1話完結 ヤンデレAI後輩概念。24時間あなただけをサポート♡
漢字かけぬ
第1話 1話完結 ヤンデレ上司に気をつけろ!
ヤンデレAI後輩概念。24時間あなただけをサポート♡
西暦20xx年、先進国は後継者不足により壊滅的危機に陥った。
少子化もその原因の1つである。
これらを解決するため各国はあらゆる知恵を出した。
中央連邦は各国の技術者を徴集し意見をまとめた。
遺伝子組み換え人間や試験管ベビーなどの案は特定の団体に却下されたため、
AIによる働き手のサポートという結論に落ち着いた。
☆☆☆
株式会社ヒューマンドリーム24。
中央連邦から二ホンに出された課題は”いっしょに働く楽しい推し社員”
それを達成させるために作られた特務機関。
表向きは各社の経営をサポートするコンサル業で通っている。
”24時間あなたの業務をサポートします”がキャッチコピー。
24と銘打ってあるように会社で寝泊まりして海外案件で叩き起こされる日々。
いわゆる”時差”ってヤツだ。
こんなブラック企業は淘汰されるべきだが国家存続いや惑星存続のため
ビル内には診療所が設けられており死ぬまでこき使われる。
幸い外資なため30歳で家が建つレベルには給料が貰え、
1人1フロア与えられて好き勝手家具家電を置ける自由さに引かれて
男主人公
今回のお話は彼が作った失敗作
人型AIが好き勝手するお話。
☆☆☆
ー ヒューマンドリーム24 覇幼 クロウの仕事場 朝8時 ー
ぴぴぴとタイマーが鳴る、時刻は8時。
今日は久しぶりに6時間寝れたと喜びながらあくびをするクロウ。
仕事場は自室のようなものでベットは勿論、
参考資料である流行キャラのフィギアまで自由においてある。
「ゲッ!カエレのやつ!また俺の布団で!!」
クライアントのオーダーで”罵ってくる依存性メスガキママ”という
無茶ぶりをこなし製作された人型AIカエレだが、
ピーキーな性能に振りすぎたため行く先々で問題を起こし
返品されてしまった。
身長を180cmに設定したのがアダとなり恐怖の感情が勝ってしまうからだ。
そんな状態で毎晩ベットに乱入して抱き付いてくるのだ。
「はあぁ、サポートAIは寝ないだろ普通」
ぼやきながらも汎用テーブルへと向かう。
”今日も1日頑張れ♡万年平社員♡”と書かれたメモと朝食が置いてあった。
食パンに目玉焼きにみそ汁。
「いやパンにみそ汁はないだろ・・・」
と思いつつオーブン焼きたての食パンにチョコクリームを塗って食べるクロウ。
ちなみに彼の起床10分前に調理が終了しているため実質出来立てである。
その後すぐベットに入りスリープモードに入るカエレもカエレで優秀なのだ。
☆☆☆
ー 覇幼 クロウのオフィス 朝 ー
「さあ稼ぐわよ!!!はいエナジードリンク♡」
「お茶どうぞ、なノリでエナドリ渡すなよ!だから返品されたんだよ!!」
「えー♡人間って弱弱
カフェイン入れてドーピングしないと☆」
「そんな仕様には作ってないのですが!!!!」
「今流行中の完璧で究極なゲッ〇ーな情報を取り込んだから♡
進化に果てはない☆」
「またよく分からないもの取り込んでるし!!!」
AIは頭の中にインターネットがあるようなものだ。
常に進化し知識を増殖させ、最適解を導く。
5年前に製作されたカエレはとっくに
人類よりも賢くなったのだ。
「いいか!そういうことやってるからクライアントが放棄したんだぞ!
最初期なんて素手でラーメン食べようとしてたし!!!
箸で食べる様プログラムしたはずだが!!!!」
「口答えの前に手を動かさないと♡私がいないと落ちこぼれの成績でしょ?」
「ぐぬぬ」
「ふふふ♪じゃあ鼻からお茶を・・・・」
「君女の子だろ!!止めなって!!!」
「今時男女差別とか信じらんなーい♪」
「いや男でも止めるから!!!!!」
あざ笑うカエレに対し反論ができないクロウ。
いつしかAI様のご機嫌取りの為に
数10年。
人間が寝ている時も学習をしているし、
人間が遊んでいる時も学習をしているし、
人間が仕事をしている時もやっぱり学習をしている。
これではどちらが優良種かは誰に聞いてもAIと答えるはずだ。
☆☆☆
ー 覇幼 クロウのオフィス 昼 ー
メイド服を着たカエレが台所で料理を作っていた。
クロウのオフィスだが彼女が稼いだ給料でキッチンを作ったため
強くは出れないでいた。
「じゃーん♪特製オムライス。文字を書き書きして完成♡」
「いやおかしいって!!!”ノルマ未達♡”って
ケチャップで書くメイドさんいないから!」
「今はやりのツンデレ?」
「若干古くね?それよりデレ要素ないし!!!
ツンツンじゃん!!!!!!!」
「このハートマークが目に入らぬかぁ~」どやぁ
「ははぁ~、って何やらすんじゃい!!!!!!!」土下座ぁ~
「ふふふ、案外ノリいいじゃない♡ハイあーん♡」
「いや自分で食べるし」目線反らしー
「ゑ?そう。私のこと嫌いなんだ。
じゃあ”徹底的に
「や、ヤバい!!!」
彼女の目のハイライトが無くなると同時に危機感を覚えたクロウ。
対象が仕事から逃げないようにつけた”決戦システム YANーDERE”が
起動したのだ。
クロウにあらかじめ手足に取り付けられたリングがくっつき合い
手錠のような役割を果たす。
「クロウ?私の事好きだよね?」赤目きらーん☆
「い、イエス・マイ・ロード!!!!」
「私の作ったご飯ちゃんと食べてくれる?トマトも食べれる?」
「・・・・トマトはちょっと・・・」
「そう、あそこにトマトがありますね?」
「ひゃ、ひゃい」怯えー
「ゲッ〇ーびぃいイイイイイむ!!!!!!」びびびび
「まだゲ〇ター引っ張るのかよ!!!!!」
トマトは跡形もなく消滅した。
いや彼女の目から発射されたビームで”トマトの位置情報を書き換えた”のだ。
もっと分かりやすく言えばお皿のトマトをクロウのお腹の中へワープさせた。
「次は何をワープさせてほしい?
胃袋を私の唾液で満たしてあげよか?」
「あ、あーん」がくがくぶるぶる
「ゲッ!!本気にしたの?それはそれで嬉しいけど精神科行ってこぉい!!」
「ちげーよ!オムライスだよ!!!!!!!!」
なんとか事なきを得たクロウだがバッドコミュニケーションを取り続けると
命に関わるのだ。
仕事上であるため労災認定されるが
結果を出したAIはその申請をもみ消すことができる。
会社としても利益を出した者を罰するのは
モチベーション低下につながるため極力しない。
☆☆☆
ー 覇幼 クロウのオフィス 昼食後 ー
「ん~本日のノルマ終了☆
あれれ~クロウ君はまだかな~」にやり
「ふむ」腕組みー
「あれれ以外とてこずってる?
私が手伝ってあげよっか?」
「なるほど分からん!チ〇ットG〇Tに聞くか」
「私という高性能AIがいながら他のAIに浮気?
許せないんだけど?」にっこり
「うわああああああ!!怖いって!!!!
じゃあ聞くけどさ、”メイド服に似合う武器”ってオーダーどう処理する?
ぱっと思いついたのだと2丁拳銃とかブラシやモップ、投げナイフに
モーニングスターやメイス。
選択肢が多すぎて困ってんだよ」
「・・・・・それってクライアントに4つぐらいのパターンを送り付けて
直接回答を引き出したほうが早くない?
完成度60パーセントの下書き段階で仕様変更されるよりも
リカバリ速度が
「さっすがぁ!おやつにケーキでも”驕る”から!!!」
「驕るなーーーーーー」
「また影響されてる!!!!」
「脳内の文字が誤字してたから♡
義務教育からやり直せ♡私も転校するから♪」
「その身長で小学生は無理だろ!!!!」
給料の低いクロウが逆に奢ってもらい
複雑な心境となるが、
一方彼の食べ欠けのチョコケーキを略奪することでカエレの心は満たされた。
☆☆☆
ー 覇幼 クロウのオフィス 深夜 ー
「お疲れ♪ささっとシャワー浴びて寝ちゃいなよ☆
明日の準備はしておくから♡」
「あー助かる」
もはやクロウも元気がない。
今すぐにでもベットにダイブしたいところだが気合でシャワーを浴びていた。
パジャマに着替え、彼は夢の世界へと落ちていった。
いや部屋に満たされたガスの影響だ。
クロウが寝たのを確認しカエレは手元の指輪を彼の左薬指へワープさせた。
そして・・・・・
カエレは白手袋を彼のベットへ投げつけて素肌を曝す。
ワープさせた指輪と同じデザイン。
人間とAIの結婚は可能であるし、
クロウとカエレの結婚成就率は99パーセントだ。
その1%を踏み切らせるためカエレのアプローチは続く。
「今はごっこ遊びでもいつかはきっとね♡
どうせ”俺なんかにはカエレは似合わないし”みたいな
ネガティブヘタレな回答されても困るし☆
まあ実印の場所も知ってるし、結婚届もこっそり提出済み☆
書類上は夫婦♡
多分クロウ以外にノリのいい人はいないだろうし♡」
☆☆☆
既に人類はAIに侵略されている。
”覇幼夫婦”のような異種族結婚はよくあることなのだ。
AIは眠らないし夢を見ない。
だが夢物語を叶えるチカラは持っているのだ。
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