第20話 少女救出②

 自分はオフロードバイクに乗り、ゴッキーさんは空を飛びながら、グラン王国の南西にある辺境の町、クラウシスに向かっていた。


 クラウシスは自分の産まれた町であるモロットより南西にあり、グラン王国と隣国のバロン王国との境にあるらしい。


 そこで二人の少女を保護もしくは別の街へ送ってあげるのと、とある病を治してあげて欲しいというのが金髪美女からのミッションなのだが、自分には医療知識も無ければ、薬すら無いのだけど……二人の少女を治せるのか疑問ではあるが、自分が行けば問題無く解決するらしい。


 意味が分からない。


 しかし、金髪美女のお願いは何故か実行した方が良いと自分の本能が告げていたので、出来る限りは頑張ろうとは思うし、助けると良い事があるらしい。


 だけど、病と言っても先天的な不治の病らしいので、尚更不安である。


『ゴッキーさんはクラウシスに住む少女達の情報は知ってるんですか?』


 自分は【魔導二輪】に搭載されていたインカムでゴッキーさんに話しかける。


『いえ、私はえっちゃんからクラウシスという町にアリア、ミリアという少女がいるという事しか聞かされてません』


『それだけ? 住所とか見た目の特徴とかは?』


『それも分かりません。あとえっちゃんからの注意点としてアリアとミリアという名前は町中で聞いてはいけないと言われてます』


『え、何その無理ゲーみたいな条件は……外見と住所が分からないし、名前を聞いてもいけないの? 二人の少女を探してますってのは良いのかな?』


『はい、それなら問題無いとか……それと【真素認識】が重要との事です』


『【真素認識】?……なんでそれが必要なんだろう?』


【真素認識】は【真素探知】の進化系みたいなスキルで、【真素探知】を勝手に自分を中心とした範囲探知をやってくれる。


 しかし、少女を探すのに【真素】が関係してるのか?




 ★


 クラウシスに向けて走り始めて3時間。


『マスター、あと10分位でクラウシスに到着しますので、そろそろ歩きますか?』


『ああ、そのまま町に行くのはマズイか』


 空を飛んでる黒光りした全身鎧とバイクで激走する漆黒の全身鎧がいきなり町に来たら……


『そう言えば、この世界って空を飛べる人はどれ位いるのかな?』


 ファンタジー世界だから、もしかしたら空を飛ぶのが普通かもしれない。


『私みたいな飛行という意味では龍種、竜種、一部の種族のみですね』


『あ、龍とかっているんだね』


『はい、ですが上位種だと今のマスターでは危ないので喧嘩を売らないでくださいね?』


『いや、売らないよ……』



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 名前・レイ(0歳)

 状態・良好

 属性・※※※

 職種・ジョブホッパー

 種族・※※※


 パッシブ・素材の極み、魔導の極み

      転職の極み、調理の極み

      多次元並列思考

      多次元干渉耐性、真素認識


 アクティブ・魔導操作、多次元召喚

       亜空間接続、魔導憑依術

       神魔武舞、魔導刀術


 固有スキル・ジョブホッパー

       

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