第3話 魔導力
ステータスを見ながら、よくわからないスキルなどの確認を一通り見て、確認が終わった時には、何故か急激な眠気に襲われていた。
そして、知らぬ間に眠りについていたみたいだった……。
確か乳児期は眠る時間が長いんだっけかな?
寝て起きての繰り返しで、間隔が短いとか勉強した気もするけど、ほとんど覚えていなかった。
前世では結婚してないから子供については、あまり分からないんだよな。
寝ている間に成長するとかも言われていたから出来るだけ眠い時は寝るようにしようかな。
大人になってから背が低いのはちょっと嫌だからな。
ステータス画面の確認をしてから、どの位の時間、寝ていたかはわからないけど、母親らしき女性から受けた光の感覚を忘れない内に魔法の確認をしたいと思う。
魔法がどんな感じだったかを、再度思い出してみようかと思ったが、その前に授乳してもらった時の魔力を考えるのが先かな……?。
授乳してもらった時に体内に万能感を感じる物が体内には感じた時は、イメージ的に胃の中に流れていると言うよりは血管内に何か力強いものが流れている感じがしたんだよな。
この血液内に感じた万能感が魔力だとしたら、それを再現したらどうだろう。
自分の血管内を魔力が流れているのを感じ取れないかな……。
……。
……。
おかしいな……。
自分の体内に何か血流以外のものが流れているのが確信的に解るのだけど、授乳中に流れてきた魔力とは全く違うものが流れているのが解る。
……。
この魔力ではないけど、魔力みたいな何か。
それにしても、自分はなんで授乳時に流れてきたものが魔力だと確信出来ているのだろうか?
こんなファンタジー世界の知識など無いはずなのに、違和感無くステータスやら魔力を受け入れてる自分がいた。
これもステータスにある【魔導の極み】ってやつのおかげなのか?
この魔導って、魔導士とかの魔導であってるはずだけど、もしかしてこの世界では魔法士みたいな人はいなくて、みんな魔導士なのかもしれない。
知らんけど……。
★
【某研究施設】
「大変です所長!!」
「どうしたのよ……こんな朝早くから騒いで……私は徹夜あけで眠いし……」
「所長の徹夜なんて勝手に趣味を深夜にやってるだけじゃないですか!」
「君は……研究施設のトップをなんだと……」
「そんな事より長くロストしていたアレが観測されました!」
「ん……アレってアレか?」
「はい、そのアレです」
「私は嘘と冗談が抹茶の苦味くらいに嫌いだが……本当に?」
「はい、場所はやはり探知無効化されていますが、グラン王国全域で魔素ではなく真素のみが大量消失しました。超古代兵器の使用痕跡も今のところ無いので……」
「なるほど、では研究施設の職員の8割はバロン王国探索へ迎え、必ずや他の組織よりも先に王を見つけるのだ! 絶対に魔王や聖王、ましてや教会にはバレるなよ」
「分かりました!」
……。
「遂に王の帰還か……貴方が居ない間にあの方は……」
★
次の日……。
体内に流れる謎の力を感じる作業はすぐに終わり、指先にわずかだが謎の力を集められる様になった時、うっすらとだけど霧の様なものが見えるようになっており、その霧も毎日練習するにつれてよく見えるようになっていた。
少しずつだが上達している様な気がしていた。 徐々に成果が出ているようで楽しかった。
授乳時の体内に流れる万能感を感じることも謎の力の違いを感じられて上達に役だってくれていた。
☆
それから更に何日かが経過した時、頭の中にアナウンスみたいなものが流れ出した。
【魔導操作を習得しました】
やっと【魔導操作】という初【アクティブ】スキルを取得する事が出来た。
あの謎の力を操る事を【魔導操作】というならば、あの力は魔導力とでも言えば良いのだろうか?
魔導力……うん、なんか響きが良いな。
ついでに手を見ながら指先に魔導力を集中するようにしていたら、黒い霧のようなものがあつまってるのが見えた。
そして、たまに黒い霧が薄くなったり、濃くなったりと変化していったけど、この違いはよく分からなかった。
【真素感知を取得しました】
おう。
スキルってこんなに簡単に手に入るの?
もしかして【魔導の極み】さんのおかげ?
スキルを覚えると、いきなり上手になるんじゃなくて、コツを掴んだ感じで、無意識に出来るようになる感じだった。
多分、スキルを覚えた後も使い続けることで上達していく気がしたので、引き続き同じ練習は継続する事にした。
ちなみに、テンプレ的な【魔力】を使い切ったら魔力量が増えるとかあるけど、【魔導操作】をしていても、魔導力が増えている感じがしなかった。
どちらかというと、体外にある真素を体内に吸収して【魔導操作】により体内で魔導力に変えてるんじゃないかな。
分からんが。
この辺は、感覚みたいなレベルだから独学では詳しくわからなかった。
分からない事は凄く攻略サイトで調べたい……。
ネットの偉大さを転生して数日で実感したのだった。
そういえば、この部屋は寝室らしく母親らしき女性と毎日一緒に寝ているけど、父親っぽい人は未だに見たこと無い。
もしかしたらシングルマザーなんだろうか?
でも母親らしき女性は働いている感じもしない。
父親がいたとして、何日も帰って来ない仕事ってブラック企業だよな。
大丈夫か?この世界……。
自分はこの世界でファンタジーを楽しみながら、のんびり暮らしたいのになと思った。
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名前・レイ(0歳)
状態・良好
属性・※※※
職種・ジョブホッパー
種族・※※※
パッシブ・素材の極み、魔導の極み
転職の極み
アクティブ・魔導操作、真素探知
固有スキル・ジョブホッパー
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