03 昆塚
『面白いな』
「面白くもなんともないよ」
昨日と同じ、場末のナイトクラブ。ジャズの音楽。
日が暮れた、その瞬間に。街の真ん中で目覚めた。立っていた。シャツにジーンズで。
『銀スーツが、シャツにジーンズだからな。そりゃあ哨戒班もびっくりしただろうよ』
日が昇ってから暮れるまでの、記憶がなかった。
「食われたんだな、俺が。半分」
『そのおかげで、まだ街はここにある』
「解決してないよ、何も」
食われた半分は。戻らないのか。その半分には、何が入るのか。
「今日は、いないのか。あの、ピアノの子」
『面白いことを言うじゃねぇか』
「あ?」
『まぁ、帰れば分かるよ』
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