第87話 都市伝説
「ゴホン! 皆さんお久しぶりです!」
◆コメント欄◆
【おー、久しぶりだな】
【死んだかと思ってたわ】
【あれ? 花子さんマスクなし!?】
【花子さん、相変わらず美しすぎるわ】
「キャア! ほんと皆さん優しいですね!」
相変わらずの人気に、喜びが隠し切れない花子であった。
「ふふ、今日は……レベル25のダンジョンに行ってみようと思います!」
「配信を休んでいる間、私たちは遊んでた訳じゃありません! パワーアップして帰ってきました!」
ダンジョンに入り、『召喚獣の指輪』から久しぶりにカブトムシのドローンカメラを召喚する。
◆コメント欄◆
【レベル25!?】
【おいおい、こないだまでレベル10くらいじゃなかったっけ?】
【てか待てよ? 装備品やばくねぇか!?】
【え? 花子さん魔法使い!?】
【アキラの剣なんだソレ!?】
【エグいレアアイテム……宝くじでも当たったのか!?】
久しぶりの配信、そしてパワーアップした装備品にコメント欄は湧き上がる。
2人はレベル25のダンジョンを進む。
現れるモンスターは、前回までの配信とは違い強力なモンスターたちだ。
アキラは剣で斬り、花子は炎魔法で燃やす。
中堅配信者のレベルを遥かに超えた2人の戦いに視聴者は驚愕した。
いつものように黙々と戦うのではなく、カメラ写りを意識しながら見るものを楽しませる戦いでボスモンスターを倒し、ダンジョンをクリアした。
◆コメント欄◆
【強すぎ……】
【ちょっと見ない間にどんだけ強くなってんだ?】
【これがレアアイテムの力なのか!?】
【なんかもう、トップ冒険者みたいな戦い方だな】
【急に強くなりすぎじゃね? ダンジョン省ができたって噂聞くけど、召集されるんじゃないの?】
「ダンジョン省……?」
アキラと花子は1つのコメントに目がとまった。
(なんか聞いたことあるな……あー、前に店長が言ってたやつか!?)
まだ都市伝説のような扱いだが、政府が新しい組織を作ったと言う噂がダンジョン好きの中では流れていた。
ボスモンスターを倒し、ダンジョンガチャが現れる。
いつもなら、何度もパスをするため、1回目のガチャを回す事はないが今日は配信だ。裏技の存在を知られたくないアキラはガチャを回す。
『ガチャ!』
『回復草 レア度★☆☆☆☆』
「あー、残念! ハズレですねぇ!」
しっかりと悔しがるフリをするアキラ。
(久しぶりに1回目でガチャを引いたけど……普通はこんなザコアイテムばっかりなんだろうな……)
改めて、運をチャージする裏技の凄さを感じるアキラだった。
「それでは皆さん。高評価、チャンネル登録よろしくお願いします!」
こうして、『アキラちゃんねる』久しぶりのダンジョン配信は終わった。
強くなり、視聴者は一層増えそうな手ごたえを感じる2人だった。
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