転生悪役令嬢は闇の秘密結社を作り、圧倒的武力で死亡フラグをブチ折って行く
Crosis@デレバレ三巻発売中
第1話 プロローグ
目が覚めると私は見知らぬ部屋のベッドで眠っていたようである。
その部屋は中世ヨーロッパ風のような作りをしており、私の住んでいるアパートはこんな部屋ではないし、それこそこんな高級そうな部屋で泊った事も無ければ、こんな部屋を提供できるホテルなどへ泊まれるほどの財力も無い。
ただの手取り十八万円事務仕事をしているОLであり、実家もごく普通の一般家庭であり金持ちの産まれという訳でもない。
だけれど、何故か私はこの部屋を見たことがあるような気がする。
何だか不思議な気分である。
とにかく、そんな事よりも今は何故私はこの部屋で眠っていたのかというのを知る事が最優先事項であろう。
あり得るとすれば昨日私は泥酔のうえ男性にお持ち帰りされてこうゆ雰囲気のラブなホテルへ来ているという事くらいであろうか?
しかしながら私は褒められた話ではないのだが自他ともに認める喪女歴=年齢でありとうぜん処女である。
そんな私は外で一人居酒屋で飲むような事を今までしたことも無ければ、昨日はコンビニでお菓子を買って家に引きこもって今ハマっている乙女ゲーム『君に恋してしまったから仕方がない』をプレイしていたのである。
そんな色っぽい話など私にある訳が無い。
因みに『君に恋してしまったから仕方がない』は昨日で丁度三十週目であった。
このゲームなのだが、ゲーム攻略パーセンテージがどうしても百パーセントにならずどこかに隠しキャラかストーリーがあるはずなのである。
しかしながらそれが何なのかを調べる為にネットで検索をしても誰一人知っている者はおらず、バグか制作側のミスなのではないかと言われている。
そして私も流石にバグか制作側のミスなのではないかと思い始めた所でもあった。
そんな事を思いながら上半身を起こすと、朝日に照らされて輝く金糸が私の頬をさらさらと流れて行くではないか。
「…………はい?」
不思議に思って私は自分の髪の毛をつまんで見ると、そこには黒髪ではないく金色に輝く髪の毛がそこにあった。
いやいやいや、そもそもわたしの両親は両方とも純日本人であり、家系も全て記憶している限りは黒髪の日本人である。
それにたとえ金色に染めたのだとしたらもっと痛んでキシキシしているはずである。
一体どうなっているのだ。
そして周囲を見渡せば姿見が目に入った為、私はベッドから這い出るように抜け出し今の自分の姿を確認するために姿見の前まで駆けだす。
「ど、どういう事よ、これ……」
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