18 Erry R erde
彼のいない部屋。
生活は、普通だった。
肩は、すぐに動くようになった。シンセサイザーも、たぶん、弾ける。でも、弾く気が起きなかった。彼がいない。それだけで、何かを伝える意味が、なくなってしまったみたい。
彼の部屋を満たしていた、男のひとのいい匂いの正体は。ミントだった。
あまり太陽を当てすぎてはいけないのか、部屋の絶妙な位置に配置されている。
ミントを育てる。彼の匂い。ミント。
彼が、戻ってきたら。
わたしは、喋れるだろうか。
彼は。戻ってくるだろうか。
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