いけいけ勇者様10

最上司叉

第1話

「魔王様!魔王様!!」


爺やが慌てた様子で家に飛び込んできた。


「どうしたの?」


魔王はいつものように食事をしながら聞いた。


「魔王様大変でございまする!魔王城が乗っ取られましたのである」


「えー!!」


皆驚いている。


「どういうことだ?」


俺は聞いた。


爺やも訳が分からない感じだ。


爺やはいつものように魔王城の様子を見に行ったら結界が張られていて中に入れなかったらしい。


とそこにちび勇者もきた。


「なんだと!魔王城が乗っ取られただと!」


ちび勇者は戦う気まんまんだ。


そして俺たちは再び魔王城に行くことにした。


皆食事を手早く済ませ支度をする。


盗人と魔王は女から弁当を受け取っている。


爺やは留守番。


ちび勇者は自分も行くときかない。


そして俺たちは魔王城に出発した。


途中魔物が襲ってきたが俺たちの敵ではない。


俺たちは魔王城の少し手前で休息をとった。


女の弁当を食べ準備万端で魔王城の前に立った。



「確かに結界が張ってある」


「いけそうか?」


俺は魔王に聞いた。


魔王は結界に触れ呪文を唱えた。


パーンという音がして結界が消滅していく。


「皆生きて帰るぞ!」


「おー!!」


皆が叫ぶ。


そして魔王城の中。


しんと静まりかえっている。


「いるんでしょ?姿を現しなさい!!」


魔王が叫んだ。


霧みたいなのが集まってきた。


「危ない!!」


魔王が叫んだ。


俺は間一髪で避ける。


空を切る爪があった。


「なにしてる!やめなさい!!」


魔王は怒っている。


「そんなにその男が大事?」


男の哀しそうな声がする。


魔王は呪文を唱えた。


すると目の前に男が立っていた。


続けて魔王が呪文を唱えた。


男は光の輪っかに拘束された。


魔法使いが言った。


「こいつ燃やしていい?」


魔王は首を横に振る。


魔王は男に聞いた。


「何故こんなことをした?」


「婚約者の俺をほったらかしにした」


男は少し哀しそうだ。


「婚約者」


皆驚いている。


魔王はごめんなさいと謝っている。


俺たちは痴話喧嘩に巻き込まれたらしい。


そして男は俺たちについてくると言った。


魔王は渋々受け入れた。


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