第5話 やっぱり正義の主人公と悪のラスボスなんていないもんだ

【視点:アンバラ】

「うわぁぁぁ!」「きゃあああ!」

「来るなぁぁぁ!」

鳴り響く銃声に嘆きが湧く悲劇の叫び。そして、何よりも戦場と感じられる少年少女の死体。数十万人少年少女がこの戦場に行けばカオスが極まることだ。一秒、一秒ごとに人が数十人に死んでいく。俺もこの戦場に行ってみたかった。が、その戦場に行けないのが残念でしかたないのだ。

__本当に俺もこの戦場に行ってみてぇもんだ。

俺は体育館というかドームみたなところで数十万人少年少女を見送った。そのあとはザ・デスゲームって感じのモニターだらけの部屋で泣き喚く少年少女の哀れな姿と蹴りまくられた真っ二つの死体に銃に撃たれた死体を見るだけだ。その戦場のモニターの一つに目をとめたのがあった。あの不良男 マリシャス・ロストライトが映ってたモニターだ。顔を除いて全身血だらけだ。

_…あのイケメンフィルターを取り除けば顔も血だらけになるのでは?

イケメンキャラは血まみれの姿が禁じてるのか?正直腹が立った。しかし強いやつ弱いやつ関係なしの容赦ない剣技だった。首を真っ二つにすれば胴体を真っ二つ出来る剣技だった。数年は剣道やってたような剣技だった。さすが俺が面白い奴と思っただけであるわ。他にもたくさんの面白いと思った奴がいたがこいつだけはずば抜けている。

「さてと、そろそろ見ますか」

と言って、あるサイト(?)を念じた。これをみるとMMORPGのようなステータス表な気がした。久しぶりにMMORPGでもしたいな。そして、そのサイトはポイントが見えるランキングだ。つまり殺した人数が表すランキングだ。まだ数十分はかかっているからまだ一人か二人しか殺している人がいれば殺していない人もいるのだ。一位はもちろんあのマリシャスだ。しかもポイントは二千ポイントってどんだけ殺してんだ。俺は引いた。たった数十分しかかかってねぇのにこのポイントはいや、人数はまずいなと。

__いや、そうはならんやろ。

だが、なっているのが現実。これは認めたくない。ついでに二位と三位のやつもすでに千ポイントは超えていた。どいつもこいつも化け物だらけかよ…と額に汗が来そうだ。そして、四位を除いて他は百、五十だらけだった。そんな時

__こいつの順位は…下がってないな。

と三位の下、四位を見つめた。

四位 シェリア・オリエント。この《シェリア・オリエント》という名前はどっかの乙女ゲーム悪役令嬢とかなんとか。キャラ名なら聞いたことはあった。しかし、《アン●ンマン》や《ドラ●もん》、《野●し●のすけ》や《ト●ロ》みたいに存在しないはずの二次元のキャラ名が現れたことに俺は驚いた。キャラ名ってテレビの中に居るもんだと思ってた。その偶然とは素晴らしいものだな。それに、あの女には背筋が凍るほどの殺人ショー行ったのだ。数十分たった今でも背筋が冷たく感じる。

__あれはあれでぞくっとしたわ。

それは一位のマリシャスを超えるほどのそんな殺人ショーだった。


時は数分前にのぼる。シェリアは怪我をした少年 を姫抱っこして安全な所に運ぶのがモニターでも確認した。こりゃ正義感のある令嬢様ですこと。だが、俺はある事を過ぎった。

__そういや、あいつの最初見てなかったな。

俺はリモコンを巻き戻した。巻き戻したのはシェリアがあのトビラの先に行ったあとのところだ。なんだか幽霊が出てきそうな古い学舎だ。そこにはすでクロスボウで撃たれた少年がすでにいるところ。学舎の玄関の上には体格が小さく太い少年 ランブー・タンセンがすで待ち伏せたのだ。そして、彼女が出てきた。シェリアはどうやら死体に驚いているようだ。当たり前だ。こいつは外れてたかなと思った。がその時だったランブーがリロードし終えたように即座にクロスボウの矢をシェリアに向けた。これはいいタイミングだ。だが、シェリアは気づき即座に防がれた。俺は少し頭に?が出そうなほどだった。

__あいつ、どんな顔だった?

と別角度、玄関の先ら辺にあるカメラで確認した。シェリアが死体に近づいたところがシェリアが死体に近づいた時ランブーが矢を撃つ。のは分かったもののその時のシェリアの顔が見えなかった。おい、カメラ仕事しろよ。とイラつくも俺はリモコンすこし巻き戻し、シェリアの振り向いた顔を見る為に、なるべくコマ送りにした。だが、シェリアが振り向いたのはランブーが矢を撃つ前だった。まるで分かってたような振り向き方だった。そして、振り向いた時の彼女の顔は出会った時とは違う顔だった。特に瞳は角膜とともに瞳孔が狭まっていた。それを見た俺はぞくっとした。

__何だよあいつ、別人じゃねぇーか…

まるで全てを見切ってるような。お見通しようなそんな別人格だった。すると、時間切れかモニターの場面は現在、ランブーとシェリア。ついでの怪我をした少年 アーシア・ライディンが対等してた。どうやら口論をしているのだろう。いや違った。ランブーが一方的に頼み事をしてる。

__あれはまぐれだったのか?

現在のシェリアは角膜も瞳孔も広い。そして、何よりも女だ。正義感の強いまさに正統派令嬢の女だ。悪役令嬢のような角膜が狭い女でない。

__しっかし、ランブーの奴情けねぇな…

ランブーは自分のためにシェリア達を犠牲に従っているようだ。だが、そうはいかないのが人間だ。

_それはそうだよな誰もがはいはい犠牲になりますと言うのかなんだか。

すると、シェリアは無言で立ち上がった。立ったあともまだ無言だった。しかし、その無言の立ち方に何がおかしい所があった。俺はたまに転生系令嬢の漫画を読んでいる。本来の転生令嬢様なら『そんな訳にはいきません!私達には大切な人がいます!』と自分と他人を共有するような命乞いをする。まぁ主人公は悪くないがな。だが、シェリアは違った。圧はかけてない、正義感も感じない。怒りは感じるが…

__あ、これはヤバイ。

俺でもわかるほどに怒りだった。シェリアの後ろにいるアーシアにも察するほどの怒りだ。シェリアの表情は理性が壊される寸前の顔だ。

__ランブーの奴何を言ったんだ。

ここのモニターは大声、銃声を除いて他の音が聞こえないのだ。だから、表情、行動で読み取る事しかできないのだ。

__絶対これサイコパス向けだろ……

俺でも言うのかとないがこれでもサイコパスではない。むしろ常識人というか色んなに興味がありまくる言わゆるヲタクだ。究極進化したアニメヲタクと言われる可能性大だ。変態ともよく言われる。

__あ、刀抜いてる。

シェリアは何も言わず刀 にっかり青江を抜いた。俺はまじまじとモニターに近づいた。何かが起こる。そんな気がしてきた。シェリアは刀を構えた。そして、

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

怯えてたランブーは大声をあげた。モニターでも聞こえるほどの大声だった。クロスボウの矢は放った。しかし、その矢はシェリアに当たらなかった。アーシアにも当たらなかった。その矢はアーシアの数十センチの上に寄りかかってた木に当たった。しかも、位置はど真ん中。寄りかかってたアーシアは

「ヒィ!」

と言って座った位置をすりおろした。彼が言ってることは分からないがきっとそうだ。これは笑いモンだわと俺は笑った。だが、俺はある事に気づいた。いつの間にかシェリアが居なくなってたのだ。どういう事だ…。俺は何度も巻き戻した。彼女がどうやって避けたのか。彼女がどこに行ったのかも。しかし、彼女がどうやって避けたのかもどこに行ったのかも分からなかった。俺は諦めた。もう、俺は見る目がないのかと思ったさ。元に戻すといつの間にかシェリアは死んだランブーの上に立っていた。殺したあとのシェリアは呆然と目を閉じてた。

「え、はぁ!?」

思わず声を上げた。いや居たの!?しかも殺ってるし。何があったんだよ!?俺は急いで巻き戻した。ランブーが殺される寸前、いやクロスボウの矢が撃った直後に巻き戻した。

__また、コマ送りか!?

俺はコマ送りにした。今を振り返れば俺の行動は正しかったのかは分からない。いや、どちらかというと間違ったのかもしれない。クロスボウの矢が撃った直後だ。コマから見るとランブーがどこに行った。とような顔を周りを見渡した。その時だった。一瞬、黒い何かがランブーに襲いかかったのだ。いや、これは黒い何かではなくシェリアだった。シェリアはランブーの横に襲いかかったのだ。さらに目があの入り口付近で振り向いた時と同じだ目だった。シェリアは素早く刀をランブー太った体部分に当てた。いや、斬ったの方が正しい。しかも、奥深くに。斬られたランブーは斬られた腹を抑えた。今にでも倒れたら真っ二つになった。すると、シェリアとランブーが目を合わせた。その時のシェリアの顔は……なんと笑みだった。目は笑ってなく元気よく歯を見せてた。俺は一瞬、背筋が凍った。あれは本当に令嬢かと問いたいほど。これではまるで…獲物を狩る人だ。ピエロだ。令嬢でもなんでもないただ手段を選ばない狩人だ。そして、シェリアはランブーの首を斬った。真っ二つにとはいかなかったが。ランブーは倒れた。こんな血がいっぱいに出したりチラッと見えたが腸が飛び出てきたのだ。あんな状態だといかに死亡が確定だな。こりゃ…。その後だった。

「ふ、ふふ…」

モニターではあまりにも小さな笑い声だった。これはあくまでも笑いかけてる。大音量なら上手く聞き取れたらなと思ったその時。

「アハハハハハ!アはーっはっはっは!」

と満たされたかのように笑いだした。目を閉じながら。数秒くらいは続いたかな。シェリアは笑い終えたあとは静かにしばらくの間は猫背になった。まるで充電切れの機械人形のように猫背なったのだ、と。その後のシェリアはというと男のような発狂をした。自分が殺ったことに気づいてないかと思ったぜ。あと、今の無意識だったのか!とまたツッコミが入れたくなってきた。その時、シェリアの声を聞きつけたのか謎の飛び出した人への突然の襲撃。誰なのかは俺はみえなかったがその時もシェリアはまた無意識に人を斬り…いや、刺したのだ。今度は目を細めないで。しかも、心臓に突き刺したかその人は動かなかった。人から刀を抜いた後シェリアは吐き気を催す形で今は廃ビルでアーシアともに隠れてる。

__……あれは正当防衛というのか?

俺は今すぐに辞書で調べたいものだ。けど、ここを離れれば面白いもんが見られなくなるのは嫌だ。開いたポテトチップスを一個食べる。ついでに麦茶を一口。

「んぐ……ぷっはぁ」

一息つき俺は椅子に座った。

__気がつけばここは…化けもんが揃うところだな。

俺は失笑した。怖さを逃れるためだ。俺が何故か失笑したのかも怖さよりも何かが起こることだ。

_本来なら笑えないとこだが。俺にとっちゃぁ…

「笑えるさ。やっぱり正義の主人公と悪のラスボスなんていないもんだ」

そう、この世は正義などない。悪もいない。国も町も集落も世界もそんな奴はいない。ここにいる人共はそれを証明するための試験に立っている。殺し合えば騙され合うし蹴落とし合えば落とし合う。それが…

「ここの方針なんだよな」



【視点:シェリア・オリエント】

「がはっ…おぅふっ…」

胃の中から朝食に食べてたものが逆流されまくる。これまでのことを忘れされたい。そんな気持ちので吐いた。流れのままに流されてる気分だ。正直分からない。今、なんの気持ちかも。

__もし、乙女ゲーム版のシェリア様ならどうしておられたか…

太った少年を殺したあと、私が発狂したせいで聞きつけたのか前から少年が突進してきた。私は思わず反射条件のように勝手に刀を構えてた。殺されるからだ。すると、少年は刀に吸い込むように刀に刺された。そして、そのまま死体は体重をかけるように私を倒した。いや、私が腰が抜けたからだ。のしかかられた少年の心臓は外側でも分かるように冷たく感じた。私は目を大きく開いた。そして、分かったのだ。私が殺ったのだと。すると、

「ぐぅ…」

口から汚物が出しそうな気がした。私は思わず血まみれの刀と共に怪我をした少年と投げ捨てた鞘を無視して西に五百メートルある廃ビルに向かった。そうして現在入り口付近の洗面所で嘔吐をする私がいた。

「はぁ、はぁ、はぁ…」

目の前に鏡があることに気づいた。鏡を見てみると口角に吐いたことを示すように黄色い汁が口筋を通る。私は袖で拭いた。

__こんなのは私らしくないな……

私の吐いた後を流せる蛇口が水を多めに出してくれる蛇口は褒めたがるかに見えてきた。蛇口わ止めてもう一度鏡を見る。私が気に入ってた薄紫色のワンピースに他人の血が混ざりもう、ほぼ赤一色だ。もう、私に報いが無いような色。林檎や苺みたいな明るい色がない生き血の色。私は伏し目をした。先程の私が刺した少年を思い出した。あの時の少年は…必死だった。まるで待ってましたとばかりに。全てを捨てた人の顔だった。ただ『死』を欲しかったのような、そんな顔でもあった。だが、彼の気持ちも少しはわかる気がする。誰もがこの学園を行きたいわけでもない。あの太った少年もそうだ。私と同じだ。それ以外に何の理由はない。だが、人を差別してはいけない。私は鏡に手を合わせる。

__私ってなんだろうか……

私は深いため息をつく。私はもう二百も取れたんだ。と思ってるのは

「いた!」

怪我をした少年が走ってきたのだ。いや、追いかけてきた方が一番の言い方だ。

「かはっ…はっはぁはぁ…」

「え、な、何で………あ」

少年の手に持ってるのは刀に収めてた鞘だった。すると、少年は厳しさのある目をしては、押し出すように無言で鞘を出した。

「え…」

「ん、」

「えぇ…」

「んん、」

「あ、どうも…」

発情期の少年かこれ?と思いたくなる仕草だ。私は鞘を受け取り血まみれの刀をしまおうとした。

「…!バカ!」

私は驚いた。何でと言う間もなく少年は血まみれの刀を勝手に取った。

「あんた、まだ、刀の手入れをしてないの!?そうしないと錆びるよこれ!」

とポケットからハンカチをとり出した刀を拭いた。

「良かった、まだ液体だ。これ、名刀だから慎重に扱わないと」

「え、知ってんのか?」

と少年はさらに目を細める。

「にっかり青江。この刀はにっこりと笑いながら女の霊を殺したとも言える奴よ」

「ひぇ…」

私は刀なんて見分けのつけないのだ。

__某浪漫譚の刀なら見分けられるが

少年が洗面所でよく洗った結果。刀は元の輝きを取り戻したのだ。

「はい、これ」

「あ、どうも…」

少年は刀を返してくれた。

「今度はちゃんと刀の手入れをするように!」

と指をさした。注意を無視して私は残りの水をしぶき、今度こそ鞘に入れた。

「あと、ありがとう…」

と目を背いて言った。

「ん?」

「そ、その怪我を…治してくれて、ありがとう。べ、別にこれはお礼じゃないの!ただの……私の普通の癖よ!」

口ごもった感じに言われた。ここまで見てみると本物のツンデレなのかと思うくらいの古典のお節介ツンデレだ。

__しかも、一人称が『私』って…清楚なお節介のツンデレですわ…

「聞いてる?」

「あ、あいよ」

「これだから最近の子は…」

と大いにため息をつく。私は頭を搔いた。久しぶりの同い年の男子との会話だから、何を話せばいいのか正直分からない。ラーダの時はあのバスの事とかでなんとか話がつなげられたがここは戦場みたいなところだ。そう簡単に上手くはない。すると、怪我をした少年の目は気づいたように私のワンピースに移した。ワンピースを見たその顔は目を細めることはなく私でも分かるほどに顔が青白く変わった。

「ごめん、ちょっと…」

と少年は口を抑え私を通り越し、洗面所も駆け寄った。きっと私と同じような事をするのだろう。そりゃ見れば吐きたくなるよな。この服を見るとホラーゲーム感、とグロ漫画が増して吐き気が施される、そういう気分だろう。目をワンピースに向けた。大半が赤く染まるワンピース。返り血を浴びたお気に入りのワンピース。

__これを見てたら吐き気もするわよな。

私が行った殺人現場にはもちろん彼がいた。彼は怯えてながらも後ずさりしながらも私を見つめてた。多分、吐いたのも二度目なんだろう。それに何度も思い出すように今の私は二百も取れている。もう、合格ラインは超えている。

__……彼の目にはどんな私が映ってるのだろう。

私は不思議に思った。彼は人を殺した人をみたのだ。それは怯えるわ吐くやで決まってる。けど、その決めつけは私から見た感覚だ。本当は彼のことはよく分からない。某チーターさんたちみたいに剣技というか簡単に剣とか習ってないし最強の魔法だってスキルだってなければ人の心が読める能力だってないのだ。俺は某なろうの主人公達みたいな都合のいい行動なんて出来ないんだ。いつも都合のいい奴は私の周りにいっぱいいる。いや、私のせいで皆は都合のいいことが出来るのだ。そのせいで私はあのクソ王子と婚約したのだ。あのあざと女くるわそのせいで《悪役令嬢》というレッテル貼られたんだ。あぁ、腹立ってきた。すると、思わない音のせいで私はしゃがみこんでしまった。腹の音がなったのだ。そのせいで刀が手から滑り落ちたのだ。 この戦場に来てからしばらく腹の音がなってない気がした。いや、気がしてた。

__これ以上耐えてたらきっと私も彼も飢え死だ……。

私は立ち上がった。食糧を探しに行くことにしたのだ。ここは廃ビル。辺りを見る限りまだ一週間ぐらいは廃したのだろう。ついでに水道は動いてる。それにガスも通ってる。電気は動いてないけど。外から見たらニ、三階はある。形は横長く多分歩くのに時間がかかるのだろう。そう考えてたらまた、腹の音がなったのだ。私はため息をついた。

「仕方ないか…」

私は洗面所の隣にある階段を上った。


【視点:アーシア・ライディン】

「ふっ…はぁ、はぁ、グゥ!」

目の前にあった鏡のせいで胃の中が空になっていく。こんなに吐いたことが出来てたのは前世以来だ。そして、醜い僕もだ。口まわりの残りカスを拭いた。もう一度鏡を見てみると本当に僕なのかと思い込んでしまう。頭がイカれそうだ。若々しい手に若々しい顔立ち。僕の顔を見るのは何年ぶりなのか。ここが異世界…?という世界だ。それでも正直にいっても本当に慣れないものだ。僕は天井を見上げる。病室で見覚えのある天井だ。ここが異世界いや、異なる世界なのかも分からないほどの天井であった。

__あれは間違いだったのか……

僕はあの行動に後悔などしなかった。後悔しても遅いからしなかった。あれは僕がした行動だからだ。後悔などしても無駄だ。


僕はあの体育館の事を思い出した。あの時の僕は理解が出来なかった。どうして生まれ変わったのかを。すると、前世でよく耳にした一つの言葉が思い浮かぶ。輪廻転生。それは人が何度も生死を繰り返し、新しい生命に生まれ変わることだ。輪廻転生の輪廻は自転車のような車輪が回ること。遊園地の大きな回るやつが例えやすい。そして、転生は言葉通りの意味だ。生まれことだ。と小さい頃に先生に教われた。教わってた僕の友達はこういった。

「俺は宇宙人になりたい!」

「私は鳥になりたい!」

「僕は外国人!」

と生まれ変わることで一時期話題になるほどだった。しかし、輪廻転生などはないと小さい頃に父さんに吐きたいほど頭に叩き付けた。あの世は天国と地獄しかないのだと。つまりこの輪廻転生というのはただの理論、宗教の考え事だと僕の頭の中ではそういう感じに思った。だからあのアンバラの言葉が理解が出来なかったのだ。この輪廻転生という理論は存在したのだと。それに今のことだってそうだ。自分でした行動だから後悔などはしない。しかし、後悔するとなればあの少女のことだ。まずはあの名刀 にっかり青江を持っていること。理由は適当と言いそうだな。

__だが、あんな殺り方で…殺すなんて……

あの少女による殺人を思い出し、僕の背筋が凍った。震えるようで氷山に行ったのかと思えるように背筋が凍った。少女は僕を庇ってくれるのは本当にすごく嬉しかった。けどその後なのだ。彼女は瞬時に太った少年の胴体を斬りさらに追い討ちをかけるように首を斬ったのだ。血を出す腹から腸が飛び出てきた。そして、太った少年の血は僕の方にも飛び散ったのだ。正直怖かった。吐き気を催すような怖さ。特にあの少女が笑いながら殺すところが一番怖く感じた。見た限り殺人鬼の笑みだった。この殺人はまるで復讐ではなく単に快楽を求めては楽しむ、そんな殺人を行ってたのだ。スプラッタを見た気分だ。そして、あの笑い声も気持ち悪いほど思い出す。下手してたらこれまで見た怪奇映画よりも遥かに怖いものだ。鏡に青ざめる顔を叩いた。

__落ち着くんだ、俺。

これ以上はやめろと俺の頭の中が響く。あの少女は自分を守るために殺ったのだ。僕を守るはずがない。すると足元に何か踏んだような感覚があった。洗面の下を見るとそこには小さな蝋燭があった。

「なぜ、ここに?」

こっそりと取ってみると手に収めるほどの大きさだった。これを見て俺はある事を思い出した。輪廻転生と同時に教われた六道のことだ。

六道とは地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上の六つの道を総称したもの。その六道がこの蝋燭で例えられたのだ。これは本で何度かは見た事はあるが、こんな必要ない時にくるとは思わなかった。その時僕の中に疑問が浮かびだした。今いるところは地獄なのかと。本当に地獄ならば青い空と自然溢れる林は偽物と思わせる。でも、青い空と林は本物だった。手で触れても分かったのだ。温もりも感じたのだ。こんなの地獄のはずがない。もしもだとする。これ温もりが僕達の地獄場だとすればそれはもう絶望しかない。いや、当たってるかもしれない。それが僕らの宿命なのだから。僕は蝋燭を洗面所に置いた。今は今のこと考えるべきだと。


洗面所を出たがそこには彼女はいなかった。居なくていい。僕は大丈夫何だから。脇差にあるリボルバーを手にする。ここからは慎重だ。いつ敵が来るかも分からない。すると早速、右上から足音の音がした。僕は即座に反応し銃口を向けた。案の定誰もいなくそこには階段があった。僕は安堵がした。けど、安堵する暇はない。ここからが執念だ。僕はゆっくりと階段の端に寄り添い一段ずつ上がった。また、足音が聞こえた。僕はしゃがみ、上からの気配を伺った。上には人影が僕でも分かるように大きく映ってる。僕はいつでも打てるように構えた。相手が誰だろうと関係ない。ここは殺し合いの場なのだ。情けがかけてはいけないのだ。そうしなければ…死ぬのだ。すると、気づかれたか影が上に駆け上がったのだ。

「待て!」

僕は即座に追いかけた。影が駆け上がったのは三階。前世の僕なら二階で限界だったがこの若さのお陰で息を切らすことがないのだ。この体力は久しぶりだ。学生時代の新体操部で本能を発揮した以来かもしれん。階段の角に寄りかかり影の様子を伺おうとすると前から銃が見えたのだ。

__…嘘だろ!?

と僕は前から顔を出し前を見た。目の前にはいや、その奥には影がいたのだ。影の細い目は開いた。ん入ってた部屋に避難したのだ。僕は歯を食いしばった。

「くそぉ…」

僕は影を追いかけ部屋に入ったのだ。

部屋に入るとそこには本棚沢山あったのだ。どうやらここは図書室らしい。どの本も知ってるものばかりだ。僕は銃を構えたまま警戒しながら辺りを見渡した。たしかにここに人の気配がした。けど、何度みても人はいなかった。

__……妙だな。感じたのはこの部屋なんだが…

僕は前世からの元は勘が鋭いのだ。それは今になっても変わらなかった。この場所に来る前もその鋭さはより良く発揮した。噂では僕は《魔法使い》だの《占い師》だの言われた。たかが勘なのに…と思う憂鬱があった。他の場所か?と僕は図書室を後にした。その時だった。

「ゔあ゛ぁ!」

ガタン!

音と声が聞こえたから本棚を見ると目の前の本棚が倒れかけるのだ。僕は目を開きながらも即座に避けた。そして、避けた直後にその衝動で一発を撃ってしまった。しかし、影は避けた。意外とすばしっこい奴だ…。銃を改めて構え一歩歩き出した。また一歩、一歩とゆっくりと歩いた。やっぱり僕の勘は当たるんだと当然ながらと思った。すると、背後から人の気配を感じたのだ。僕は振り返るのが遅かった。その間もなく僕は押し倒された。そのせいで銃はクルクルと弾かれた。銃を持ってた手が抑えられた。このまま殺されると覚悟はした。と思いきや…

「ひぇ〜。危ねぇ…」

聞き覚えのある女の声がした。目を開けるとそこには影ではなく彼女がいた。今一瞬、彼女が色男に見えていたのは僕だけだろうか。すると自然に僕は目を下に向けただ。何かに触られた気がしたのだ。見た先には彼女の手が僕の胸に触ってたのだ。すると、

「あ」

そして、今まで背いてた彼女の目が合った。


【視点:シェリア・オリエント】

「………」

「………」

__どうしよう…これ…

私は現在、怪我をしてた少年を押し倒してるである。少年は別に駆け落ちしようとは思ってもない。むしろこれは正当な正当防衛であるのだ。しかし、片手は少年の胸を触ってるのである。私の肌足の片足も少年の足を跨ぐようで絡んでいるこの有り様。なんという奇跡的な駆け落ち体制でしょう。

あと、一つ言わせたい。

__……どうしてこうなった?

私はただ食糧を探しにきたはずなのに……


時は数分前にのぼる。私は早速二階に歩み寄ると辺りを見渡した。ここはどうやら市役所らしい。受付もハローワークぽいし天井にはテレビらしいのが掛けていた。椅子もそれらしいがまだ一部を除いて比較的綺麗な方だ。受付の所に食いもんがあるのかと思い。

「失礼します……」

と私は小声で受付を跨った。受付を跨るとまさに市役所らしいやつだ。椅子とデスクだけで他は電源が入ってないパソコンのみか必要のない資料のみだ。資料で埋め込まれた棚や小棚が並べある。なんか社会科見学みたいで面白い。反対は侵入という罪悪感があるのだが。いざ、目の前のデスクの引き出しを開けてみようとした。しかし、鍵がかかってるせいで開けられなかった。

__市役所さんの守りは厳重だな……

私はすぐに諦めた。私はどうやら諦めがしやすい少女でございますよ。すると、隣のデスクは引き出しが空きっぱなしだった。なんと中には飴が入ってる袋があった。しかも棒飴の袋だ。

__ポテチとかクッキーとかないのか?

辺りを見渡す。ここから半径五十メートルにはたくさんお菓子があった。ポテチはなかったが。クッキーやポッキー、グミに生暖かいゼリー、菓子パンまで本当にあったのだ。ついでに大学受験でお世話になったカロリーメイトまであるのだ。ここの役所は菓子宝庫なのか?と思わせるぐらいたくさんあったのだ。

「アイスとジュースはないがな」

と冷蔵庫を開けて不満をぶちまける私がいる。菓子をたまたまデスクにあったレジ袋をいれた。元の場所に戻す事にした。すると、下から気配が感じた。私は後ずさりをしレジ袋をおいた。ついでに刀も。太ももから銃を構えた。様子を伺おうと相手の足音をした。このままでは殺られると無理もない。全てが水の泡だ。

__これは………賭けるか。

有言実行。私は一歩、二歩と助走の為をした。そして、即座に三階への階段をかけ上った。マラソン大会でも行ってみた気分だ。すると下から

「待て!」

と言われても待つ奴が誰がいるのだろうか。三階にあがり私は即座に足を右に滑らせる。わざと滑らせたの方がいいのか。相手はきっと左に寄りかかり左の奥を見るはずだ。これはドラマの演出だ。やるバカがいるのか。いやこれはいる。よく刑事ドラマを見てるバカならな。と私は願うしかないのだ。私は右奥の部屋、図書室に入って即座に構える。狙いを定めたところで階段の方から足音が聞こえた。これは走ってる音だ。そりゃ私が走れば追いかけたに決まるわ。走る音が止まった途端に奥に寄りかかる片足が見えた。まぁ、階段から見れば右に寄りかかるな。やっぱりこいつ刑事ドラマ観まくってるな。ついでに顎が見えた。あと少しで顔が見えそうだ。

__こいつ危機感がないな…

と呆れ果てた。その時、相手の顔が見えたのだった。その顔はなんと怪我をした少年だ。そう、今までの気配はあの少年であったのだ。

__嘘だろ、おい!

と私は目を開きながら一発放ったのだ。その発砲のせいで少年がこっちを見た。そして、こっちに向けて走ってきた。私は思わず閉じた。これはさすがに焦る。どこに隠ればと私は辺りを見渡した。すると私は天井を向いた。本棚と天井の間が小柄の私でも入れそうな程だった。今、百五十センチあるが私でも行ける!という謎の自信を持ち奥の本棚に登った。登ったところでドアの開く音が聞こえた。私は思わず猫のように縮こまった。

__何やってんだ私は……

全くの拒絶反応する猫である。このまま降りて『すいません。私です』と言うべきなのか。だが、それを言う直前に射殺されるよ。あいつピストル持ってたし絶対に殺される。そう思うように棚が震え始める。震度三のような揺れ方を私が起こしてる。足音が近づいてきた。

__……頼む来ないでくれ……

と私の無謀な願いはすぐに消え失せた。目の前ドアはガラガラと音した。やばい、きた。見覚えのある琥珀色の髪。足を引きずる音もする。間違いない彼だ。彼は銃を構えて周りを見渡してる。あれ?おかしいな心臓が落ち着かない。心が騒ぎまくってる。どうかバレませんように。どうかバレませんように。私は幅が狭い本棚の上でさらに縮こまった。と思った途端にとうとう私の方まで足音が聞こえた。

__お願いだ。こっちを見ないでくれ…

すると全て見渡したのか足音が遠のく。息を切らし私は安堵した。こんなに心が騒いだのは前世のかくれんぼ以来だ。たまにはこんな願い事も上手くいくもんだな。心臓も段々と落ち着いてきた。そろそろ降りて戻ろうかなと私は一旦引き下がろうとした。あいつを驚かしてみようというイタズラ心もあった。だが、

__あ、あれ?

縮こまりすぎたせいか足が一向に動かない。一センチ、一ミリも動かないのだ。あんまり家に居すぎたからかこの身体は縮こまるのはあんまり慣れていないらしい。ずらせと願ってもきけやしない。だけど、そんなの無くね?俺はこれでも《縮こまりの天才》と言われたんだぜ。そうはならんやろ。けど今の私の身体は前世より遥かに不十分のようだ。あとで縮こまりの練習がしてぇ。私は意味の無い涙が出そうでしょうがなかった。だが、今はここからの脱出が先だ。そんな事を考えるひまなどでは無い。なんとか片足を抜け出したい。私は足に動くよう念じた。物理的だが。いっては戻す。いっては戻すと繰り返した。するとやっと念じが通じたでやっと右足が動き始めた。一センチ、一センチと少しずつ動き出した。心の中でガッツポーズをした私はゆっくり進んだ。ある意味ゆっくりだが。私は後ろを向きながら右足の位置を少しずつ少しずつずらした。そして、

ズポッ!

膝をずらす音と同時に右足が伸ばせることが出来たのだ。なんだか久しぶりに膝が痺れる。伸ばせた右足は太腿から爪先まで鳥肌が立つくらいピリピリと痺れた。こういう痺れが来るのは開放感の証だ。よし後は……。私は次の部位に目を向ける。右の次はもちろん左だ。私は右足に目を向けた。この場合はもう簡単の作業だ少し転がればいい。幅は狭いが横になれる程度ならば……私は顔を横に向けた。その時だった。

__あ、あれ?

顔を横に向けたせいか本棚が揺れはじめる。な、なんで?と私が問いたくなる間にも本棚は右へ左へと揺れる。ハッと私は改めて気づいた。これ、設置具付いてないと。なんでやってないんだよ!と私がツッコミたくなる方だ。ついでの決定打はあの私が伸ばした右足だ。足が思いもしない震え方が始める。どうすれば……!と私が右へと動き出した。だが、

「ゔあ゛ぁ!」

ガタン!

本棚は私を突き飛ばすように倒れた。対する私は突き飛ばされた体とともに近くのミニテーブルと椅子に飛ばされた。そして、本棚はドミノのように本棚を倒された。その同時に何故か弾丸を防げた。嘘…と言わせてくれ。なんと彼はいたのである。しかも、銃を撃ってきて。

__と、とりあえず。お、落ち着かせないと。

私は見渡して埃の霧の中で隙間を見つける。そこは窓側の方で幅は五十センチ以上かそれ以下の幅。靴付きが入れるか入れない程度の幅だ。だが、迷う暇など与えない。痛いが痛くないが関係ない!私は靴を脱ぎ、その辺に置いて階段の時と同じように再び一、二歩と助走をついてから走り出した。出だしは順調のまま吸い込むように隙間に入った。これはさすがに靴を脱いで正解だった。痛いが。その痛みを抑えて軽い足取りで隙間に入った。そして、出口が見えてきた。やっとか……安堵もあった。だが、それは後に後悔の海に投げ込むことになる。出口、入口付近に来た私だが。後ろを向いた先にはやはり彼がいた。間違いないあの時怪我をした少年だ。

__よし、こいつを……

私は隙間を降りて、彼に手を出そうとした。が、埃が着きすぎた足のせいで、滑ってしまった。そして、倒れた。目を閉じてしまった私は目を開く。そりゃ当たり前だ。だってあの埃だらけの隙間に入ったんだ。仕方ない。だが、倒れた先は床ではなかった。人を押し倒したような心地だ。ということは……

「ひぇ〜。危ねぇ…」

と思わず安堵の言葉が出てしまった。あの少年は銃を持っているんだ。あと一歩で死ぬ可能性だってあんだ。こりゃ安堵が出るわな。

__さてと、そろそろ…

起き上がろうとした時。片手が胸を触ってるような感触があった。

__……え?

私は前を向いた。そこには彼がいた。けど、彼の口は何故か安堵の口だった。そして、ゆっくりと彼の胸を見た。

「あ」

そして、今まで見てなかった。彼の目と目を合わせた。


落ちる水滴が彼の琥珀色の髪を透き通らせる。潤いがやってきた感じだ。怪我をしてた少年の頬から水が悪戯に付けてた。しかも、これは私の額の汗だった。私と彼の身長には差があるそれは仕方ない。だが、なんで汗かいてるんだ私。落ち着け私。落ち着くんだぁぁぁ!落ち着けと念じれば念じる度、汗が止まらない。そう思ってると彼は呆れた顔をした。呆れてた目を私に向けてた。

「そろそろ離してくれません?立ちたいんですけど」

「あ、はい」

私は彼を離した。彼は起き上がり私が付けた汗を拭い、ドア側の本棚に寄りかかる。彼の顔はなぜが安堵の顔だった。簡単な理由であり質問だ。もしかして、私、彼に殺されかけてた?殺される寸前なの?嘘だと思いたいがこれは本当の話である。彼は私にピストルに撃ってきたのだから。それは私も同じだ。私も彼を殺す寸前だった。何せ彼に一発撃ったからだから。つまりどっちもどっち。もう、訳が分からん。私の頭の中はこんがらがってた。そんな中でも彼は冷静でいた。いや、呼吸を整えてる。これは自分を落ち着かせるための方法の一つだ。彼も頭がこんがらがってるのだろう。呼吸を整え終えたのか、彼は

「何でこんな所にいるの?」

とそっぽを向き冷たい声で問いた。私はいつの間にか呆気に取られた。私が横に向いてたら隣にいる彼の目は細めてた。これ、答えなければまずいかね。私は悩んだ末に出した答えは

「なんでだろう?」

彼は目を開いた。これは予想外の答えだったのだろう。正直に言えば目つきが不良化しそうだからだ。と言いたいところだが正直、私も何故ここにいるのが分からない。分からなくなってきた。あの時、彼の足音が聞こえたのは確かだ。だが、あれを賭けた私ってなんてバカだろう。そのまま待てばうまくいくしこんなある意味な大事にはならなかったのだろう。じゃあなんで私は賭けただろう?一階に降りれば大事にしない事に済ます。ついでにお菓子と刀を置かずに済んだ。そういえば二階に置かれたお菓子と刀盗んでないかな。私はこの後悔の海に潜った。あの時賭けた自分を今でも殴りたいほどだ。すると、彼がため息をついて立ち上がった。

「ほら、行くぞ。二階に袋に入れられたお菓子とお前の刀がある」

と私に向かず二階に行こうとした。え、いつの間に二階を見たの?と呆気にとられている私を残して。彼は本が散らばってる図書室を去ろうとすると私は気づき

「あ、待って!」

と私は追いかけるように彼を追いかけた。彼は私がいないとやばいと思ったから。それに彼はまだ足がまだ癒えてない。癒えるのはまだまだ先だ。だから私は彼を追いかけて二階に向かった。

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