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見上げている階段は、まっすぐと、どこまでも続いている。とても長い。
ここは異常な世界だ。ああ、分かりきったことじゃないか。ここに来た時から、分かっていたことなのかもしれない。
目の前に見つけた階段は、傍から見れば、一般的な住宅によくあるようなデザインだった。
上に向かえば、地上に出れるかもしれないと考えていたが、だからといって、この階段は、異常だ。
幅一メートほどの階段は、ずっとまっすぐ、すっと奥に、点になって見えなくなるまで、続いている。
異常だ。この場所は普通じゃない。
私は、怪我と痛みのせいで、頭がおかしくなったか?
あるいは、私は、実は自転車で事故に遭って昏睡していて、幻覚の世界を彷徨っているのか?
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