第14話 新たな仲間と街
新領主として次の日の朝俺は、以前働いていた代官以下の者たちで、できる部下の判断で問題ないと言える者たちを集めた。
「集まってもらってありがとう。」
子爵の俺が最初の礼を口にしたのが珍しかったのだろう、ほとんどの者が驚いていた。
「私はある事業や薬が効果的であり、王国に貢献したと言う理由で子爵になった成り上がりだ。故に縁故も派閥もないと言える、辺境伯については信用しているので派閥かと言われればそうかもしれねいと言う程度だ。そこで君たちにお願いしたい、ここで以前と同じように働いて欲しい、当然お願いするのであるから待遇は以前より上の対応を考えている。10日までに考えをまとめて答えて欲しい。」
と言うと今までの慰労分と言いながらそこそこの一時金を与えて解散した。
「何人残るかな?君にいい人材の当てがあったら連れて来ていいがどうかな?」
ともと代官に言うと
「私は確定なんですね。」
と言うので
「そりゃそうだろ、神に祝福された2人を割くにはいかないし。君も行くあてはなかろう、死ぬ気で仕えて見ないか?」
と言うと
「死は神の範疇です、神が訪れるまでお仕えします。」
と答えて
「私に数人の当てがあります、本当に雇ってくれますか?」
「武士に二言はない」
「ブシ・・?そうですか。それなら早速連絡して来ます。」
と言うと馬に乗り王都に走り去った。
王都に似たような不遇の仲間がいるのだろう。
その後俺はできる部下と、領地内の自給率や生産物の確認をした。
「コレなら此処でも幾つかの特産品を作ることができそうだな。」
と言うと
「出来れば我が辺境伯領と被らないようお願いします。」
と言うできる部下に
「当然、ここでは日持ちがしないものを中心に又は辺境伯では生産が追いつかない物を中心にする予定だ。心配するな。」
と答えた。
「ご一考ありがとうございます。」
ーー 10日後
あの広間に集まった者達を見ながら俺は感心していた。
何故かって、だって成り上がりの貴族だよ。何の保証もないのにこんなに残ってくれたし集まってくれた。
その数、50人。
「よく集まってくれた、私がここの領主セブンだ。君たちの意向に沿った職を提供したい、それぞれ出来ることまたはしたい事を書いてくれ。それとここに家族で住むのか1人かなども書いてくれ、宿舎も新しくしたいと考えているからな。」
と言うと少しざわついた。
その後はできる部下に
「宿舎や街並み改善用の手配はできているか?」
と聞いた
「はいすでに到着しています。」
「よしそれでは街づくりをしようか。」
と言うと屋敷の外に出た、そこには古い街並みが全て撤去され広大な空き地があった。
以前住んでいたものには十分な金を与えて1月他所に行ってもらった。
家具は俺の収納魔道具で管理している。
住民は良い家族旅行が出来ると王都や知り合いの街に向かったようだ。
設計図を見ながらスキルをカンストさせた土魔法で、街の大通りから作り上げていく。
王都以上広い道幅、正確に領主邸を中心に扇形に街を形作る。
円が元になり、空いてる場所は公園や訓練場などだ。城壁も作っていく魔物が来る恐れは少ないが脅威はそれだけではないだろう。
街の規模もかなり大きくした、以前の街でも空き地が目立っていたのにと思うかもしれないが、住み良い場所には人は集まるものだ。
近くの川から濠を作り船でも荷物の運搬が可能にする、コレで重い荷物も運びやすくなる。
当然上下水道を完備し、魔道具の圧力機で蛇口を捻ると豊富な水が出る。
当然だが必要なものにはお湯の魔道具も提供する、システムバス、水洗トイレ、システムキッチン的な台所を完備した住宅を貴族用や職員用に作っていく。
住宅の材料は魔境の木材と鉱石に土魔法の石壁だ。次々に出来上がる住宅のそとわく、それに集めた職人が窓やドア壁を屋根を仕上げていく。
「コレだけ簡単な仕事ならこの街の規模でも・・一月かからんかもしれんな。」
職人がそう言いながら家を仕上げていく。
水路にははね橋や荷船が通過できるように橋をかける、船着場兼倉庫街も基礎から作り上げる。
重い荷を降ろすアームや滑車も備える。
倉庫街から線路を敷き思いに馬車を簡単に運べるように工夫した。
それらを見た辺境伯の出来る部下が
「コレはいいですね、うちでも導入しましょう。」
などと呟いていた。
そんな作業を1月ほどすると立派な街いや都市が出来上がっていた。
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