1年 後期

1年 第2学期 0&1週目

 

 2月16日



 再び異世界召喚されに来ました~

 飛行機ってあれだよねファンタジーで言う。転送の陣みたいなやつだよね。魔法なんてこの世界に存在しないから空飛ぶもの作っちゃえ的な……


「暑い……2月だよね?」


 私は空港に降り立って初めにしたのは、分厚い上着を脱ぐことだった。

 日本で言う4月から5月並みの暖かさで、最高気温10度行くか行かないところから来た人間には流石にきついものがあるよね。


 タクシーに乗って家に戻ったらとりあえず大掃除だよ。

 1ヶ月でだいぶ埃が溜まってた。



 2月17日



 学費を支払いに行ったよ。

 ついでに寮にもよって、こっちも大掃除。

 帰省してる子が多いからお土産は新学期始まってから渡そうかな。


 大学は学校によって始まる日が若干違ったりする。

 私の所は来週からだからこれから気持ちっ引き締めないとね。



 2月18日



 教会に行ってその後お土産渡したよ。

「里帰り楽しかった?」って聞かれて「楽しかったけど、日本が寒いので、こっちの気温にまだ慣れない」って言ったら大笑いされたよ。

 いや、冗談なく本当に暑いんだよ。



 2月19日


 明日はいよいよ学校だ。

 2学期の時間割は、日本で先に組んでいたんだけど、必須科目は置いといて選択科目は、授業受けてみてその後受けないならすぐに辞退しないと、出来なくなるんだって、私の場合は、どれが落ちるのか分からない綱渡りをしているから取れる分は取りあえず取るって心持で行かないとね。


 あれこれ考えてたらね。緊張しすぎて眠れなくなっちゃった……

 勿論全然よろしくない方の緊張だよ!



 2月20日



「学校行きたくない。地獄の18週が始まってしまった」


 朝からマイナスワードをぶつくさ呟きながら学校へと向かう


天野Tiānyězǎo!【天野おはよ】」

早安Zǎo ān!【おはよう】」


 正門付近で同級生に会ったので、話しながら歩いていく。



(新しい教室の場所いまいち分からないから会えてよかった~)


 そうなんだよね。去年の暮れに新しい建物のお披露目があったでしょ?私たちの学科の授業は今日から大半がこっちなんだよね。新校舎万歳!!


 教室に入ると、教卓から階段みたいに長机と椅子がある。


「大学ぽい……」(※大学です)


 昭和初期の教室イメージが定着しすぎて、出てくる感想がこれしかなかった。

 椅子は可動式で後ろに倒して座るタイプなんだけど、カバンをしっかりとかけておかないと立ち上がった時に、椅子が戻ってしまうので、カバンが落ちてしまう。(※落としました)


「さてどこに座ろうかな」


 一番前はスクリーンやホワイトボードが見づらいので、少し後ろがベストなんだけどなぁ~

 考えてたら夢玲と志豪につかまり、真ん中らへんの席に落ち着いた。

 もうちょっと前でも良かったのだが、この二人老師Lǎoshīと近いの嫌だって言ってた。


 月曜始まりは會計學Kuàijìxué【会計学】、管理學Guǎnlǐxué【管理学】、經濟學Jīngjìxué【経済学】だよ。

 会計と経済学は、軽く2学期の採点基準について話したら。そのまま授業に突入だよ。

 辛いね。日本で頭がリセットされているので、久しぶりのマシンガントークの異世界語に脳内パニックが再び起こったのは仕方がない。初めから濃いね。

 管理学は、ちょっと変わった老師Lǎoshīかな?授業中の私語禁止、居眠り禁止とかはまぁ厳しい人なんだろうな。

 後から先輩たちがこの老師Lǎoshīは容赦なく人を落とすから頑張れ~だって、勘弁してください。

「初めまして、こんにちは、日本人です」って挨拶に行ったよ。タイの同志と英語は?って聞かれたけど、中国語の方が出来ますって、真顔で答えちゃった。事実だし、2か国語とか頭がパンクする。


 休み時間にはみんなにお土産渡したよ。何を?って初めなのでクラスのみんなにお徳用菓子季節限定物をおひとり様おひとつ。余ったら私のおやつになる。上げる人数が人数なので、そんなに持ってこれない。私のトランクの8割が食品で、その中の大半は調味料と私の非常食品だからね。



 2月21日



 今日は、國文Guówén【国語】と民法Mínfǎ【民法】だったんだけど、民法の先生が、用事があるらしく授業無くなったんだって、だから私は帰りに、久々に飲み物買って、寮に戻った。時間が出来たのなら昨日と今日の復習が出来る!なんてすばらしい!報告地獄が本格的に始まったら時間無くなるから出来ることは今のうちにだね。




 2月22日



 今日は、體育Tǐyù【体育】と英文Yīngwén【英語】。体育待ってました!一番楽しい教科だよ本当にね。クラスの中でこの授業の時だけ私が一番元気だったりする。多分確実にそうだよね。

 英語は老師Lǎoshīが変わった。今度は女性の方。お優しい先生だった。私やタイの子には「ゆっくりでいいよ。中国語でも分からないことは聞いてね」って言ってくれた。有難いよね。



 2月23日



「バスが~~」


 朝林口から学校へ行こうとしたら、まさかの目の前でバスが言ってしまうという。

 時間がまだあるから良かったけど、そうじゃなかったら大変だよ。

 何事も早めに行動しないとね!


 本日は、財金Cái jīn書報shū bào導讀dǎodú公共Gōnggòng關係guānxì財金Cái jīn書報shū bào導讀dǎodúって何勉強するのかというと、財務・金融について学ぶんだけど授業では、ざっくりいうと株投資の模擬授業みたいなのらしい、説明聞いてもねよく分からなかった。グループ作ってどの株に入れるかその理由とを話し合って、毎週株の動きを見ながら報告するらしい。ついて行けるかしら?全部が呪文にしか聞こえなかったよ。

 公共Gōnggòng關係guānxìは、日本ではパブリック・リレーションズ略してPRだよ。企業などが消費者との間に、信頼と理解を得ることを目的とした活動のことで、簡単に言えば、広報活動とかかな?授業では、老師Lǎoshīがある一冊の本を読んでみんなで討論するって、あと観光とかの企画書をグループで作成して発表するらしい。


 この2教科から私にとっては苦しくてつらい日々が始まるのを……私はまだ知らなかった。


 夜には交流会に行ったよ。お土産すごく喜んでくれた。こっちもかなりの人数いるから渡すの大変だよ。



 2月24日



 朝8時から微積分Wéijīfēn【微積分】です。きつい朝一番に微積分……クラスのテンションもすごく低い。しかもその後會計學Kuàijì xué【会計学】だよ。皆暗い顔してる。私は絶望的な表情だけどね。何故なら予習復習と昨日の授業の報告の1つは来週から随時始まるので、役割分担やらなんやら決めつつ早速投資とかに関連する新聞記事を探していたんだよね。因みに日本語で探してる。それを訳した方が確実だからね。中国語だとどれが何かいてるのかから調べないといけないからそれこそ時間ロスだよ。それで、交流会から帰ってから探したりしてたら3時過ぎていて、朝一番の授業だからって仮眠3時間しかしてない。だから、眠いのと教科の組み合わせに絶望を感じてる。

 午後からは、資料庫Zīliào kù管理guǎnlǐだって何それ?とりあえずパソコンの授業という事だけ分かった。


 こうしてみると私の時間割今回空きがあるなぁ~


「バイトって出来るのかな?」


 ふとそんなことを思った。異国から来た学生たちの悩みとかを聞いてくれる老師Lǎoshīがいて、今度その人に聞いてみようと思った。


「学業優先で出来る都合のいいバイトあるのかなぁ」


 学業は絶対優先なんだけど、生活費を稼がないと、私がお金を使いすぎて、下の兄弟たちがやりたいことやれなくなっちゃうからね。せめて生活費だけでも自分で何とかしたい。



 2月25日



 今日は教会!教会でのご飯美味しかった。料理班が交代で作ってるんだけど、臺灣の家庭料理みたいな感じだね。作ってるの主婦の人が多いし、一人暮らしには身に染みる味だよ。誰かが作ってくれたご飯程美味しいものはないよね。



 2月26日



 私は北投Běi tóuに居た。


 北投区は台北市の最北端にあるよ。台北市内からならMRT(地下鉄)で30分くらいで着くよ。

 観光地区でも有名な場所で、陽明Yángmíngshān公園gōngyuán關渡Guān dù自然zìrán公園gōngyuán地熱谷Dìrè gǔ北投Běi tóu溫泉wēnquán博物館bówùguǎnって挙げていくときりがないんだけど、まって温泉?ってなったよね。そうここ温泉で結構有名なところなんだよね。


 ざっくり歴史を言うと、1894年にドイツ人硫黄商人オウリーによって温泉が発見されたんだけど、その後臺灣は日本の統治下入るのね。1896年に大阪の商人、平田源吾が北投で最初の温泉旅館「天狗庵」を開業したんだって、日露戦争の際には、日本軍傷病兵の療養所が作られたりして、臺灣有数の湯治場として知られるようになったんだって、1913年には「北投Běi tóu溫泉wēnquán公共gōnggòng浴場yùchǎng」が作られたりしたんだって、1945年以降一時は衰退していたんだけど、そこから時代と共に変化していき、親子で楽しめる観光地として復活したんだって。

 その後「北投Běi tóu溫泉wēnquán公共gōnggòng浴場yùchǎng」は、1994年に郷土学習の中で荒廃した公共gōnggòng浴場yùchǎngを発見し、浴場を守ろうと陳情書を書いたんだって、1997年2月20日に政府から市定古跡に指定されて、1998年10月31日に「北投Běi tóu溫泉wēnquán博物館bówùguǎn」として設立されたんだって、臺灣で初めて地元住民の力によって保存された古跡として北投文化のシンボルともなっているんだよ。日本の人にとっても懐かしく思えると思う。私も1週間しかたってないのに少しホームシックになったからね。


 2010年には、日本旅館「加賀屋」が「北投加賀屋」を開業されたりと話題を集めたりしたんだ。

 いつかいってみたいなぁ~日本の旅館すらも修学旅行とかでしか行かないからちょっと憧れるんだよね。


 駅から降りて少し歩けば、緑いっぱいの公園や温泉特有の匂いがする。

北投Běi tóu溫泉wēnquán博物館bówùguǎn」の隣、北投公園の中に台湾初のエコ建築の図書館「北投圖書館」があるよ。エコ建築九大指標候補証書を獲得したんだって、木造主体で作られていて、中も外も自然に優しいつくりになっている。自然に囲まれたところでゆっくり本が読めたら気持ちいだろうなぁって言う夢がかなうかも!

 字が読めないって?絵本なら絵を見るだけで大丈夫!探せばどこかに日本語があるかも?訪れる価値はあるのでぜひ寄ってみてくださいね。


 今回は温泉でもなんでもなく、教会の知り合いがホテルのバイキング券があるから一緒に行こうって誘ってくれたので、ご飯食べに来ました。本場の點心美味しいよ。


 今度は、ゆっくり観光したいなぁ~って満腹のおなかで思いました。

 美味しい物とか沢山あるからね。


 

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