第137話 これでは喧嘩も売れやしない
その意味が分からない俺では無い。
それは即ちブラックローズの一人勝ちという構図が出来上がってしまうのである。
我々は銃で殺し合い力を削がれて行き、ブラックローズは何もせずとも敵対組織達が弱って行けば弱って行くだけ勝手に儲けているという構図の出来上がりである。
そして、こんな馬鹿げた武器を世間に普及させるという事は、ブラックローズのメンバーが使う武器は今世に普及している武器と同じ性能であるわけがないのである。
これ程の武器なのだ。
自分達で独占して来たる時にその武器を使い武力行使していけば簡単に勝敗はつくであろう。
にも関わらず普及させた理由は、今普及している銃よりも更に高性能の銃が既に作られており、そして全員に行き渡り扱いも長けているという事に他ならない。
そして銃の扱いに関しては武闘大会のブラックローズの戦闘を見れば銃という武器を手にしてまだ日が浅い我々などより遥かに使いこなしている姿を見れば明らかである。
そして彼女達は単なる構成員レベルであり更に上がいるというアピールでもある。
なぜなら武闘大会に出ていた彼女達は全員奴隷だったからである。
これでは喧嘩も売れやしない。
何代続いているのか分からないのだがブラックローズの長は我々の想像を絶する程の叡智の持ち主なのであろう。
それは今の今まで我々ですらブラックローズという組織がある事すら知らなかったという事実こそがその証拠であろう。。
そしてそれと同時に何度シャドウクロウの面子を潰し、プライドを踏みにじれば気が済むというのか。
しかし我々シャドウクロウは策が無いわけでもない。
で、あれば一矢報いる為にもやらないという選択肢は無い。
そしてその矢に有りっ丈の猛毒を仕込んで見せよう。
そして俺は反逆の機会を静かに伺うのであった。
◆
宿敵に心配される悪役令嬢とは最早悪役令嬢なのだろうか?
そんな事を思いながら本日のお昼休み、メイドと共に二人飯の時間を過ごしていたりする。
因みに本日の場所は学園校舎の屋上である。
なぜそんな所で食べているのかと言うと、基本的にこの屋根の上には飛翔魔術で飛んで来るかハシゴを使うしか来れない場所であるからである。
これなら以前の様に尾行されてしまった場合でもわたくしの大切な時間を妨害される心配が無いという事である。
我ながら完璧な考えであると自画自賛をしてしまうのも仕方のない事であろう。
何故ならば我ながら自画自賛せざるを得ない考えであるからである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます