第9話 何か今日優しくない?
前の浮気?事件があってから初めてたくやに会う。
あー、緊張する。
やっぱ別れようって言われるかもしれん。
たくやがどんな感じか想像がつかん。
「お久しぶり!」
普通に挨拶したつもり。何か、すごくドキドキする。
付き合ってくれたままで、会ってくれるって事は好きでいてくれてるのかな?
うちはやっぱり好きなんやろうな。
会えただけでもう嬉しい。ニコニコしてしまう気持ちが隠せない。
こないだ散々泣いて呆れてってしたのに顔見たらコロッと忘れてしまう。本当、うちってアホやな。
「今日さぁ、ちょっとお出かけしよ。
こっち来てくれてるのにいつも家で出んこと多いし」
珍しい。てか、ようやく気付きました?
こっち来てもほぼ家ですよ?
そういや、今日はスウェットじゃないな。
「わー、綺麗!!」
小高い山の上までドライブして夜景が見える場所に到着。
「いつも、何もしてあげんくてごめんね」
何やろう?今日めちゃくちゃ優しくない?
後ろからぎゅーってしてくれる。
ちょっと悪いことしたとか思ってる?
「プレゼントがあるんやけど…はい!」
たくやのポケットからティファニーのケースを手渡される。
開けたら中にアトラスリング。
たくやが反対のポケットから指輪を取り出して自分につける。
「新しいペアリング買ってみた!…実は、前の…無くした…ごめん」
そう言いながらうちの指に入ってる指輪をのけて新しい指輪を入れる。
「え〜、ありがとう!!いいね〜」
嬉しくなってたくやに抱きつく。
「前のどこで無くしたん?」
………
何かな?この間
「わからん」
…まぁいいや。
たくやの家でジャンプをおそるおそるめくる。
今回は何もない。
化粧水やボディクリームも戻ってきてる。
あれ?浮気やめた?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます