凶夢:例外処理未実装

 寝入った途端に見知らぬ一室の湿った床で目が覚め即座にこれは夢だと気づいたのだけど、周囲の壁に血錆まみれの鋸やら棘だらけの椅子など見て分かる拷問器具が所狭しと並ぶのに圧倒されていたら、いつの間にか隣にいた人型の炭としか見えないまっ黒いやつが「また来やがった」「この夢三回見たら普通死ぬのに」「お前が死なないと次にいけないんだいい加減にしろ」とまくし立ててから座り込んでしまったので気の毒になり、じゃあ鞭とか打ちますか痛いと覚えるかもしれません、と提案すれば背を丸めて小さくなってしまったので恐らく以前も同じことを言ったんだなと見当がついて、俺は早く目が覚めないかなと血脂にぎらつく大斧の刃を眺めている。

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