第27話 約束

「おはよ」

洋介にキスされて起こされる。そのまま首筋、胸ってキス。

寝て起きたら洋介元気になってる。

うちはもう足がガクガクしてるのに。


これで最後って言い聞かせながらお互いを確かめ合う。



「洋介、すごい好き。

もう絶対に忘れられんようになったよ」


「俺も忘れられんわ。

ここまで濃厚にエッチしたんもかおりが初めてやから絶対思い出す」


「洋介、あんまり浮気しまくって彼女泣かさないようにね!ってバレんように上手くやるから大丈夫か…」


「かおりは浮気する?…いや、せんやろうな。

彼氏と仲良くしてね!」


お互いよくわかってるなと思ったら笑ってしまう。


「かおり、最後に約束せん?

…もし、どこかで偶然再会したら、俺と結婚せん?」


「ちゃんと付き合った事もないのに?」


「うん。

お互い地元離れてから再会できたらもうこれは運命やと思う。

たぶん何年経っても俺はかおり好きやと思う。

その時は結婚しよ!」


「いいよ!うちも洋介は好きなままやと思う。偶然会ったら結婚しよ。

約束!」


2人で指切り。

果たされる事はないだろうとは思ったけど、単純に嬉しかった。

好きになれて良かった。

好きになってくれてありがとう。



次の日、洋介にもらった香水つけて、口紅を塗る。

この口紅は今までのどの色より似合ってると思った。ピンクとオレンジの中間みたいな色。

こんな色つけたことないのになんで似合うってわかるのかな?

やっぱり、よくわかってる…


「よし!!」ほっぺを両手でパンパンと叩く。

荷物を持って車に乗り込んだ。


窓を開けて流れる景色を眺めながら

「ありがとう」呟いて涙が流れる。

流れた涙は春風に乗った。











  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

似合う色を教えてくれた人 @rioruna0604

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ