第55話
「兄貴うるせーよ。で、何で今思い出したの?」
「亮介くんのこと、お兄さんが大事にされてたから…」
「いやいや違うから!うざい足助がしつこく話してきたせいであって、亮介のためじゃなく、あなたのためなんですよ?」
「え!私?」
「足助から大学の教授と聞きました。俺も獣医で、同じ大学出身です」
「そう、なんですね…知りませんでした」
「亮介なんて、なんにもいいとこないですけど、それでもよければ、これからもよろしくお願いします」
「は、はい…ありがとうございます」
「おい兄貴。なんにもいいことないだと?」
「今日は帰ります。失礼しました」
あっさりと帰っていった。
「兄貴はなに考えてんだか。…あ、連絡まだ途中だった…うーわ、もう11時だよ、笑理。風呂入って先に寝てなよ」
「うん…」
亮介くんの顔をじーっと見る。
「ん?」
「生理終わったから…一回だけ、したい…」
「…いいよ」
そのままされるがままであった。連絡を遅らせてしまってごめんなさい。私が人気者の亮介くんを独り占めしてる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。