その未来は、誰も知らなかった

N

第1話 始まり

最初は何も思ってなかったんだよ。ただの部活の先輩だった。それ以上にもそれ以下にもならねぇような存在だと思ってた。でもいつの間にか、無意識のうちに目で追ってたんだ。もっとあの人の事を知りたいって。その時俺は気づいたよ。これが“好き”って事だって。


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ある日、片瀬悠真は昼休みをどう潰そうか考えていると.....

「いたいた。悠真〜。」


「あ、板倉先輩.....どうしたんですか?」

板倉真凜。悠真が属している吹奏楽部で直属の先輩である。長いポニーテールが特徴だ。そして悠真は、次の一言で脳が機能を停止する事になった......


「ねぇ悠真.....一緒にお風呂行こっか。」


「へ?何言ってんすか先輩...?」

天地がひっくり返ったような衝撃で悠真は一瞬理解が出来なかった。普段から少し抜けている所はあると思っていたが、とうとう頭がおかしくなったかと思った程である。しかし、そんな悠真をよそにもう行動に出ていた。


「ま、いいからいいから。早く入ろ?」

悠真の目の前で服を脱ぎ始めていた。彼女の引き締まった腹部なども露わになり、悠真も仰天していた。


「は!?ちょ、先輩!?なんで脱いでるんですか!?」


「え、お風呂に入るんだから脱ぐに決まってるでしょ?」

と、恥じらいもなく彼女は返す。悠真はなんでだよと思いつつ渋々脱衣し始めていた。

————————————————————

「あ〜極楽極楽♪悠真も入りな。」

悠真はもう早く終われ...と思いつつ隣で湯船に浸かった。とはいえ悠真も健全な男子中学生である。何が起こるかというと......

(ヤバいヤバいヤバい!!!なんで先輩と風呂なんだよ!!先輩の裸見えたし!!最悪だ.......段々〇って来たんだけど......!?誰か殺してくれぇぇ!!)

とまあ悠真の脳内は暴れていた。

幸い、お湯は白濁色(先輩が入浴剤入れた)だったため見えてはいなかったが、肌が触れるほどの距離で隠し通せる訳がなかった....

「悠真、顔赤いよ?大丈夫?」


「大丈夫な訳、ないでしょうがァ!!!!」

悠真の意識はそこで途切れた。

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「うわぁぁ!!.......って、夢かよ......良かった.....」

どうやら今のは夢だったらしい。安心した悠真だったが、一つ障害ができる事になった。

「.........俺先輩とまともに話できるかな.....?さっきの夢思い出して話せなさそう....」

夢の中とは言え、先輩の裸を見た悠真はまともに話すことが出来るか心配であったのだ。しかし、無情にも時間は過ぎ、遂に放課後。即ち、先輩と嫌でも話さなければならない部活の時間となったのだった。憂鬱に感じながら部活場所へ向かっていると....

「あー....先輩と会いたくねぇ....」


「どうした悠真?元気ないな。」


「あ、、利人......」

彼は青山利人。悠真の相棒的(悠真はそう思ってる)存在。スラっとした長身にセンター分けが似合うイケメンで楽器はアルトサックス。非の打ちどころなんてない完璧な男だ。ちなみに悠真はパーカッション。

「お前が元気ないなんて珍しいな。腹でも壊したか?」


「んな訳ねーだろ....夢見が悪かったんだよ。」


「あー....そりゃあご愁傷様だな。まあ元気出せって。って言うかその夢は何だったんだよ。」


「えぇ......絶対言うんじゃねぇぞ?言ったら貫手で喉仏粉砕してやるからな。」


「いや怖ぇよw言わねえから安心しとけ。で?夢の内容は?」

悠真はさっきの夢の内容を全て話した。

「..........お前すごい夢見たな....心中お察しするわ...」


「だろ!?もう板倉先輩と顔合わせるの気まずいんだけど.....」


「それはそうだな......ってあ...........」

突然利人が時が止まったかのように悠真の少し後ろを見ながら硬直した。

「ん?どうしたんだよ利人。」


「私がどうかしたの?悠真。」

そこには悠真が今現在最も会いたくなかった人物がいた......


「いぃぃぃ板倉先輩!!」

板倉真凜が目の前に居た。悠真はその場で固まってしまった。

「わっ....どうしたの悠真。大声出して...?」


「な、何でもないです.......」


「ならいいけど....顔色悪いよ?体調管理はしっかりね!」


「はい....ありがとう...ございます....」

そして板倉先輩は先に部活場所へと向かった。その瞬間身体から急に力が抜け、地面にへたり込んでしまった。


「おい悠真!しっかりしろ!大丈夫か?」


「大丈夫な訳ねぇだろ....金縛りにあったみたいに固まってたわ...」


「とりあえず立て。部活の時間何とか乗り切れよ。」

手を差し出しながら利人が言う。

「ありがとう。まあ任せろって。なんだかんだで乗り切ってやるからさ!」

出された手を掴み起き上がりながら悠真は話す。


「いつものお前が戻ってきたな。」


「バーカ。俺はいつもどーりだよ。平常運転だ平常運転。」


「そうだな。じゃあ行くぞ。」


「おう!」


ここに、一つの物語が始まったのだった。

To be continued





人物紹介


片瀬悠真かたせゆうま

・高校一年

・身長170cm体重58kg

・誕生日は7月29日

・好きな食べ物 ありすぎる

・嫌いな食べ物 キクラゲ

・趣味 ゲーム、音楽聴く

補足

・優しいってよく言われる

・動物大好き(初対面でも意外と仲良くなれる)

・コミュ力お化けって言われる

・聞いた事ないアーティストの曲好きだったりする


板倉真凜いたくらまりん

・高校三年

・身長168cm(体重不明だが軽いらしい)

・誕生日3月27日

・好きな食べ物 甘いもの

・嫌いな食べ物 不明

・趣味 音ゲー、友達と遊びに行く

補足

・髪の毛がびっくりするぐらい長い(切った事ない)

・めっちゃノリいい

・実はゲーマー


青山利人あおやまりひと

・高校一年(悠真とは隣のクラス)

・身長175cm体重59kg

・誕生日6月12日

・好きな食べ物 大概何でも食べるので特にない

・嫌いな食べ物 あんまりない

・趣味 友達とゲームする、筋トレ

補足

・バカみたいに顔いいしセンター分け似合う男

・悠真とよくゲームやる

・実はシックスパック

・真面目だけどいい具合にふざける(つまり最高な奴)

どうも皆さん初めまして。Nと言います。

普段pixivでワンピース二次を書いてるんですが......今回、カクヨム、及びアルファポリスで一次創作デビューしました!

この話をここまで読んで「面白い!」「続きが楽しみ!」と思った方は、フォローと★よろしくお願いします!!

次回も乞うご期待!!





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