第40話・第二イベント:七日目の戦い
参加するプレイヤーが多くいる中、船上戦へと準備が始まる。
私と言えば、まずは大きさを確認して、どう動くか考えていた。
「アリスとクリーム、キノは大砲攻撃で玉を込めて撃ってて」
「うん」
「クロとアイ、クリスとシロはいつも通り、私は私でやるよ」
おーと頑張る。そうして現れたのは、怪獣みたいなドラゴンであった。
身体の半分が海中に沈んでいて、大きさは特撮ロボとかで出てくる大きな怪獣。
竜巻がうねり、ムチのように使われている。
「攻撃開始!」
まずは大砲による攻撃と共に、船に絡みつく触手を叩く。
そんな中、早速私はクロを纏い、海面を走り、接近戦をする。
「せいやー!」
爪攻撃が使われるがそれを避け、アイが船の上からブレスを発射する。
「使わせてもらうよ!」
そう言ってケモットさんが凍った氷の上を跳び回り、接近戦をする。
「浮遊魔法をそろそろ使います」
そう言ってグットラックさんも接近戦をし出す。
「おい、これって接近戦するのもう少し後じゃねえ?」
「一部プレイヤースキルで接近戦が始まってるやん」
「大砲の位置取りも完璧だから、気を付けて撃てるね」
魔法攻撃が放たれる中、ドラゴンのプレス攻撃が始まろうとしたが、すぐに船を動かしたり、背中に回って回避する。
「ハイジャンプ2連打!」
「ジャベリン!」
動き回るケモットと投げ槍をするグットラック。ダメージを与えながら、私も海面を走り、攻撃を繰り返す。
船の方からは魔法の一斉射撃が絶え間なく放たれている。フローラさんが頑張っているのだろう。
暴れまくるドラゴンに対して、アイが氷の息吹をケモットの足場として使う。
指示する人に従って、クリームなどが弾込めしつつ、順調にHPを削っていた。
「よしやれそうだ」
「ん、パターン変わるぞ!」
そう言った途端、ドラゴンの身体が渦に溶け込み、竜巻になって無数のムチになり、襲い掛かる。
「パリィパリィ」
「パリィパリィ」
「パリィパリィ」
「コテハンプレイヤーパリィ簡単にしすぎ!」
「私は無理だよ!魔法アタッカーだもの!」
「竜巻の中に玉があります!」
「とりあえずそれに攻撃しましょう!」
楽ですね。大型レイド戦と言うのでしょうか。今回はうまく指示する人、突撃する人、ダメージを稼ぐ人がかみ合っているのは分かります。
私は糸を使い、竜巻の風に乗ったりして宝玉に接近して叩く。
「縦横無尽とかいうレベルじゃねえ」
「酔いそう」
「頭下に向けてどうして横に落下できるんだろう………」
「これ今回メンバーが豪華だから楽だな………」
そう言う話を聞きながら、私は多くの宝玉を破壊しなければいけない。武器破壊のスキルを使用して、攻め込みます。
「ひーひーふー」
息を吸う。空中を縦横無尽に動き回るのも苦労する。
だけど少しでもポイントを稼ぎたい。だから………
「あれ? 玉が途中て爆発した!?」
「おい、ケモットさんたち、砲撃すら足場にし出したぞ」
「もう俺ら玉込めて撃つだけでよさそう」
こうして宝玉を破壊し終えると、悲鳴が響き渡り、ドラゴンの星座が欠けて、きらめく宝玉を手に入れます。
イベントがクリアされ、私達は仲良く海に落ちます。さすがに着地は無理。
「ケモットさんたちが落ちたぞ!」
「引き揚げろ!」
船に乗り込み、キノがタオルを持ってきてくれます。なんとかなった。
竜巻竜撃破に伴い、ドロップアイテムを確保。こうして無事に、施設の追手を撃退することができました。
◇◆◇◆◇
「まずはありがとうございます。これで海中に隠れることはせずに、浮上したまま活動ができそうです」
アンドロイドさんはそう言って頭を下げて、コロボックル達を始め、島の住人も喜んでます。
島はこの後、姿を隠して不浄を浄化するよう、動き続けるらしいです。
「もしも乙女座の方に会うのならこれを、アルゴー号の星座です」
「リオさんが受け取ってください。次に会うのは彼女ですから」
「分かりました」
私が受け取り、アンドロイドは島の住人も何人かついていきたいらしく、この後は彼らも自由に行動するらしい。
ボス戦なりなんなりしたからポイントはたくさん手に入ったはずです。目的を果たしたので、お姉ちゃんは一安心です。
「それではリオさん。今度乙女座の彼女を連れて、砂漠で」
「はい、場所を整えてお待ちしてます」
グットラックさんにもそう伝え、こうしてイベントが終了。サーバー報告で全員がルームに集められて結果発表。
今回は1位のサーバーの結果をワールドに反映するらしい。その1位は私達のサーバーらしい。
結果、海エリアにこの島が存在すること、ドラゴン座の力を魔の星座が失ったこと、それに伴い、海の不浄の浄化が進み、船による行動範囲が広がることが決定。
船を手に入れた人はそのまま船を使えるらしい。私は違うの選んだから、船は無しですね。別のものをもらいました。
こうしてポイントは後日、交換リストと共にとなり、全員がログアウトしました。
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