　私たちに囲まれて安らかに眠る咲ちゃん。

　一つだけ謝っておくね。

　家族を奪ってごめんね。

　はい、以上。

　この秘密は絶対に隠し通す。

　というかバレることなんてないよね。

　誰かが口を滑らせない限り。

　貴女は神様を恨んでおいて。

　一生許さないでおいて。

　私たちがずっと慰めて、寄り添って、一緒に恨んであげるから。

　そうやって私の、私たちの愛に溺れてね。

　ずぶずぶに。

　気づかないうちに、抜け出せないくらいに。

　覚悟しといて。

　貴女の愛よりも、私たちの愛の方が何十倍も重いんだよ。

　自分の方が私のことを愛してるって思ってるみたいだけど。

　舐めないでよ、私たちの執着を。

　初めて貴女に出会ったあの日から今日までずっと、貴女だけを愛してきたんだから。

　徐々にわからせてあげるね。

　どうか、受け止めてね。

　さてさて、独白はこれぐらいにしておいて。

　貴女が目覚めたら行こうか。

　死が存在しない、永遠の命が存在する素敵な世界へ。

　私たちと貴女だけの楽園（パラダイス）へ。

終わり

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