだよなってやっと思い出して、ベランダ見ると誰もいないんですよね。
思い出す瞬間が、一番嫌なんですよ。もう一回会えてるけど、死んでる。しんどいですよ、結構。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます