お化けが手を噛むので
飲み会で無残に飲んだくれて終電を逃した俺を泊めてくれた先輩の部屋は、朝になって眺めてみれば凄まじい有様だった。
床は衣類と本で足の踏み場もなく台所の流し台は食器で埋まり本棚の本は種類どころか上下まで乱雑に詰め込まれているという状態なので、何事なんですかこれと問えば「片付けるとお化けが出るんだよ」と二日酔いの俺より寝ぼけた答えが返ってきたので、一夜のお礼だという理屈をごり押して台所を片付けたところクローゼットから盛大な拍手が聞こえ始め一分ほど鳴り続けたので、先輩は嘘を言っていなかったのかと納得すると同時に他の惨状に手を付けても果たして大丈夫なのだろうかと葛藤する。
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