悪神調伏-僧侶がゆく-

榊原 鰰

0⃣プロローグ

「坊主、お前、名はなんという」



「封印をといてほしい」



(ずっと閉じ込めているのはかわいそうだ)



「やはり俺が斬る」



「では、約束しろ。あの少年をお前が守れ」

「それはできんなぁ」



「ありがとう、XXXX」



――あぶない!!



 肉を深く切り刻む刃。



 風が強く吹いた。



 床に広がる血。



 倒れている人影。







 不意にフラッシュバックする光景。


 あの光景が今も目にこびりついて離れない。

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