弾丸旅行の成果
「贖罪とか考えてる時点で助からないって言えばそうなんだけど、でも俺はやらないよりかやった方が努力点? みたいなものがあるって信じたいんだよね」と四年生の癖にサークルの会室に入り浸り顔を合わせるたびによく分からない話を始める先輩は、一瞬だけ目を細めてから「じゃあこれ一泊二日だからたかが知れてるけどお前の役に立つとは思うから大事にしてね」言って無造作にガムテープが巻かれた木製の小箱を差し出してきたのだが、俺は何を贈られているのだろうという当然の疑問と、小箱に添えられた先輩の右手の甲が隙間なく絆創膏で覆われている理由のどちらから尋ねるべきかを迷っている。
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