稀血

第1話目的地

目的地

『ズズッッツあーあー聞こえる?』

「聞こえます」

『よかった、そっちは問題ないかな?トラブルとか無い?』

「特には、僕のお腹が空いてることぐらいですかね」

『あはは!まぁ、問題ないならそのままの作戦で、何かあっても臨機応変して頑張って』

「はい」

『みんなの命がかかってるよ』

「わかってます」

『じゃね、生きて帰ってきて!』


裏どりも、罠も今のところ無し

こちらの兵士は15人ほど

装備は日本刀にリボルバー

皆同じ装備である

「目的地目の前です」

「ありがとう文乃」

一斉に刀を抜く音が聞こえる

全力で相手の拠点を叩く

グニュ

土が柔らかい…なぜ?

「一旦止まれ!」


ドカアア!!


爆破!地雷!

兵士が軽く吹き飛ぶ威力!

2人やられた

「後ろで守りを固めろ!」

囲まれたら厄介だ

高台、正面、坂の下

仕留められるか…?

やるしかない!

兵士が1人高台に向かってくれている

判断力がある…!

なら!その兵士にヘイトが向かなくするために!

ドンッ"!ドンッ"

当たればラッキーだ

このレベルのリボルバーで仕留められるとは思ってない!

それよりも、正面!

コロン


グレネード…!まず…


ドオオン!



「大丈夫ですか?」

「ナイスな盾だ!助かった」

「今度は刀でやってくる気か…!」

「サポートします、相手は4人…いけますか?」

「余裕かな?」

両側から

殺る

ドンッ"!ズシャ!

1人は脳を一刺し

もう一方は心臓を撃ち抜いた

正面

刀を切り上げ顎を切り裂く

ドンッ"

その好きにリボルバーをぶち込む

後ろは文乃!

ドンッ"!ドンッ"

肩、頭にヒット

流石だ

「このまま攻めるぞ、高台も坂の下もやれたようだし」

「了解」

!!

足音…!どこだ?

後ろ!

ゴオオォオ!

「ぐわっ!」

吹き飛ばされる、なんだ!

兵器か!対抗できぬ!

ああ!文乃が!

文乃が一発

ドンッ"

耳、

浅い!

ダメだ!この風に!

俺だけに影響を与えるこの化学兵器に!

「邪魔だボケェ!!」

ズシャ!

文乃の首が飛んだ

間に合わなかった!

自分も危ない!姿勢が保てない!

首をやられる!


責任は私が取らねば!

「ぬうぅう!!」

ズシャ!

動けた!右手首を切った!

パァン!

脳天直撃ィ!

「一気に攻め込むぞ!」

残りの兵士は10人

いける…!


 大きな洞穴

座っているのが

大将か

「お主が敵方の軍の上方か」

「上方というか…普通の兵士だ」

「だが、私を殺りにきたのは事実、ここで討たせていただく!」

戦国武将のような羽織を着た男

武器はなく、素手での勝負を挑んでくるようだ

こいつの血はどんな能力か

ガッッ

土を強く蹴る音

だが正面に単純に突っ込んでくるだけ…

何かあるのか?

ドンッ"

キィィン

金属音?何で防がれた?

バッ!

「うっ!」

素早い拳、喰らったらひとたまりもない!

銃がダメなら、刀だ!

シュッ!

キィィン

軽く止められた、腕が金属?

ブンッ

片方の腕で腹をやられる!

ドンッ"!

キュィン

やはり防がれるか、どうする?

距離をとらないと、リロードもしなければ!

サッッ

ズザッ

すぐに追ってくる!?

反応速度が速い!

ブンッ!

ブチッ

頭が切れた!拳で!恐ろしい


ん?腕がなんだ今は普通だ。

さっきまで金属だったはず

硬化か?

なるほど

わかれば簡単だ!だが…殺すのは勿体無いな

ジジッ

リロードはさせてくれた

硬化させるとしても限界があるだろう

例えば硬くできないところ!

関節!!

ドンッ"

「うごっ!」

よし!関節は硬くすると動けなくなるから硬化ができないんだ

一気に叩く!

ドンッ"ドンッ"!


「ぐっっ!いい狙いじゃ!しっかり読んで弾を撃ってきよる!」

「経験だね!!次は首だよ!」

ドンッ"!

キィィン

流石に対応するか

だが手でガードできたのも、狙った場所が分かっていたからだ。

刀で!切り落としてから

"血を分けてやる"

クルッ

シュッバ!

ドタッ

「なん!速い!」

ズシャア!

「腕が!」

「諦める?」


「流石だ、感服したぞ、俺はお主を認める」

「ありがとう、なら情報をくれないか?援軍、いるんだろ?」

「援軍というより、数人殺し屋を雇っておる」

ビチャ

赤い雨…?

違う!上でみんな大量に!

切り刻まれている!

上にいた兵士たちがやられたのか

ズシャ!

死体が落ちてきた

恐ろしく速いヤツだ

「借りるぞ!」

誉な死を迎えた兵士の刀を抜く

「お前!死ぬなよ!」

「何がじゃ?うおっ!?」

ズシャ!

刀を刺してこいつを固定し逃げれなくする!

「何するんだ!いてぇえ!」

「俺の血を飲め!」

「は?」

「早く、さすれば腕も刀に刺された傷も治る!」

「…契約ゆうやつか?」

「俺たちの血を信じろ」

「チッ…負けた身じゃ、お主に尽くそう」

ズズッ


「はぁ、上手い血じゃの本当に傷が治っていくわい!」

「すごいだろ、裏切んなよ、俺たちはもう仲間だ」

パサッ

黒い服、ロングコート

両手に、サバイバルナイフ

シュシュシュシュシュシャ!!

ギギギギ!

速…

ズシャ

肩!やられた!

速い想像以上に!

アイツは!

「神守だ!そう呼べ!お前と呼ばれるのは癪だ」

「そうか!俺は誡だ!」


「なんだぁ?自己紹介タイムかぁ?いいぜぇ俺りゃ世界一の殺し屋ぁ志道羅 源氏だぁ!」

ズギャギャギャ!

刀で守り切れてるのが奇跡だ

横を通りながら攻撃してくるから、反撃が難しすぎる

ダンッ

シュッ

目の前!急に

ナイフを下から顔に突き刺すつもりか

キィィン!

ナイフが弾き飛んだ!

今!

シュッ!

ブワッ

消え

プシャア!

脇腹をおもっきりやられた!

致命傷じゃないだけマシだ!

俺らの血は「心臓」「脳」「首」さえ喰らわなければ

回復できる

離れたらリボルバー!

ドンッ"

近づいてきそうなタイミングで刀を置いておく!

ギャギギ!

ぐうぅ!キツイ!


神守も頑張ってくれてるが決定打に欠ける

神守はタンクだ

なら俺は?

アタッカーだろうが!

ガンガン行かなきゃ無理だ!隙を探せ!

シャギャキャギャ!

シュッ!

ズシャア!

うっ!無理にやると、喰らう!クソッたれ!

シュシャ!

ギギ!

キィィン!

首はやらせぬ!


「はぁ、はぁ、キツくないか誡殿?」

「正直やばいぞ」


「やあやあお待たせいたした!」

は?

「よいしょ、ご一緒いたす、"世界一の殺し屋"様」

追加すんな!

勝てるかこれ?

俺らしか兵士は残ってないぞ

出来るだけやるしかない、弱点はあるはず!


勝つんだ!

皆のために

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