第6話京都での1日目
まず、京都についた渡部家一行はペットホテルを探した。京都の駅のホテル横にそれはあった。2泊3日で17400円だった。
こずえは、居酒屋代の封筒から2万円出し、おつりを封筒にしまった。
俊一はぶつぶつ言っていた。
旅館に到着すると、仲居さんが部屋を案内した。
中庭に錦鯉が泳ぐ姿が見られる、部屋だった。
仲居さんに、食事は19時にしてもらい、ついでに地酒が飲める居酒屋の情報を聴いた。仲居さんは、パンフレットを持っており、場所と地酒の種類がそれには記されていた。
俊一と洋介は男性風呂、こずえは女性風呂へ向かった。
俊一はサウナで目一杯、汗を流し水風呂に入った。
洋介は大浴場で泳いでいた。風呂場の広さに対して、入浴客は少なかった。
後から聴いた話だが、この温泉旅館は混浴があり、そこは超満員だったらしい。
エロいクソジジイどもは、皆、混浴に向かうらしい。
俊一はちょっと、興ざめした。
19時。仲居がどんどん料理を運んでくる。
俊一とこずえはビール、洋介はサイダーで乾杯した。旨い!しかし、旅館のビールは高いので乾杯のビールだけ注文して、後は居酒屋で飲むことにした。
「今日は、運転、ご苦労様」
「パパ、ありがとう」
俊一はご機嫌で、
「ま、大した距離じゃないがな」
「パパ、初心者マークの車に追い抜かれたりして面白かった」
「洋介、まだ、帰りもあるんだぞ」
あぐらをかけない、こずえは笑いながら刺し身を食べていた。
今、右足は、石膏ではなく金属で足を固定しているため、包帯さえ取れば、風呂に入れるのだった。
痛みはもう、取れている。
3人は、炊き込み御飯で食事を終えると、丹前を羽織り、旅館の周りを散策した。
一番安そうな、居酒屋を俊一、一行は発見した。
『居酒屋・珍光』
「パパ、チンコだって」
「バーカ、チンコウだよ」
「冗談だよ」
「チンコに反応するな!」
「あんた達、何バカみたいな話ししてるの?入るわよ」
3人は居酒屋の暖簾をくぐった。
地酒の種類が豊富で、店内は清潔感溢れ、浴衣姿の客がなん組かいた。
地酒と刺し身や創作料理で3人は大変満足した。
洋介はずーっと、オレンジジュースだったが、刺し身を2人前ペロリと食べたが、山菜には箸を付けなかった。
千鳥足の俊一を洋介が肩を組んで介抱し、こずえは部屋で飲み直し用の地酒をぶら下げ、旅館に戻った。
時計は23時過ぎだった。
翌日は、金閣寺、清水寺などぶらりと歩いて回り、翌朝、いよいよ帰りの時間となった。
旅館を出る際、女将がお礼の言葉や「お気をつけて」と言った。
次回もこの旅館にしようと、こずえが駐車場に向かう途中で言っていた。
俊一はPorteのエンジンを始動させた。まずは、ペットホテルまでだ。
朝二なので、道路は空いているが、油断出来ない。
さて、無事に帰宅出来るのか?
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