【Date:AY127.6.26 xsEelE3h REC by NearxsEelE3h】
ねえにゃーちゃん。今日のご飯特別美味しい。何でできてるの?
「糖を中心に、ゼーレの維持に必要な複数の成分を混合しています」
よくわかんない。にゃーちゃんはこの味好き?
「私に栄養の摂取は不要です」
ご飯おいしいよ。
「ヒトは物質ではないので、その維持に物質を必要としません」
おいしいのに。ちょっと食べる?
どうやってわけてあげたらいいんだろ?
「食べる機能がありません」
そうだっけ? かわいそう。こんなにおいしいのに。
「もともと物を食べたりしないので気にしなくていいですよ」
んんー。でもなんかわたしだけずるい感じ?
「ゼーレも本当は食べているわけではないんですよ」
えっそうなの?
「今ゼーレが認識している味は、ゼーレの脳内に擬似的に再現されたものです。同じ味の食物は存在しません。以前も同じ説明を行いました」
この味のものってないの? おいしいのに。
うん? じゃあ私ほんとうは食べてないのかな?
食べてないのに食べてる気分になるのはなんか嫌かも。
「味覚情報の付与と同時に栄養供給をしています。ですから、食べている時に味を感じていることと同義です。食べてることがわかったほうがいいんでしょう?」
ちゃんと食べてる?
よかった。いいのかな? じゃあ食べなくても同じ味する?
あ、おいしい。
便利だね。でも食べてないのに食べた気分。おなかいっぱいになりそう。
なんか変。
「おなかが一杯になる気分は脳の視床下部にある機能です」
わ、おなか減ったきた。へんなの。
でもやっぱ食べてるときに食べてる感じがするほうがいいな。
にゃーちゃんもおなか減る?
「減りません」
ふふ、今日は面白かった。ご飯たべたらまた眠くなってきた。
そうかぁ、にゃーちゃんはご飯食べないのか。
おいしいのに。もったいない。
ヒトは感覚がないんだっけ? 楽しいのになぁ。楽しかったりしないのかな。
でも今日はもう眠いや。
にゃーちゃんまたね、おやすみなさい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます