AIに小説書かせてみた

F.カヌレ

怖いもの見たさ

マムシに注意!


ベランダ前の寮庭、腐りかけの木製の看板。自室の鍵を開け、蛍光灯をつけたのはA。少しでも人が動くと、カビ臭い床からハウスダスト。Aはズボンのホックを開け、それを下ろしていた。するとドアの覗き口にギロッ、と大きな目。Aはズボンを履き直し、ドアを開けた。


「何か用?」


彼は隣人のB。Bは寮内で一人ぼっち。AはBが苦手だ。何を考えているかわからない。あの黒縁メガネの奥にある、大きな目が苦手だ。だが、時折りAの部屋にやって来るB。中の様子を覗いているB。しかし、彼はいつも、Aに用事はない。


「何してるのかなって思って」


「暇なのか?」


Aがそう返すと、「じゃあね」と言って、ドアを閉めるB。そして、歌を歌うB。Bはよく、"シャボン玉"を歌っている。隣の部屋から聞こえてくる。あの歌声はどこか不気味な響き。


そんなある日、限界が来たA。

外から涼しい風が吹いていたある晩。その日は確かテスト週間。ベランダの網戸を開けて深い眠りに着くA。すると突然。


「まああああああああ」


と、叫ぶ声。何だ!?と飛び起きて、Aは覗く、隣の部屋。すると、Bはこちらに気がついたのか、スッ、と声を出すのを止めて、ニッコリとドアの方を見て笑う。


その時、Aは酷い怒りと理性が腹の中で交差した。テスト週間の夜中に大きな声を出すB。常識がないB。親の顔が見てみたい。


Aはでも、ほんの少しの悪意と好奇心を持ってしまった。そして決心。AはBの部屋に忍び込む。


Bは昼に留守になる。Aはベランダから部屋に忍び込む。中に入ると、異様な雰囲気。大量のゴミ袋とアルミニウムの匂い。けど、デスクの上だけは綺麗。Aはデスクの上の写真立てに入った一枚の写真を見る。


写真は母親の写真。ベチョベチョに濡れている。


声がした。


「♪シャボン玉飛んだ屋根まで飛んだ」


Bの声。ベッドの下に潜りむA。

Bは歌いながら部屋の鍵を開けた。


「ママただいま」


Bはママを舐める。ペロペロペロペロ。

静かに息をするA。体は動かさない。動かせない。ただ怖い。


でもね。


「屋根まで飛んで」


部屋を出たB。逃げようとベッドの下から抜け出したA。


ギロッ


「♪壊れて消えた」


目が合った。


大きく二重な目。クマの大きな目。笑うBの顔。


声が出ないから、助けてもらえないA。


「A君はママだよね?」


Aは見つかります。草むらの中で見つかります。腐った看板の下。ベチャベチャな体でした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る