前のエピソード――第8話ダメ人間はきっかけ（内的要因）じゃ変われない。②

　地元に戻ると決めてからの日々は心穏やかであった。

覚悟を決めたのもあるがその日は早くても地元で別れの挨拶を済ませてからというなんともふわふわした日取りで、また相変わらずの引き籠り生活でコンビニに食材を買い込む以外は、日がな一日ずっと今期のアニメを流しながら砂いじりしつつ、怪人怪忍をポチポチしつつガチャガチャな日々だったので、変わったことと云えば、毎週月曜日の訪問看護さんとの会話をするぐらいしかないのだから、波風の立ちようが無いのである。

　そんな風に過ごしていても時間は確実に過ぎてゆくものでいよいよ地元に行く日が来た。

　東京に住んでいる人が東京タワーに上ったことが無い様に、（今は東京スカイツリーかな？どうしても武蔵ツリーって読んじゃうんだよね）地元に居た時は高校生だったのもあるけど、ガイドブックに載っているようなお店や場所に行ったことがなかったのでこの機会に全部行ってみるかなとなんだかんだチェックしていた。

　ところがだ。

まだ雪がところどころに積んではいるけれど道路はまったくない状態なのにであるに。

　レンタルバイク・レンタル自転車は４月末からです。

．．．観光予定のほとんどが初日の朝一で瓦解したのだった。