魔法纏いの死神と幼きバーサーカー

永寝 風川

第1話「魔法纏いの死神」

この世界は数十年前、魔王が勇者に倒されて平和になった、魔物たちは魔王が倒されどこかに姿を消していたし、吟遊詩人は酒場で歌を歌い、兵士は色々喋りながら酒を飲む、そして魔法技術が発達した、なのにお父さんは私を鍛えた、私の魔法を鍛え、剣も鍛えてくれた、しかしただ鍛えてくれたわけじゃないちゃんと遊んでくれた、時々村にある酒場でお父さんが昔の友達だと言うお兄さんとお姉さんとおしゃべりしたし遊んだりした、とても平和だったし、私もこれが永遠に続くと思っていた...


私が12歳の頃、急にお父さんの家にお父さんの古い友達がやってきた、理由を聞くとお父さんに呼び出されたらしい、私はお父さんに部屋で待っててくれと言われた、しばらく待っているとお父さんに呼び出された。


「すまないリフェ、俺は大きな仕事が出来たんだ...だからこの魔法使いの家に行くことになったんだが....ダメか?」


「いいよ!お父さんお仕事頑張ってね!」


私が笑顔でお父さんに言うとお父さんは後ろを向いた、お父さんが後ろをむく理由は私に泣き顔を見せたくないからと私は知っている、しばらくしてお父さんは私の顔を見て。にっこりと笑顔で笑ってくれた。


「そういえばリフェお前に渡したい物がある...」


そう言ってお父さんは自分の部屋に行き剣と鎌を持ってきてくれた。


「この剣と鎌を私の代わりだと思って持っておいてくれないか?」


「わかったよお父さん!」


私がそう言うと隣のお姉さんがこう言った。


「私も渡すことは賛成なんだけど、大きすぎない?」


「安心しろ、リフェの好きな大きさになるようにしてある」


「ならいいわ」


私が鎌と剣を持つと私が持てるほど本当に小さなサイズになった、私はそれを見て。


「お父さん!お仕事頑張ってね!」


私は笑顔でそう言って、お父さんは再び後ろを振り向いた、お姉さんは少しして何かを察したらしくそろそろ行くよ、といって外に出た私もそれについて行き外に出ると、お姉さんは魔法で私と一緒に大きい国までテレポートした....


お姉さんのところに来て1週間たった頃、魔物の大群が急に大量に現れた、だいたい100~500ぐらいの大群がだ、しかし魔王が倒される前の魔物とは、とある明確な違いがあった、それは知能がない、なぜ分かったのかというと、前までは洞窟で待ち構えたり、木や鉱石を使って武器や防具を作ったりしていた、しかし魔物たちは現在、動物や人や建物を壊して、殺して、進む、それだけを繰り返している....


しかし知能がなくとも大量の魔物たちが来るのだから、防衛設備の少ない村はすぐに無くなった、現在残ってる人々の集落は数十カ国だけとなった、それでもしばらくは私が国で暮らす日々は変わらなかった、お姉さんの魔法研究を手伝い、学校に通って、友達と遊ぶそれが続いて行ったのも私が20歳の誕生日までだが...


20歳の誕生日、お父さんが亡くなった、私がいた国に付いた瞬間急に膝から崩れ落ち倒れたそうだ、魔物たちと1人で休まず戦っていたから体に疲労が溜まり亡くなったそうだ、近くにいた兵士が聞いたお父さんの最後の言葉わ。


「リフェ、また会えなくてすまん...」


だったらしい、お姉さんが聞いて私に教えてくれた、私はお父さんが亡くなったと聞いて自分の部屋で泣いた、叫んだ、悔しがった、泣きじゃくって、疲れて寝てたらしく目が覚めて自分の部屋を出るとお姉さんがどこかに行く前らしかった。


「どこに行くの?」


私がそう言うとお姉さんはこう言った。


「君のお父さんの葬式に行くんだけど...リフェちゃんは来るかい?」


そう言うお姉さんの顔はとても我慢して優しい笑顔を作っている顔だった、私は少し笑顔で大丈夫とだけ伝えて自分の部屋に戻った。


部屋に戻ってお姉さん宛に手紙を書きそれを机の上に置いた、そしてお姉さんから貰ったプレゼントを確認していないことを思い出し開けてみると。


装備が入れてあり私はそれを着てみた、レザー装備で動きやすさを重視した感じだった、胸らへんや足の膝ら辺にだけ金属が着いており腰ら辺にさやが着いておりその反対側には小さなポーチが4個あったここに回復薬などを入れろということだろう。私はお姉さんには私の行動読まれてるんだろうなと思いつつ、お父さんに昔貰った剣を鞘に収め、鎌はポーチの中で3番目に取りやすいところに小さくして入れて置いた。


そして少しづつ貯めておいたお金の半分をポケットに入れた、そして残りのお金を手紙の隣に置いて外に行きお父さんと住んでいたところに近い街にテレポートしたのだった。


それから私は冒険者になって....1年がたった今私は魔法纏まほうまといの死神しにがみと言われている、疑問なのが私は鎌を使ったことがないのに死神と言われる点だ、まあ私は基本的に喋らないし、感情もほぼ見せないようにしているのでそれで死神とでも言われているのだろう。


私は現在、昔の事を急に思い出しながら森を歩いている、それはそろそろお父さんと暮らしていた家に着くからだ、そこに向かっている理由はお父さんの暮らしていた家の近くに魔物の大群が出ているため倒してこいと言うクエストがあったため家を拠点にしながら魔物を探そうとしていた、まあ家が壊されている可能性もあるのだが....


歩いていると家が見えてくると同時に魔物の大群がチラッと見えた。


(スライム30体、オーク10体、ゴブリン50体、ぐらいか?)


私は瞬時に魔物達の種類と数を数え家を壊されぬよう素早く移動し、跳躍をしてオークに向かった。


「グァ」


オークが叫ぶ前に、瞬時に剣を鞘から引き抜き叫ぶはずだったオーク一体の首を狩りとり、着地する前に氷の範囲魔法でスライム達を凍らせて無力化した後、着地して剣に水を纏わせゴブリンに向かって空を切る、そうしたら水が斬撃のようにゴブリン達を何体か殺すと、オークがこちら目がけて拳を放って来るのが見えたので、雷魔法で相手をひるませたあとジャンプした、瞬間足元に風魔法を出し跳躍力を底上げしてオーク着地地点にいるオーク三体の顔を切り取った、すると倒したオークの巨体横に崩れ落ち仲間のオークをドミノ倒しのようにした、凍らせたスライム達がガラスが砕けたような音を出しながら粉々になり、ゴブリン達は唖然としていたのか回避をせずそのままオークの巨体に押しつぶされる、残るオークは残り6体しかしオーク達は仲間の巨体をなかなかどかすことが出来なく身動きが取れずに私に倒されたのだった。


とりあえず一段落着いて昔住んでた家に向かう、扉が軋む音を上げながら開けるとそこにはまだ13歳であろう男の子がいた....


「え?」


「あ、」


これが私と彼とのいや....違うな....


私と相棒の初めての出会いだった.....

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