異種性咬創
パチンコと煙草代でいつでも素寒貧の人魚の先輩は、指やら腕が切ってもすぐに再生する以外はただのクズなので、人魚っぽいとこないんですかと酔いに任せて聞けば、頼んだきり忘れて机の端で冷めていた鶏手羽を軽やかな音を立てながら欠片も残さず噛み砕いて「多分人の指くらいならできんじゃねえかな、やったことないけど」と笑う口の端から覗く八重歯の鋭さに、人魚も雑食だしこの人がその気になったら俺の喉元だって簡単に食い千切れるんだろうなということに今更気づく。
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