第14話 作戦阻止失敗!?

そして遂にお祭りの日、当日を迎えた。

祭りはたくさんのテイマーたちや出店で賑わっていた。


「アストレア、いよいよだ。準備はいいか?」

「はい、ミドル様。」

「今日までの特訓の成果見せてやれ。行くぞ!!」

「はい!!」


こうして、祭りの始まりと共に僕らのサモンズ殺害阻止計画も開幕した。



既に計画阻止の為の布石は打っておいた。


あとは、アイツらが何処にどうやって現れ、グレイルを起爆させるかが分かれば何とか阻止できるはずなのだが……。


僕は周りを隈無く見渡しながら、彼らを探す。


「ミドル様、この道を真っ直ぐ進んだところに強い魔力反応があります。」


アストレアはいつもの通り、ローブのフードから顔を出し伝えてくる。

が、いつもとは違って元気がなさそうに見える。


「そうか、行くぞ!!」

「はい!!」


僕はアストレアの言った方向に走っていった。

すると、そこに居たのはハケスでもレノンでもなく、サモンズだった。

似合わない派手な衣装を着て、鼻を高くしながら付き人と思わしき人と一緒に歩いていた。


僕は身を潜め、サモンズの動向を伺う。


「サモンズ様、後ほどダンジョン攻略者として式典でお話することになっていますが、準備はよろしいですか?」

「あー、そんな事言っていたな。安心しろ、大丈夫だ。」

「良かったです。安心しました。」

「俺様レベルになるとな、壇上に立てば言葉なんかスラスラと浮かんでくるんだよ!」

「サモンズ様に期待した私が馬鹿でした。後ほど、台本を差し上げますのでそれを覚えて言ってくださいよ!絶対ですよ!」

「あーあ、うるさい。わかったよ!」


なんじゃいあの態度は!

僕はサモンズの態度を見て、心の中でそう叫んだ。

完全に鼻を伸ばしてるじゃないか。まあ、僕のせいなんだけど...


それよりもいい事を聞いた。

サモンズがこの後、式典で壇上で話す。

恐らくその時に計画が実行されるだろうと僕らは予想した。


僕とアストレアはそうして、式典の会場まで急いで行った。




式典会場に到着すると既にたくさんの人たちが集まっていた。なんでも、サモンズの他にもたくさんの有志が集まり出し物をするらしい。


式が始まる前にアストレアに指示をして、僕も式典の会場に潜り込んだ。






「皆さん、お待たせしました!!いよいよ、始まります!今回もたくさんのテイマーさん達が名乗りをあげてきました。どうぞ、楽しんでご覧下さい。まずは、この方からです!」



という司会者の掛け声と共に式典が始まった。たくさんのテイマー達が自分のパートナーと力を合わせ観客の人たちを楽しませていた。


サーカスのようなことだったり、マジックを披露したりと目新しいものも沢山あった。


そして、式典もいよいよ終わりを迎えて遂にその時がやってくる。


「それでは、最後にこの人に出てきてもらいましょう!この街ではもうこの人の名前を知らない人はいません!ゴラギエ・サモンズさんです!」


その司会の声と観客たちの歓声ともに壇上にサモンズが現れる。


「この度は、この俺の為に集まってもらって、ありがとう。俺がダンジョンを攻略した秘訣と致しましては・・・・。」


サモンズがそうちょっと鼻につくような話を始め、僕は身構える。


だか、いくら待てども爆発は怒らなかった。


「ゴラギエ・サモンズさん、ありがとうございました!」


そんな司会者の声が聞こえ、サモンズが壇上から去ろうとする。


僕はサモンズの暗殺がなかったことに少し不思議に思ったが、杞憂だったのかと会場をズラかろうとした、その時


「サモンズ様、少しお待ちください! 予定ではここで退場となっていますが、サモンズ様の活躍に対するお祝いのケーキがどなたからか届いていますので、ここで一緒にお祝いしたいと思います!!」


僕は帰ろうとする足を止め、ステージに再び目を向ける。


そんな予定はなかったはずだ。

そして、壇上にケーキが持ってこられる。


普通のものよりも大きなケーキで、ドーラの婆さんの話を思い出してグレイルもあのぐらいの大きさだと思い出し、僕は、あれがグレイルだと確信する。


そんなふうに考えていると、会場の明かりが消され真っ暗になる。


僕はいきなりのことに何も対応できずにただ見るだけになってしまった。


「では、サモンズ様。蝋燭の火をお消しください!!」


司会者のその掛け声とともに、サモンズが火を消そうとする。


僕はもう目を閉じるしかなかった。


そんな時、背後から声がかかる。


「ミドル様、逃げますよ。この会場に残っているのはあなたとサモンズだけです。」


そんな声が聞こえ、目を開けると僕は会場からいつの間にかどこか分からないところまで来ていた。


その刹那





ドォーーーーーン






という爆発音が遠くで聞こえてきた。

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