第41話

俺は午前中はトレーニング施設で魔法の練習をするため、束帯を着て、トレーニング施設に向かった。やっぱ古式魔法を使うときはこの服装のほうが陰陽師感があっていいんだよなぁー。貴族も良くこれを好んで着てるらしいがな。まぁ庶民とは違う感があるところがあるからな。実際にこの束帯は結構な値段したし。鍵を閉めようとしたらエミリーゼも出てきた。


「ミキトレーニング施設に行くんでしょ。私も付き合うよ。詠唱なしで呪術の練習をするんだよね?」


「ああ、そうだ。付き合ってくれるならありがたいコツとかあるだろうしな」


そして、鍵を閉めて、寮を出ると、トレーニング施設に向かった。貴族の子供と思われる人がこっちをみながらこそこそと話している。恐らくルナと兄妹なんて何を考えているの?ってことだろう。


嫌がらせされないといいが。少しの不安を抱きながら、俺達はトレーニング施設に着くと、魔力の循環を確かめる。特に問題はなさそうだ。


「エミリーゼ無詠唱の方法を教えてくれ」


「魔力を呪符に込めて火だったら火って心の中で唱えて、印をきるんだよ。そして細かいの現象はイメージするとうまくいくよ」


「やってみるわ」

 

水と唱え印をきり水龍をイメージして、魔力を呪符に込める。すると竜の形に似たものが結界に向かっていた。しかしすぐに崩れた。まだこれじゃなにかが足りないのだろうか。


「まだまだだな。形似たものができてもすぐに崩れる。これじゃ実践では使えないまだまだ練習が必要のようだ」


「始めてでこのくらいできれば上出来だよ。私なんて最初は形にすらならなかったんだから」


とりあえず当面の目標はこれを形にすることだな。まだ成長できると思うと嬉しいな。魔法書をもっと読んでみるか。封印されてるのも気になるからそれらも解こう。なにか大事な情報が入ってる可能性もある。他では見せられないなにかが。


「当面の目標は決まったし練習あるのみだな」


それから練習を重ねて、数十秒は形を保てるようになった。そろそろ昼か。すると学院の警察的な役割をしている式神がこっちにやってきた。


「ミキ魔王軍が攻めてきた。至急校庭に集合せよ」


ここ何十年も攻めてきてなかったのにこのタイミングでか?あ、思い出した。確かこの侵攻でアラスタに莫大なダメージを与えたんだよな。そして衰退して滅亡したって書いてあったな。公式ファンブックに。


「すぐに行く。たぶん戦うことになるがエマリーゼも協力してくれるな?」


「魔王軍はご主人様の仇だし、協力するよ」


確か侵攻してきたのは幹部だったよな。このときの陰陽師の多くは魔王軍の幹部が潜伏してる場所が分かってそっちを攻めていって人がいないんだよな。


もしかして攻めるためにわざと分断させたのか。だとするとかなり強力な部隊を編成してある可能性がある。恐らく人が足りなすぎて俺たちも陰陽師と共に戦うんだろう。戦死者がアラスタ王立学院からでなきゃいいが。


そして校庭に着くとほとんどの生徒が集まっていた。


「先生私達は戦場に行くんですかぁー?」


「人数が足りてないのでそうなりますね。相手の作戦にまんまとひっかった私たち音なの責任ですが、どうかお願いします。この国を守りましょう」


貴族の子供達は自分に自身を持っているのか、やっと実践で試せるというかおをしてるが庶民出身の生徒達はなんで俺たちがという顔をしている。


「あ、お兄様。トレーニング施設から来てたのですわね」


「式神から報告を受けてな。それより戦地に行くわけだが、大丈夫か?」


「大丈夫ですの。何回か遠征をしたこはあるんですの。それやり魔法を使ってもいいんですの?」


「まだ古式魔法をそんなに覚えてないからな魔法の方がいいだろう。いいぞガンガン使え」

 

古式魔法の方が戦地で破壊力は抜群だが、そんなに何回も打てるようなものでもない大規模魔法は。古式魔法だけでも魔力は相当使うからな。特に今回みたいな軍隊を相手にするときは魔法の方が数を打てるからいいだろう。


「分かりましたの。それでは魔法を使いますわ」


「それじゃ移動します着いてきてください」


俺達は先生に着いていった。戦地が近づくにつれ大きな音が聞こえる。建物が崩れる音や逃げ惑う人々の声。そして戦地に着くと、魔物や魔人達が暴れていた。


そしてこっちにリーダらしき人が気づくと、にやついた。


「まんまと罠に引っ掛かるとはな。楽に落とせそうだぜ。この国は」


すると軍が攻撃を仕掛ける。それを皮切りに俺達生徒や先生も攻撃を仕掛けた。


「雷鳴よ轟け。我雷の化身なり残るものなく燃やしつくせ急急如律令!」


すると雷が空から轟き、魔物達を一掃した。数が多すぎて結構魔力使うな。あんまり使わない方がいいか。魔物達は雑魚だから生徒が担当して刈っている。


いろんなところから魔物の断末魔が聞こえる。だが次第に数で押してきた魔王軍の軍勢が押してくる。ちっこれじゃ数の暴力でこっちの陣も崩れる。大規模魔法を放つか。マッカンも何本も持ってきたことだし。


「炎よ燃え盛り束になって、炎の化身となれ急急如律令!」


炎の巨人が現れて魔物達を腕を一振するだけて一部を燃やしつくした。









  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る