第2話 親に甘えたとは思えたくないですし

「お嬢様、カーテンの処理終わりました」

「ありがとう。もう、戻っても…イタタタ!」

「あ、すいません!」

「いいよ。大丈夫、大丈夫ったら…」

ケイがぼさついた髪を整っている間にも部屋の整理整頓が終わりつつある。実はこのオリエント公爵の侍女……いや、メイド長を務めているのはケイなのだ。だからシェリアがああしてほしいと言ったり、メイドを集めてと言えばメイド長の権力で集めてくれる。さすがメイド長と言われざるおえない。

「終わりましたよ、お嬢様」

ついでに、シェリアのぼさついてた髪をあっという間に元の髪型に戻すという美容師並のスゴ技。数日もぼさついていたばずなのにそれを忘れそうなスゴ技だ。いわゆる神業かな?それはさておき、侍女いや、メイド達の部屋を整理整頓が終わった。これまでを改めて振りかえるとここ数日は暴れてたな…カーテンを破るわ、時計を壊すわでとにかく暴れた。そのおかげで母を頬を叩かれたよ。もう自分が恥ずかしい。

(ああ、前世でもこんな事もあったな…)

シェリアは前世を恋しくなっていくとケイが

「お嬢様、これはどうすれば…」

と手に持っているのは招待状、地図と共にあった持ち物リストの紙だ。これにはさすがのケイも分かるはずもない。

「それは私がやっとくよ。皆はもう持ち場に戻って」

「はい」

「皆ありがとう。持ち場に戻っていいよ」

ケイの指示でメイド達は持ち場に戻った。残ったのはシェリアとケイと手紙を持ってきてくれたメイド アンナだけになった。

「アンナも戻ってもいいよ」

「私は持ち場も戻って何もないので…」

「そ、そうだったね…」

アンナは天然な顔で見えてもケイに劣らないほどのめちゃくちゃド有能なのだ。仕事もたった数分ぐらいでましてや彼女が戻ったとしても仕事は特にないのだ。

「ええっと…荷物は…」

2人が心配シェリアは早速、持ち物リストを見る。持ち物リストなんて何年以来だ。中学…いや、高校の修学旅行以来だな。その持つ物も久しぶりだ。下着二日分に数枚何も無い紙……前世で例えるとノートかな?地図と持ち物リストなど…とどれも懐かしい言葉ばかりだ。こんなのも高校以来だな〜。シェリアは微笑みながら荷物をトランクに詰める。荷物のまとめ方なんて前世の知識で得られたシェリアには簡単なもんだ。あっという間にまとめられたシェリアに呆気にとられているケイとアンナを放置し、次々とまとめいきながらみたら、一瞬眉をひそめたのがあった。それは

「自分の大切なもの1つ?」

なんじゃこりゃ…とシェリアは頭をひねりながら自ら大切だと思う物たちを片っ端からテーブルに置いた。

「お嬢様、これは?」

とケイ達がきょとんとするのも仕方ない。シェリアは大切なものを選んだ。まず最初アレンから貰ったペンダント。鉄をご丁寧に磨いたスライドアジャスターのチェーンに綺麗な空色で丸型のペンダントトップ。数日前のシェリアなら当然これを選ぶのだろう。だが、ほんの数日前だ。今のアレンはリリナというあざと令嬢に惚れている。さらに、リリナにも色違いだが同じペンダントを付けていた。だから、これを持ってもある意味、シェリアご重くなる方だ。次に目をつけたのは父の手作りのくまのぬいぐるみ。今のシェリアの胴体一つ一つ繊細にそして、愛が分かるように丹精込めて縫ってる。小さい頃からよく抱いて寝ていた事もあればすごい力で離れずにいた。だが、シェリアは13というぬいぐるみを抱いたら恥ずかしく見えちゃうお年頃だ。持ってきたらなんだかんだでイタイ子に見えてしまう。あとは、兄が真剣に選んでくれた花柄のティーカップ。こちらも気に入ってるが移動中に壊れてしまっては困る。そして最後は母が編んでくれた桃色のマフラー。これも凄くお気に入りでよく冬にはよく巻いたもんだ。色々と大丈夫これならいいかも…と思ったがシェリアはある事に気づいた。

「……ないわー」

シェリアは呆れの如く首を横に振った。実は桃色は前世で1番苦手の色だった事を思い出した。

(ああ、どうしよう…)

どれも今じゃ重くなっていく。シェリアは大きいため息をつく。改めて持ち物リストを見てみると《任意》という文字が書かれてある。なぜ気づかなかったんだ私とシェリアはまたため息をつき今度は肩から力が抜けきた。颯爽と置いた物を片付けようした。その時、

「ん?」

一瞬、置いた物の中に光ったのがあった。光ったを小さな石。青と緑が混ざった色にカタカナの「コ」のような形。平らな部分に穴が開いているからアルファベットの小文字の「e」にも見える。確かこれはケイが行きつけの雑貨屋で見つけた物。シェリアが綺麗だから欲しいと言ってあげてくれた物だ。これもシェリアのお気に入りの1つだ。

「久しぶりに見たわ…」

とシェリアは石を窓の方にかざした。やはり、昔と変わらず綺麗だ。これを見ると安堵するな…シェリアは改めて心に留めた。すると、シェリアはある事を思いついた。

「お嬢様、片付けておきますよ」

「お、あ、はい。ありがとう」

シェリアが思いついた事を察してくれたのかケイがシェリアが置いた物を颯爽と片付けた。こういうのが心臓に悪いよな…とシェリアは一瞬だけ心が乱れた。そうときまればとシェリアは石とペンダントをとり机に向かった。このペンダントはペンダントトップが取り外しが可能だから簡単にトップが取れるのだ。そう、シェリアはペンダントトップの取り替えなのだ。取り替えたらもちろん石に通すのだ。

(あの王子も嫌われてるからこんなのをしても、大丈夫っしょ!)

と空色のペンダントトップを外した。そして、石の穴に通した。多少は揺れるがシェリアはどっちかというと気にしない方のためそのままつけた。鏡の方に行き改めて全身を見た。ケイが直してくれた髪にお気に入り合わせの薄紫色のワンピースと靴。全身で鏡を見るのもこれもこれで久しぶりな気がする。今世で何度も見たのに。シェリアは嬉しさのゆえに二、三回ぐらいに回りに回った。

「お嬢様、これを」

ケイが持ってきたのは空色のリボンが揺れる白色のキャペリン。これを被るとまるで旅行気分だ。だが、そうはいかないのだ。何せ、私立学園の招待だ。まぁ、浮かれてもいいのかね…と思った。シェリアはキャペリンを受け取り被った。ほんとに父と母は姫として育てられたんだなとあらたに思った。両親に愛を込めてシェリアはケイ達に向けた。

「アンナ、馬車を用意…」

その時

「シェリア」

『用意を』という直前に女が冷たい声でシェリアの名を呼んだ。シェリアは怯えながらアンナの後ろを見た。怖い面構えでシェリアを見てた。その人がシェリアの母 リーア・オリエントである。リーアがシェリアの部屋に入ってきた。シェリアは怒られると思いアンナの背中にしがみつく。まるで強者に食われる兎のように目を強く瞑った。すると、ケイが

「お嬢様、何かご不満ですか?」

とシェリアを庇うようにリーズに質問した。その目は腹が立ってるようだ。気づいたのかリーズは唇を尖らす。リーアは方向をシェリアに向けた。数日前までは笑ってたのに…シェリアは思わず呆れがついた。

「なんですかその顔は」

リーアはシェリアにぎらついた目で見た。シェリアはここはあの事を正直に言った方がいいかと思った。覚悟と勇気を出してシェリアは笑みを浮かべた。

「これからこの家に出ようと思いました。ですが、この場合は許可を出さないといけませんよね。大変もう訳ありません」

との一礼。シェリアの変わった発言という棒読み発言にリーアは一瞬きょとんとした。実はシェリアは煽りが出来ないのだ。棒読みなら簡単な方だ。リーアから見ればまるで前日とは別人のようだろう。リーアが呆気にとられてる間にアンナに例の紙、招待状を持ち、一気にリーアに近づく。リーアは引いたようだがな。

「私、行きたいところがあるのです」

と上目遣いでリーズに聞いた。聞かれたリーズはというとはぁとため息をつき。

「だめです。今は家にいなさい」

とシェリアの予想通りの返答をした。この場合は行く場所も言うのかなとシェリアが考えた。

リーアがまた、ため息をつく。決めたことだとシェリアは招待状を開く。

「えっと…ヴィング学園というところに行きたいのですが…」

「え?」

すると、リーズの足がとまった。そして、驚いた顔し、咄嗟にシェリアの肩をおいた。

(なんだなんだ?)

とシェリアもリーアの顔に呆気にとられてる間に

「そ、それは、本当なの…嘘はいけない何度も…」

「はい、お嬢様の言う通りです」

リーズは驚いた顔のまま話されたアンナに向けた。アンナは『?』が浮かびそうな顔をし

「招待状も届いてあります。無許可でも構わないと言われましたし。あ、お嬢様の手元に…」

リーズはシェリアが招待状を持っていることに気づいた。シェリアも察してくれたのか開いたまま招待状を渡した。リーズは即座に取り招待状を見た。見れば見るとリーズの顔色、血の色が引いていく。

「●● ●●?シェリア。これは…あなたの名前なの?」

リーアはシェリア前世の名前の上に書いてあるカタカナを見た。実は今世の人でも分かるようにあるのだ。すごく分かるように読めるのだ。だが、その質問にシェリアは少し目を見開く。少し気まづかったが仕方ないと悟った。シェリアはゆっくりと頷いた。そして、

「嘘…嘘だよね」

まだ疑ってんのか?シェリアは首を横に振った。これは本当なのだと。シェリアの横を振った姿にリーアは急に膝が崩れた。絶望の顔でもある、青白く染まった顔だった。

「お、お母様?」

リーアは今度はびっくりするような顔でシェリアを見た。上唇を噛みながら立ち上がり、リーアはシェリアの腕を掴み

「お、お父様のところに行きましょ」

「は、はい!?」

と言って『何でだ!?』とシェリアが言う間もなく連れて、父 シェンリル・オリエントの居る書室に行った。シェリアの手を握りしめながら。


書室の扉でノックする音が聞こえる。シェリアの父 シェンリルは気づき

「入れ」

と言う。入ってきたのは妻のリーアと娘のシェリアだった。またか…とシェンリルは呆れ果てた。なにせシェリアは洗礼式の日に侍女達に酷い事をしてたと言う。対してのシェリアは認めたくないのかここ数日は暴れてたのだ。今度は何だとリーアの顔を向けた。だが、リーアは気まずそうな顔だった。そして、シェリアは緊張しているわりには堂堂といられてる。

「何があったんだ?」

シェンリルはリーアに問いかけた。問いかけられたリーアは

「これを」

とリーアはとある紙は渡してきた。

「シェリアからきた学園の招待状です」

「…学園?」

シェンリルにいやな予感した。シェリアのような歳は学園に行くにはまだ早い。シェリアの歳でがいける学園…シェンリルはまさかな…とは思ってた。だが、そのいやな予感は的中した。シェンリルは思わず目を見開いた。

「嘘だろ?」

「嘘ではございません」

リーアの首が横に振る。シェンリルはこの紙を破りたいほど頭をくしゃくしゃをし、綺麗な髪型が台無しにした。それを見たシェリアは驚いた。

(お父様も…!?どんだけ恐ろしいんだ、この学園!)

と思われた。シェンリルはシェリアを見た。こんな幼い娘が行かせたくない目だとシェリアは気づいた。

「シェリア」

シェンリルはシェリアにこう問う事にした。

「この学園はどう思う?」

とシェリアにとっての謎の質問。思わず『え?』と出そうだった。予想外の質問だった。いや、むしろ

(納得出来るチャンスなのでは?)

シェリアは腕を組んだ。まず、『とてもいいと思います。』これが1番の答えだ。だが、次のシェンリルが言いそうなのは『私は行かない方いいと思うが』になる。また、『よく分かりません』でもほぼ一緒だ。『よく分かりませんがとてもいい所だと思います』で1回行ける思うが…すると、

「あ…」

シェリアの頭にある言葉、ある文が、浮かんだ。今のシェリアに最も有利な文だ。

「人生の…分岐点、または反転だと思います」

そうシェリアは《最低の悪役令嬢》というレッテルが貼られている。だから人生の分岐点及び反転。これこそシェリアに相応しい文でもあり言葉でもある。この解答に思わなかっただろう。シェンリルとリーアは目を見開いた。シェンリルが咳払いをするのを見えたが感情を維持した。

「何故そう思う?」

こんな質問はシェリアの予想通りだ。

「私は《最低の悪役令嬢》と汚名を返上したいのです」

「その理由は?」

シェリアは一瞬戸惑ったが威厳を持ち上げた。

「私は気づいたのです。私がこの学園に入って一足先に成長をしとけば王子や国王、そして、市民にも認められるし、それに」

シェリアは胸に手を当てて

「私のこの汚名が返上できると信じたいのです」

あんたらがリリナと信じたようになと言いたいところだが余計だと思い、胸にしまうことにした。

「それなら15歳でいける王都にあるラファート学園があるのだろう」

どうにもシェンリルは行かせない気満々の様子でもあった。さらに戸惑いが隠せない様子でもあった。それを気にせずシェリアは首を横に振る。

「それだと遅いと私は思います。この学園は私のような年齢でもいけると思いますし、ラファート学園よりもはやく学ばせたいのです。あ、

家庭教師が欲しいとは思いませんから。親に甘えなれたとは思いたくもないですし」

と最後の立派な煽り言葉もつけた。煽り言葉に効いたのかシェンリルは立ち上がった。シェンリル、そしてそばに居たリーアの目にはまるで今までのシェリアではないような目だ。そりゃそうだ。何せもう両親に甘えてきたシェリアじゃ無くなったからな。

「だがな…危険…かもれないぞ…。それでもいいのか」

「危険だとしても平気です。私の意思は鋼のように固いです。ついでに嫌われてるならなおさらましです」

「う…」

またシェリアのさらなる煽りでシェンリルが躊躇っている。シェリアはここまで荒れるお父様は初めてだ…。するとドアの向こうからノックする音がした。シェンリルは即座に髪型をすこし整い席に座った。

「入れ」

「失礼します」

とメイドが入ってきた。シェリアはこの場合は降りた方がいいのかな。と思い

「それではお父様、お母様、失礼しました」

「あ、ああ…」

シェリアは一礼し書室を後にした。出る際にシェンリルが見た顔は哀れんだ顔なのか怒りが剥き出した顔なのかも分からない複雑な顔だ。

(さっきの煽り、やりすぎたかな…)

と先程の煽り言葉に反省しようと思ったシェリアは部屋に戻った。そして、シェリアが書室で出た直後だ。

「何か用か?」

とシェンリルはメイドにいった。メイドは

「お客様が来ました」

「その人は…」

「今、応接室にいます」

「分かった。案内を」

「はい」

なんだ…またいやな予感が…。それを確認するためシェンリルは立ち上がった。

「リーアは持ち場に戻ってくれ」

「ええ」

リーアもシェンリルの予感に気づいたらしい。シェンリルはメイドと共に向かった。ヴィング学園の招待状を持ちながら


(今日は運は凶なのか…)

シェンリルは応接室の前で立ち尽くしていた。それはシェンリルの予感が当たったのだ。応接室にいる人は今まで見た事のない人だった。凛々しい顔立ちのうえに黒髪、派手でないに見えてしっかりとした服装、育ちが良すぎる姿勢これまでの貴族達を死ぬほど見たシェンリルにとっては異常な人だ。するも、黒髪の人がシェンリルに気づいた。こうしてらいられないのかシェンリルは黙々と応接室に入り、招待状をおきソファに座った。しばらくの沈黙だが、すると黒髪の人が

「この度はお忙しい中、この訪問に応じてくれて誠にありがとうございます」

と立ち上がりからの御礼の一礼。これも綺麗であった。しかし、シェンリルはそれどころではなかった。一体なんの目的だと…

「一体なんの目的だと思いましたよね」

との思いもしない言葉にシェンリルは驚いた。

「よ、よめるのですか?」

との質問に黒髪の人は首を横に振り

「いえ、空気で察するんです」

と、気まづいよう言った。そして、黒髪の人が招待状に気づいた。

「あ、これは」

と隠そうとしたが遅かった。黒髪の人は招待状を手に取った。そして開くと、全てを悟るようにこう言ったのだ。

「この様子だとそのさんの心いや、あなたの娘さんは固かったでしょうね」

「!」

黒髪の人のまた思いもしない言葉にシェンリルは立ち上がった。

「何故シェリアを知っているんだ!」

と大声で。黒髪の人は前を向き招待状を見せるように出し

「これ、送ったの僕ですから」

「!!」

また驚いてるシェンリルを放置し、招待状を開いまま置いて、胸元から小さな紙を出した。

「申し訳ございません。名乗るのが遅れました。私、このヴィング学園に勤めております。ユウキ・タツオと申します。以後お見知りおきを」

と名乗り。小さな紙を招待状の隣に置いた。



そよ風が効く時はすでに夕方に迫っている。下に入れば入るほど赤く染まる夕日から心地よい風がシェリアの顔に触れてた。

「時ってこんなに遅かったっけ?」

沈んでゆく太陽をシェリアは机に伏せながら眺めてた。招待状が来てからで色々とあったはずなのに太陽は裏切るように沈んでゆくのだ。今までは時は早いものだと持っていたはずなのに嘘のように時が遅く感じたのだ。すると、風が少し強くなってきた。

(夕日はいいよな〜。体が溶けそうだ…)

シェリアは瞼が重くなるように閉じていくとノックする音が聞こえた。シェリアは思わず解放するような目で一気に起こされた。

「は、入っていいよー」

「失礼します」

少し髪を手で整い、ケイを中に入れた。というかこの夕方のノックするのは大体ケイしかいないだからな。

「お夕飯の準備が出来上がりました」

「え?あ…」

気づかなかったのだろうシェリアは時計を見上げた。見ればあっという間に六時、我が家の夕飯の時間だ。

「ええ、今行くわ」

シェリアは立ち上がり、ケイと共にダイニングルームに向かった。


「失礼します」

ケイとシェリアの前にダイニングルームの扉が開く。ダイニングルームに来れば先程のだろうテーブルに今日のアミューズが置いていた。さっきまでの軽い空気がシェリアが入れば一気に冷たい空気が通りかかった。兄のラシェル・オリエントがシェリアに冷たい視線を送った。数日前までも父と母と同じように暖かな視線を送ってくれたはずなのに。でも、今日だけは違った。シェンリルはシェリアが来たにも関わらず全く目を開けていないしリーアもシェリアと目線が合えば気まづそうにそっぽを向く。シェリアは気にせず席に座った。すると、シェンリルが目を開けては

「シェリア」

と前と同じに暖かい声をした。シェリアも、おろかラシェルもリーアも驚いた。

「なにか…」

シェンリルはまるで何かを覚悟をしたかのように座ったままこう言った。

「君の行きたい学園の件だが…」

「!」

シェリアとリーアはヴィング学園の事だと即座に気づいたのだ。その件にはラシェルは分かってないが。シェンリルは言いにくそうに言ったのだ。

「行ってもいいぞ…その学園行ってもいいぞ」

「え…」

シェリアは呆気に取られた。あんなに行かせない気満々な父が簡単に許可が取られることを。それはシェリアだけではないリーアも同じ事を考えていたのだ。ただ、この状況を理解出来ないのは…

「待ってくれ」

「どうした。ラシェル」

そう、ヴィング学園の事を聞いていないラシェルである。

「学園とはどういうことがラファート学園は15歳で入学しなければいけない。それなのにシェリアは…」

「…ヴィング学園」

「!」

「これでもう分かるだろう」

ラシェルは立ち上がって怒りの目でシェリアを見た。シェリアは少し驚きかけたと見れば、いきなりすぐに失望する目に変わった。……え?この学園ってそんなんに有名なの?一体何があったんだその学園…シェリアは目を開きながら。もう余計に行きたくない空気になってきたのだった。

「嘘…そんな…だがシェリアは13だあの学園でも…通えないはずだ」

「そのシェリアでも行ける学園だが?何が悪いんだ」

ラシェルは絶句した。まるで愛する妹が連れていかれる、そんな気分に陥ってる。この空気まずいな…シェリアは唾を飲み込んだ。下を向いての猫背の姿勢、まるで前世の親の説教を聞かされているみたいだ。ああ、なんかここで正座したくなってきた。シェリアが前世の恋しさ中に

「な、なぁシェリア…」

ラシェルの声でシェリアはすぐにラシェルの方、真正面に向いた。

「本当にこの学園に行きたいか?」

と焦るように言ったのだ。これにはもちろんシェリアは

「はい。」

と真っ直ぐな回答だ。行く気満々の声で

「あ…でも…」

「もういい」

躊躇なく躊躇うラシェルをシェンリルが止めた。そして、シェリアは

「お兄様。私はとんでもない過ちをしてしまったのです。だからあの学園なら私が強くなってもっと罪を償いたいのです」

シェリアの第一はあの学園に行きたい事。そして、第二は大体言ってることはほぼ一緒だ。なんだかんだであの洗礼式を思い出せば思い出すほど全力で腹が立って来たのだ。タイムマシーンがあれば戻ってアレンとリリナに向かって殴る気でいた。いや、殴るのはあいつらの何らかの事で陥ったことにしよう。それとも学園内でこっそり?それもそれでいいと思う。

(うへへ…)

シェリアは頭を抱えているラシェルに励ますように

「私、絶対に償います。お兄様にも負けないくらいに」

と笑った。悪巧みがないような笑顔だ。対するラシェルは心配の顔だ。数日前の冷たい態度が嘘のようだ。だとしてもここまで行くことを拒んでたあの父の許可が降りたのだ。それにとっては好機だ。今すぐ……は行けれないが明日には出発しよう。すると、シェンリルが前を向いて

「さぁ、夕食にしよう。料理が冷めてしまうからな」

とさっきまで俯いてたラシェルがはっと気づきそっと席に座った。そして、扉が開かれた。メイド達が料理を運んできてくれた。オードブル、スープ…とよく見ればフランス料理の順番だ。今までは当たり前に見えてただったもののいざ、前世の記憶を持ちながら見るとこんなにも豪華な料理を食べていたのだとシェリアは関心を持った。そうなると私は本当に貴族なんだとシェリアは改めて思った。そして、今日のメインがシェリアの目の前に置かれた。シェリアが苦手だった魚料理だ。さらに、一番嫌いだった鱸のポアレだ。しかもホワイトソースがかかっている。シェリアはナイフをポアレに刺しこむ。だが前世ではよく魚料理を食べたから久しぶりなものだ。とシェリアは今世で初めて魚料理を手をつけた。しかし、シェンリル達は何にも驚きはしなかった。今日のシェリアの予想外の出来事で疲れてるのだろう。シェリアは期待が外れたのだろう拗ねた目をした。そして、ソースがかかっている鱸を一口、口の中に入れた。入れた途端にソースが濃厚さが災いなのか鱸の魅力を引き立っている。こんなに美味しいのをなぜ食べなかったんだろう、シェリアは悔しいながらも食べた。

(これがしばらく食えないのは少し寂しいものだな)

と思いながらシェリアは鱸を食べた。そして、シェリアの口の中には魚の微かな甘みが感じた。


夜、この時間は良い子供が寝る時間だ。

(お嬢様は今頃はしゃいでいて寝ていないじゃないかな)

とケイが廊下の蝋燭を消しながら笑っていた。そして、ケイの予想通りシェリアの部屋から明かりが灯っていた。少し微笑みながらケイはシェリアの部屋のドアをノックした。本来ならシェリアが『寝てまーす!』とはしゃいで大声を出しているに、今日のシェリアは

「入っていいよ」

と気分が低めな声で言った。ケイがまさかと思いシェリアの部屋に入った。ケイの予想 いや、勘が当たった。シェリアは小さなテーブルの傍にある椅子に座った。シェリアが振り返った。その目は寂しさのある目をした。そして、目尻から涙が流れてた。今までずっといるはずなのに…ケイは初めて出会ったような顔をする。そんなはずはないとケイは首を横に振る。

「どうかした?」

シェリアは不思議がり立ち上がってケイのところに近づく。ケイははっと気づいた。

「お嬢様。また、寝ていないんですね」

シェリアは

「あ…」

と小さな声を出し、気まづそうにケイとの目線を逸らした。そして、ゆっくり頷いた。

「ちょっとね」

「…とにかくちゃんと寝てくださいね」

ケイはため息をつき、後ろを振り返り部屋から去ろうとしたその時

「待って」

シェリアがケイの袖を掴み

「ちょっと、話を聞いてくれる?」

ケイが言う間もなくシェリアはケイを連れてベットに向かった。ベットに向かえばシェリアは腰にかけケイもつれられるようにシェリアの隣に腰をかけた。ケイは察したのかシェリアに優しく声をかけた。

「何かありましたか?」

シェリアは気まづそうにこう言った。

「本当は……怖い…怖いんだ」

シェリアは恐ろしさから逃れたい声で言った。顔は俯いてケイとの目線を逸らしてた。ケイはそっとシェリアの撫でた。恐ろしさを和らぐためだろう。

「お父様達の顔を見たでしょ?」

ケイはゆっくりと頷く。俯いたままシェリアは続けて言った。

「私、学園には絶対に行きたいのよ。でも、実際はその学園がどんな所かもわかんないし、なんの目的でもわかんない。それに夕食の後にお母様も言われたんだ。『行ってはいけない』って…その時、お母様の顔が悲しい顔だったの」

ケイがピクリとし撫でるのをやめた。シェリアは続けた。

「だから、今、行かないと思っててさ…でも、行きたいのさ…」

「それで私に相談に…でも直接にいってもよろしいのですよ?他の方でも…」

「ケイ…いない。ケイしか…いないから…」

シェリアはケイの目線に合わせて言った。その目は迷いがありまくった目だ。その目がケイに向けた。ケイは何故か下を向いた。そして、いきなりシェリアを抱きしめた。

「え、ちょ…」

ケイは知っていたのだ。リーア達は自分達が悲しい顔をすればシェリアは分かってくれると。シェリアは素直な子なんだ。我儘でも何でもないただの素直な女の子。それを一番理解してるのはケイだ。ケイが親より一番近くで見ているから。

「あ、あの…ケイ?」

「お嬢様、本当はあのヴィング学園に行きたいのですよね?」

思いもしなかったのかケイの言葉に目を開いたシェリアは頷いた。ケイは微笑み

「だったら行けばいいのです」

「え!?」

また思いもしない言葉にシェリアは思わず声を上げてしまった。ケイはすぐにしーっとした。

「そうしないといつの間にかお嬢様の我儘が通れなくなりますよ」

シェリアももう気づかれているのだろう。気まづさにまた俯いてしまった。

「確かに私は、行きたいでも…」

「だってこの前もそうでしたよ。洗礼式も行きたくないと言われましたのに奥様の通りに行かれましたよね。まるで自分を我慢しているようでしたよ。ただ親の言いなりだけで済してしまう子供ですよ」

「うぐ…それは…」

「例えば…」

シェリアは図星に当たったのかこれ以上言わなかった。ケイは続けて言った。

「お嬢様がうさぎのぬいぐるみが欲しいと言っても旦那様がくまのぬいぐるみを作ってしまったら『何でもない』だけで済ませてしまうし、また、お嬢様が青色のマフラーの欲しいと言っても奥様が桃色のマフラーを編んでしまってもまた『何でもない』で済ましてるんですよ。」

「お、お兄様は私の為にあの花柄のティーカップを選んでくれたし…」

「お嬢様、その時はうさぎと猫の柄のティーカップが欲しかったのでは?」

「うぐ…」

シェリアはまた俯いてしまいケイはため息をついた。ケイは知っているのだ。シェンリル達が悲しめばシェリアは『ああ、これはやってはいけないんだな』と思い込めるとの事を。シェリアは我儘を我慢出来る子だ。というかそういう年頃なのだ。いや、ずっと昔からなのだ。この子が1人で生きていけるかと思うと怖く感じる。ケイはため息まじりに思わず本音が出てしまった。

「1人で出来ない子。まるで魂のない人形ね」

「…!私は人形じゃない!」

シェリアはケイを押し倒した。……と思ったが力が弱かったのかケイは押し倒されはしなかった。むしろ倒されかかったと言う。

「お嬢様…」

「私は人形じゃないもん」

「……」

「でも確かにそうかもしれない」

「……」

「ケイから見て、さ…私って何?」

「そうですね…」

ケイはシェリアを優しく抱きしめた。

「私は人形じゃないよね?」

「ええ、お嬢様は人形じゃないです」

「本当に?」

「はい、貴方は人形じゃない」

「嘘じゃないよね?」

「本当です。シェリアは人形じゃない」

しばらくして本気の覚悟を決めたのかシェリアは優しく抱きしめた両手を優しく離した。俯いた目線を上げて。元の明るい声で言った。夜なのでもちろん優しく言った。

「ありがとう、ケイ」

「こんな事はもう慣れっこですから」

「私、ヴィング学園に行くよ。怖いこともあるかもしれないけど」

「そうですか。さ、寝ましょう。明日は早いですよ」

と寂しさを振り払うようにケイは敷布団を開く。シェリアはそれに入ったらケイは敷布団を敷いた。と寝る際にシェリアはある事に気づいた。

「ところでさケイ。今、私の事を『シェリア』って…」

「あ!も、申し訳…」

「ううん。いいのいいの」

ケイが頭を下げようとした寸前にシェリアは慰めた。むしろシェリアは照れくさそうに頭をかいた。

「すごく嬉しいんだ…ケイがいつも『お嬢様』って呼ぶよりはすごく…」

シェリアは照れに隠そうと俯いた。ケイは気づき

「では私も『シェリア』とお呼びしても?」

シェリアは頷いた。ケイはすこし喜んだような声で。

「ありがとうございます。シェ…シェリア様」

と応えた。そう呼ぶとなんだかんだで恥ずいなとシェリアは照れくさそうに笑った。

「じゃあ、おやすみなさい。ケイ」

「はい、おやすみなさい。シェリア様」

とケイも微笑みサイドテーブルにあるキャンドルライトを消した。


翌日。シェリアの宣言通りのヴィング学園に向かう日。するとオリエント邸の扉が開かれるとそこに居たのはシェリアだ。シェリアは荷物をまとめたトランクを持った。そして、自ら作った勾玉のペンダントを付けて馬車に移動した。が、その時

「シェリア!」

玄関の前で声がしたのだ。声の主はやはりリーアだった。まさか絶対にシェリアが行かないと考えたのだろう。リーアに近づいて

「本当に行かれるの?」

と寂しげな顔と声で言った。突然、娘が分からない学園に行くのは寂しいに決まってる。その気持ちは同情しとくようにシェリアは頷く。そして、リーアの後ろからシェンリルとラシェルが現れた。シェリアがトランクに持ってる事に気づいたのかシェンリルは悟ったのだ。改めて思ったのだろう。もう、いつものシェリアではないことに。

「行ってこい」

と飽きられたようシェリアに言った。とからのため息。シェリアは少し驚いた。が、嬉しさのあまりに

「おうよ!」

と前世のようにガッツポーズを見せた。そして走り出して突き出しように勢いよく馬車に乗った。この馬車は広いためトランクが入れるほどはあるのだ。シェリアは目の前にトランクを置いた。

「お父様、お母様、お兄様、行ってきます!」

と元気よく言って手を振り、ケイと共にヴィング学園に向かったのだ。馬車が公爵邸を遠くにおかれるにつれてシェリアは寂しさを感じた。すると、ケイが手を握ってくれたのだ。まるで母リーアのように優しく握ってくれた。

「大丈夫です。ケイもいますから」

ケイは自分の名前で言ってくれたおかげで寂しさは少しだがとけた気がした。すると勢いが一気にくるように馬車が止まったのだ。その影響でシェリアは席を外されることだった。ケイが抱きしめたら勢いのあまりに尻もちをしてしまうとこでもあったからだ。ケイが馬車の外を降りた。心配に見つめるシェリアを置いて御者に話しかけた。

「何かありましたか?」

「いきなりこれが…」

御者は人差し指で《あれ》を向けた。

「何…これ」

「どうしたの…?」

シェリアもケイを着いてくるように馬車を降りた。ケイはすぐにシェリアが降りたことに気づいた。すると、シェリアは目を大きく開いた。

「申し訳ありません」

「え…」

「前までは《壁》などはなかったのですが…」

それは前世の記憶を持つシェリアにとってはお世話になっている乗り物。ここの世界の人はケイ達のようにきっと壁だと思われるのも無理もない。これはバスという縦長の乗り物だ。前世では修学旅行、社会科見学はもちろんOL時代によく乗ったものだ。しかもこのバスは旅行バス系統のバスの大型バス。

「これはワクワクしますわ…」

「今なんと?」

「いや、何でもないよ」

こちらも止まったのは多分私達のせいだろう。

(……ん?待てよバスがあるってことは…)

するとバスの中から人が現れた。整って制服…さては運転手だな。とシェリアは確信を持った顔だった。そして、見事に当たった。

「あの、ちょっとよろしいでしょうか?」

と運転手が御者とケイの方に近づいた。

「大丈夫でしたか?」

と心配そうに見てきた。おそらくぶつかったのかと心配な目だ。御者は唆すように

「いえ、大丈夫ですよ」

と。運転手は安堵するのもつかの間、今度はシェリアを見ては中腰になりあることを聞いた。

「お嬢さん。お聞きしても宜しいのでしょうか?」

「あ、はい…」

「貴方はシェリア・オリエントさんでしょうか?」

「え、はい」

運転手は少し驚くが中腰になるのをやめた。シェリアとケイもまさか…とは思ったがそのまさかだった。

「初めまして。私はヴィング学園のバスの運転手を勤めております。タナカと申します」と礼儀の良い一礼をした。そして、胸ポケットからの名刺を差し出した。

「じゃあ、あれは?」

ケイがあの壁…というかバスを指した。

「あれはバスという本校の専用バスです」

(やっぱり…)

シェリアはもう一度バスを見た。亜麻色のバス。よく見れば《ヴィング学園》と黒文字で丁寧に書かれてあればその隣にはこの学園らしき紋章がある。ハゲワシらしき鳥の中央に太陽。その太陽の中に大きい1つの星が入っておりその周りには小さな星達が円のように囲う紋章だ。シェリアから見ればカッコイイ紋章だろう思わず呆気にとられてる。

「シェリアさん」

「は、はい!」

シェリアは呆気にとられたせいか今日一番の大声をだした。シェリアはハッと気づき顔を赤らめた。しかしタナカさんは微笑んだ。シェリアが実の娘を見るように微笑んだ。きっとその娘はシェリアと同じ顔をしたのだろう。

「シェリアは校長からあなたをバスに乗せてほしいと言われました。本来なら私の方から迎えに行くのですが…申し訳ありません」

と頭を下げた。

「そ、そんな頭を上げて…」

「私達も早とちりをしたみたいです」

とシェリアとケイが弁解をした。

「よは…あのバスに乗ってほしいと」

「はい。そうことになります」

タナカさんは頭を上げた。これに乗るのかとシェリアは関心を持った。まるで私立の学校に行かれる気分だと。すると

「お、お話のところすまないが…そこを退いてくれないか?」

と御者が申し訳なさそうに言う。タナカさんは気づき

「すいません。今、退かしますので。それでは、シェリアさん。これから荷物を出しても…」

「あ、はい。どうぞ」

「それでは…」

と了承を得たタナカは馬車の中にあるトランクを出した。そして、バスに戻りバスのトランクルームに詰める。トランクルームの中を見ると。大量の荷物が置いてあった。シェリアの他にもあのヴィング学園に招待されたのだろう。

シェリアの荷物を詰めたら。タナカが手袋を取り

「どうぞ」

とシェリアをエスコートをしてくれたのだ。

「マナーをしっかりしてるのね」

「これでもマナーはしっかり学んでおります」

これは完璧な女性へのエスコートだ。本物の紳士がいるようだ。先程の荷物の詰め方もそうだ。形をずっと見てきた様だ。トランクを正確に詰めたのだ。

「では、ケイも一緒に…」

「ケイ?」

とタナカはきょとんとした。

「ええ、私の侍女よ」

「あ、申し訳ございません」

とタナカはまた頭を下げた。

「え?」

「実は本校は付き添いの方は入れないのです」

「ええ…」

シェリアは分かっていたのだ。でも、分かっていても分かりたくはないのだろう。シェリアは恐縮そうにケイを見てきた。ケイもわかってくれたのかケイは微笑んだ。

「私は平気です。シェリア様、今は前を向いてくださいね」

とケイは微笑みでも隠せないほど寂しさが滲んだ。

「ええ、そうね。ケイ、行ってきます」

「行ってらっしゃいませ。シェリア様」

とシェリアはタナカにエスコートをしてもらい。バスに乗り込んだ。

「ところでシェリアさんはバス酔いはしますか?」

「あ、多少は…」

「ならば前の席に行ってください。廊下側の2番目の席ならありますので」

「ありがとう」

シェリアはタナカの言った通りに座った。

そしてタナカが乗ったところで。バスが動いた。バスはケイ達とは反対方向に右に曲がった。そして、バスは森の奥に入り込んだ。閉じ込めるかのように、逃がさないようにバスは真っ直ぐに進んだのだ。

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