エレベーター
学生時代に住んでいた街に曰くつきの商業ビルがある。現在は、老朽化がすすみ解体中し新しい商業施設への工事が進んでいる。
そのビルは、地下鉄駅から直結のビルであり、その地下鉄駅との接続部についても、その地域では聞いたことのある怖い話があったりするが、その話は別の機会にでも文章化したい。
この商業ビルは、使えないエレベーターが存在していた。
実際に私が幽霊を見たわけではないが運用されていないエレベーターは、解体されるまえにも確認している。そのためか、「このエレベーターには幽霊がいる。」とか、「幽霊が乗り降りするから使用禁止になった。」という話を聞く機会があった。
その商業ビルは、店名が変わりながらも昭和から存在しているビルである。
そのビルは曰くつきのエレベーターと言われてる。
そのビルで火災事故があり犠牲者がでているというものである。
だとすると、エレベーターに限った怖い話だけが広まっているのは不思議に思える。
その火災で犠牲者がいるのであれば、その犠牲者が出た階に怖い話がでるのではないのだろうか。
では、解体現場となったいた時そのエレベーターはどうだったのだろうか。
知り合いの方が現場に係わっていたので、使われているのかどうかと聞く機会があった。
その回答は、「使われてないよ。ただ、勝手に動いてることはあるね。」
電気系統に不具合があるのかなと思って、「電源ははいってるのですか?」と聞いた。
ここで怖い話であるのであれば、
「電源は落としているのにエレベーターは動くんだよね。」
と返ってくるだけど、そんなことはなく、
「電源はつながっていると思う。その周りの明かりを使って作業しているし。」と解答を得た。
曰くあるエレベーターだから、作業で使わないってことは考えにくいが操作盤が故障ているのであれば使わないってのは合理的な気がする。
ただ、
この話と関係あるのかないのかわからないが、このビルの解体中に作業員が、事故で亡くなっている。
事故の内容的に、このエレベーターと事故は関係あるとは思えない。
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