多世界解釈による私の冒険譚
月簡
プロローグ
自分に銃口を突きつけて全てを終わらせようとしている私。
電車の隣に立つ人物にナイフを突き立てて移ろうとしている私。
爆弾を投げ込んで革命を起こそうとしている私。
一体どれが今の私?
久しぶりにこの夢を見た。耳元でアラームが鳴り響いていた。目をこすりながら一階に降りる。
「この世界」で一人で暮らしている私の家では、机の上に銃がおいてある。これが今回の目的を達するのに重要なのだろう。
その時、窓ガラスの割れる音と共に足音が聞こえてきた。銃を手にとって物陰に隠れる。
私は、「階段の上に出現した」。階段の上から銃を発砲すると私の存在は階段の上に確立した。
弾は男の一人に命中し、男は倒れた。他にいた数人が階段の上にいる私の方を一斉に向いた。
「なんでこんな朝っぱらから……」
私は銃を残弾いっぱいに発砲しながら男たちの後ろに出現した。そして床を思い切り踏んで音を立てて観測される。これで私の位置は確定された。
私は残りの男たちに蹴りを叩き込んだ。彼らは床に寝そべって動かなくなった。
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