分水嶺まで見送り
このところ土曜日になると洗面台のコップに歯ブラシや歯磨き粉のチューブに紛れるようにしてスプーンが刺さっているのだが、刺さっているものも古ぼけて変色したプラスチックの半透明の柄がついたものや子供の頃に流行っていたキャラクターがあしらわれた代物や洋食屋で出てくるような品と重厚さのある一本だったりと毎度違っており、当然どれにも見覚えはないしこんなところに置いた覚えもないのだけども、捨てようにも分類やら回収日やらを確認するのがどうにも面倒で、とりあえず洗面所がいっぱいになったらまた考えようと、俺は歯ブラシを咥えたまま照明に鈍く光るスプーンの先を眺めている。
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