身も蓋もない小話

saito sekai

人の新婚生活を嗤うな


ある時から、俺の顔はリス化しだした。どうにもこうにも、その変化は止まらない。隠そうにも、大きな出っ歯は不織布マスクを突き破る。さらに毛むくじゃらになり、絶望していた。そんな時、彼女に出会った。彼女もスカンク化する面相に絶望していたのだ。俺達は直ぐに運命を感じ、山奥でひっそり新婚生活を始めたのだ…


…その様子を空から、二人の神が見ていた。そして神は呟く。「なんと不憫な…」そばで聞いていたもう一人の神は、顔を覆ってしまっている。それに気付いた神は「そうだよな…悲しくなるよな…」と顔を覗き込んだ。するとなんと、泣いていると思った神は笑いを堪えている。    完

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身も蓋もない小話 saito sekai @saitosekai

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