伊東くんの俗談

 一時期めちゃくちゃ焼肉屋行ってたんですよ。付き合ってた子が好きで。映画観た帰りに焼肉屋で感想会とかやってました。ホルモンとかタン食いながら。

 その子と付き合ってた間、撮る写真が軒並み変になるってのはありましたね。欠けちゃうんですよ、体が。指とかほっぺたとか二の腕とか、肉が剥げたり削げたりした感じで写るんですよ。人間ってほっぺたないと歯が見えるんで、なかなかあれですよ、インパクトがある。

 弟に見せたら「願望の直写し」って言ってました。はい。色々あって別れましたけど。あのまま付き合ってたら、俺食べられてたりしたんですかね。そのうち。遅刻とかしないし、悪い子じゃなかったんですけどね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る