19 Erry R erde
部屋の、ドアが開く。
帰って来た。
なるべく。
笑顔で。
彼に。
「あの。ここが俺の部屋だって。しょうかいはん、ってひとに聞いたんですけど」
彼だった。けど、もう。彼じゃなかった。
でも。
涙をこらえて。
彼に。まず、抱きつく。
困惑している彼の腕に。指を当てて、ぱたぱたしてみる。彼。何も、覚えていないみたいだった。どちらの彼でもない。誰でもない。新しい彼。
もういちど、やさしく抱きついて。
耳もとで。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます