第7話・料理ギルドと新フィールド
料理ギルドへ入ることにした。ここなら料理の幅が広がるだろう。尋ねてみると人は少なく、プレイヤーの数が無い。
「料理ギルドへようこそ」
「ギルド登録しに来ました」
「はいはい、ギルド登録ですか? ギルド登録する場合、料理スキル5以上で無いと入れませんよ?」
なんと、従魔ギルドと冒険者ギルドは問題ないが、料理ギルドは料理スキル5レベル無いとだめらしい。スキルを確認してもらい、はい問題ありません。
「なんでレベル制限があるんですか?」
「それは料理を作れる他に、【料理素材採取】と【識別眼】のスキルが必要だからですよ」
なんでもこのスキル。【料理素材採取】は食材アイテムである食材を他のスキル、伐採、採取、発掘などで手に入れるスキルであり、手に入れた物を食べ物として理解できる【識別眼】が無いと、毒を含む物と混ぜてしまうらしい。
「有名なのは【トウガラキノコ】と【ドクドクダケ】ですね。安全のために【識別眼】は必要なんです」
「なるほど」
どちらも持っている身としては分かりやすかった。こうして登録を終えて、施設の説明に入る。まずは買い物だ。
「買い物は食材アイテムの売買、市場で手に入らない、特殊な食材アイテムが売られてるよ。先ほど言った【トウガラキノコ】から取れた油や、【出汁カツオ】から取れた乾物。【ミルクフラワー】から取れた【ハニーミルク】。【油花】の油などがそうです」
んー【ハニーミルク】は朝、シロがくれたからいいや。【出汁カツオ】が欲しい。
「後は買い取りですね。お嬢さんの場合、【バウムクーヘンの木】が買い取り対象ですね。掲示板の方でクエストとして出ていますので、納品していただければ助かります!」
「はい」
「それとオリジナルレシピ、この場合旅人さんが持って来た異世界の料理レシピを買い取らせていただきます。クエストを進め、ギルド貢献度を上げれば手に入る食材など増えるのでおすすめです」
「おー」
「それと食材を調理する機材や器具などが売られていますので、覗いていってください。とはいえ中には高い物もあるので、お金を貯めてください」
そう言われてみたが、【オーブン付き魔術コンロ2口】でまあまあ高い。他にも色々あって、いまは食材だな。
色々買い込み、料理に使う。
クエストも消費してお金も貯めて、私は生産施設と行き来してレシピを売った。
◇◆◇◆◇
ラーメンの麺が買えて、色々料理を作りアイテムボックスに仕舞った。
オリジナルレシピになる料理をいくつか売って、料理:ランクGへなっておいた。後は妹がいつ合流してもいいように、甘い物を作る準備している。というわけで森にレベル上げだ。
従魔達が採取など手伝ってくれて、食材アイテムが多い。普通のキノコも手に入って、出汁を作るのが楽しみだ。Gランクになったら醤油と味噌を売ってくれたしね。
森の中を探索していると、キノが何かに気づき、細道を進む。
「どうしたの?」
しばらく木々をかき分けて進むと、キノがいっぱいいた。
正確にはキノの同族がいっぱいいた。
「人間だー!!」
「違うエルフよ!?」
「あれ、仲間がいる?」
「こんにちはー」
最初は逃げようとしていたけど、キノに気づき、わらわら私達を囲む。
小人のような可愛らしいモンスターが現れたが、マーカーを確認したけど青色、青色はNPCで赤色は敵、緑色はテイム可能である。
フィールドを確認すると『キノコの隠れ里』と出ている。彼らの隠れ里らしい。
非戦闘フィールド、買い物ができる街中と知り、宿など調べてみる。
大きな大木の中に部屋があり、そこで泊まることができるから部屋を取る。その後は隠れ里を見て回る。
小さな家から私達でも入れる大きな家に住んでいる。キノコの屋根を見ながら歩いていると、大きな屋敷がある。ただし外観は蔓に覆われ、廃墟と言う屋敷だ。
「そこは危ないよ。お化けが住み着いてるんだ」
「お化け? 新しい戦闘フィールド?」
「良く分からないけど、夜以外入れなくて、お化けが出てくるんだよ~」
親切な子に教えてもらい、私はレベル上げのためここに入ることにした。
ここから先になにかあるのかいろいろ気になるし、面白そうだ。新しいモンスターが手に入るかもしれない。
だけどアンデッド系は初めて対峙するため、町に戻って調べてみようと思う。
◇◆◇◆◇
従魔ギルドや冒険者ギルドで調べたが、アンデッド、魔法生物系は魔力を食しているため、MPを消費しないと養えないことが分かった。
もちろん、自身のMPを分けることができるし、自然回復で賄うことができる。魔力を貯める宝石のようなオブジェクトもあるので預けるのも問題ない。
普通のアンデッドはゾンビ系と骨だけのモンスターが多くて、誰もテイムしていないらしい。他にもお化けが出てくるだろうか?
とりあえず懐くまで魔法を使うか、倒し続けるしかないらしい。魔法を使うのは回復魔法などかけていると良いらしい。別に回復魔法でダメージを負うことはないとのこと。
一通り調べたら隠れ里に戻り、私は夜に備えてログアウトした。
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