第104話 全くけしからん
レオ? か弱い乙女に対する口の聞き方も知らない様なお子様は当然論外ですわ。
「はぁっ!? シャルロッテっ! お前フランに何か弱みでも握られているのかっ!? 正気に戻るんだっ!! シャルロッテっ!! こいつがか弱い乙女の筈が無いだろうボゲはぁっ!?」
「今のはレオが悪いよ。 今さっき一度怒られているはずなのに、また直ぐにフランをそうやって野蛮みたいに言うんだから手に負えない。 何度も言うがフランはか弱い乙女なんだからな」
はい、ノア様のおっしゃっている事が大正解ですわ。
金のスーパーフランちゃん人形を差し上げましてよ。
「いや、いやいやいやっ! ノア様も見ましたよねっ!? 今俺がフランに扇子で打たれる所っ!! この俺様をこうも簡単に叩ける奴がか弱いわけがないじゃないですかっ!! シャルロッテもあの日の夜の事を忘れたとは言わせないぞっ!」
「レオ様、フラン様が白と言えば黒も白になるのです。 ですので間違えているのはレオ様です」
おっと、あの日の夜のとは何の事でしょう?
わたくしには一切何の事か分かりませんわ。
「しかし、今年の武闘大会は順当に進めばレオの優勝で終わりだな。 実につまらん」
「それ喜んで良いやつですよねっ!? ノア様っ!!」
しかし、ノア様とレオはなんだかんだで仲が良いですわねと頭の中でいけない掛け算を妄想する。
前世で私がまだ幼かった頃であればその計算式の良さが分からなかったのだが今なら余裕で分かるので、目の前で美形同士で仲良しアピールされ捗る捗る。
死亡フラグ製造機達はわたくしの頭の中で行けない妄想の刑ですわね。
全くけしからん。
しかしわたくしは武闘大会には出ないのですがブラックローズは出ないとは言っておりませんのよ?
あぁ、武闘大会が楽しみで仕方ない。
◆
「体調はよろしくて?」
「「「「はいっ! フランお嬢様っ!!」」」」
そして武闘大会当日、わたくしの目の前にはジュレミアにより川に捨てられた四人の奴隷が横一列に並んでいた。
彼女達はブラックローズの軍服を着て踵を鳴らしてビシッと姿勢を正すとわたくしの問いに息の合った返事でもって力強く答える。
その様は実にカッコいい。
ちなみにこの軍服であるが、可愛さ成分が足りないため何かワンポイント付け加えようと考えた結果奴隷達に原型を壊さない程度に改造して良い事にした。
もちろん、いいアイデアが浮かばなかったとかでは無いですから下手な勘ぐりはしない事をお勧め致しますわ。
しかしこの軍服改造であるが、各々好きにやり過ぎないように適度に改造して良い事にしたお陰でその改造具合を見て各奴隷達の性格をそれとなく知る事が出来、ことコミュニケーションにおいてはかなり助かっていたりする。
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