NTRた後、神様に保護されました

黒鉄丸

NTRた後のエピローグ

ジリジリジリ!!カチッ


主人公「.......また眠れなかったな」


僕は、この世界の主人公.......らしい、この世界をあの子達と共に助ける役割があった、とか。


そんな僕は今、人目に付かない山奥で暮らしてる。


その理由は、共に世界を救う筈のあの子達が、変な男に寝取られた、そして僕に冤罪をふっかけて追放された。


僕に両親や血縁者が居ないし、みんなに見つからないように一人暮らしをする場所、それがここだった。


ここに来て、しばらく暮らしたら、外の世界が大変な事になっていた。


物資を買いに町に降りたら世紀末になっていたから。


僕と彼女達はパズルのようなものだ、僕が居ないと彼女達の力は十全に扱えない、逆に僕は彼女達が居ないと世界を救えない。


だからこそこうなった.......らしい


なぜそれを知っているのかって?それは.......


???「やあ、眠れなかったようだね」


主人公「あっ、神様こんにちは、今日は光の玉なんですね」


神様「ああ、下手に女体になったり人の形を取るとあのバカに性的に襲われかねないからね」ハア


主人公「大変ですねーお茶飲みます?」


神様「頂こう」


とまぁ、この世界の神様が色々教えてくれるからだ。


神様「本来は君達が世界をスムーズに正してくれるようにしたのに、外世界のせいでこんな事になったからね.......せめて君だけでも平穏に過ごして貰うよ」


と、神様直々に普通に過ごせる空間を提供してくれた、周りの関係ない人はただの禿山にしか見えないし自然も感じないって。


神様「最終的にはノアの方舟方式で浄化するから、絶対に外には出ないでね」


主人公「ノアの方舟ってわかんないですが.......ぶっちゃけ、今や世界の事もどうでもいいですからね僕、守る意味ないしだから出ません」


神様「すまないね……いや本当に」


主人公「そう言えば、外世界ってなんですか?」


神様「君たちが本の世界の住人って思うかい?」


主人公「.......まぁ力が降って湧いて出たし、英雄譚みたいだなぁ、みたいな感覚でしたね昔はまぁ現実ではあるんですが糞みたいな物語でも」


神様「君たちは本で描かれた英雄達だったんだ、原本では君と彼女達は本当に英雄だったんだ、成功し、失敗し、笑って、泣いて、たのしんで、傷ついて.......世界を救う」


主人公「.......」


神様「でも、その物語でも第三者によって手を加えられてしまう、『表現の自由』でね、君が糞みたいな物語に当たったのは、その影響、金の為か、色欲の為か、君が嫌いか、描きたかったからか、そんな理由で君が傷ついてしまう物語になった」


主人公「神様では直せなかったんですか?」


神様「僕もまた物語の登場人物、僕にできるのは終わった世界を洗い流し、ただの世界にする事だけさ」


主人公「ふーん」


神様「ただの世界になったら君は自由に生きていい、英雄は要らない、君だけの物語になるさ」


主人公「.......戦う力無いけどなー分け与え、受け止める力しか無いし」


神様「知っているかい?君を嫌う人は『なぜ戦わない、女に護られて情けない』って言ってたよ?そのせいでアンチ作品で君が愚か者になり馬鹿にされてボロボロになって死んでいる物語もある」


主人公「僕が1番わかっているのに.......」


神様「そんなアンチ作品を作る作者は持たざる者の妬みで筆を走らせるんだろうね、そんな彼らは君の代償を軽く見ている、力を分け与える力は寿命を削り、受け止める力は彼女たちのダメージを受け止めて身を削るのに、きっと知らないんだろうね、命を削る痛みを、死ぬかもしれない痛みを一身に受ける苦痛を」


主人公「ははっ、今は神様が治してくれたからノーダメージだよ」


神様「本当は世界を救った時に君たちに声を届け、僕が死にかけた君を救う役割だったんだ、そして.......いやこの先は言わない、言ってはいけないから」


主人公「.......あの子達の誰かと結ばれハッピーエンド、かな?」


神様「.......」


主人公「気を使わなくて良い、僕にとってはもうあの子達は気持ち悪い存在だから」


神様「.......うん、ごめんね口が過ぎた、今日は帰るよ、それとこれ」つ「???」


主人公「ああ、『深眠薬』かこれが無いと眠れなかったんだよな英雄の時も今も」


神様「.......」フヨフヨ


主人公「また来なよそれとありがとう」


神様「ああ、また来るよ」


天界


神様「.......」


神様の目の前に黒い壁があり、神の言葉で刻まれた文字がある、そこに書いているのは.......


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


姫騎士


色欲により主人公を裏切る、裏切りの後拠点で色欲に溺れ、モンスターの襲撃に襲われ重症を追う、容姿が崩れ、力を無くし、王家は滅びら捨てられる、現在乞食をしている、未来ではノアの方舟方式の浄化作業に巻き込まれて死亡する。


魔道士


色欲により主人公を裏切る、モンスターの襲撃時、恨みを持った同業者に攫われ現在異空間、脳髄のみ残される、肉体はキメラ、魂は脳髄、知識が使えなくなるその時まで、苦痛と共に生きる。


盗賊


色欲により主人公を裏切る、モンスター襲撃時、色欲男と共に逃走、現在、生きるので精一杯、未来ではノアの方舟方式の浄化作業に巻き込まれて死亡する。


聖女


色欲により主人公を裏切る、色欲の罪にて能力喪失、モンスター襲撃時、モンスターに攫われ現在苗床、未来ではノアの方舟方式浄化作業に巻き込まれて死亡する。


色欲男


主人公のヒロインを寝取る事により役割終了、色欲の権威剥奪、盗賊と共にモンスターの襲撃から逃げる、色欲の権威が無くなり盗賊に裏切られ現在今の世界に絶望している、主人公が希望と考え捜索するために放浪中、未来では操られた魔道士のキメラに囚われ、色欲の権威の残響に興味持たれ拷問のごとき実験をされる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「.......フフッ、このモノリスは本当に便利」


「だって、邪魔な存在達の未来を見ることが出来るから」


「この世界が寝取られの世界で良かった」


「だって」


そう呟いた時、光の玉は女性の姿に変わる。


女神「『私』があの子と結ばれるから」


「作者が出したファンブックにも出してない初期案として、私も主人公のヒロインとして描かれていたから」


「だけどその設定は死に設定になった、今は都合が良かったけど」


「あの子の蘇生シーンも私はセリフだけ、だから『女神』だって描かれなかった」


「私だってあの子と結ばれたかった.......」


「だから、見逃した」


「真実を知ったら敵意向けられるかな.......」


「そんな事考える暇はないよね」


「浄化が終わったら、女の子が怖くなくなるように童女姿で現れましょう」


「今は話し相手、近い内に相棒、未来では.......おっ、お嫁さん///」


「考えただけで幸せな未来だ、どんな道でも」


「.......ごめんなさい、だけど私もあの子と結ばれたい、そんな世界もあって良いよね?」


「だって、『表現の自由』があるならこんな未来でも良いよね?」


「あの子がバットエンドなんて.......絶対にさせない」


「たとえ、私が神で無くなろうとも」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


主人公


想定外の介入により、英雄ではなくなってしまう、女神の介入により、浄化の審判から除外、浄化の審判後、神の権威を剥奪された元女神と浄化された世界で過ごす。


女神


想定外の介入により、世界を正す事が不可能になる、浄化の審判後、神の権威を剥奪する。

その後人となった元女神は童女となり主人公と寄り添う。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


女神「さて、後継ぎに引き継ぎを終えないとモノリスの予言のままに.......」


神「よろしいのですか?女神では無くなりますよ」


女神「この物語は終わった、自由に生きれるならあの子と過ごす、神では無く人として、それが欲に溺れた私の贖罪になる、幸せな贖罪ですが」


神「.......」


女神「あなたが自由な世界の神になる、物語に縛られない、神様に」


神「わかりました、良き世界にしましょう、さようなら造られた縛られし神」


女神「頑張ってください、さようなら、産まれた自由な神」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


とある時雨が降った、外は1歩先も見えない土砂降りの雨、僕がいた山は晴れていたけど。

そんな状況では外には出れない、そう考えると


コンコン


「えっ、誰?」


そう聞くのも無理もない、神様ならドアとか壁とか関係なく入るし。

もしかして.......人?


ダンダンダン!


???「あけてー!」


「.......」


何故だろう、人なのに、怖く感じない、この声は。


「神様?」


???「そだよー!あけてー!寒い!」


ガチャ!


童女「こんばんは」


「え?なんで子供に.......」


童女「ここ守りつつ、浄化するって無茶しちゃって、人間になっちゃった」


「!?」


童女「.......えっと、神じゃなくなったから一緒に過ごしたいけど、ダメかな?」


「ダメじゃないけど、え?人間になれるの?大丈夫?」


童女「色欲男なら浄化でここに来る暇ないよ、なんせ豪雨とは言ってはいけない勢いの水量の雨が150日続くからねー」


「.......」


童女「うん、この山の中の生物以外殺す雨、これを振らせたのは私、そして、この山を守っているのも私、君以外の人を殺す選択をしたのは私、君はどうする?」


「とりあえず入りなよ」


童女「.......良いの?」


「世界とかどうでも良いしな」


童女「お邪魔します」


「いつもみたいに図々しく入りなよ」


童女「人には人の礼儀があるからね」


パタン


「これからどうなる?」


童女「後継ぎの神が選別した人と生き物は船に乗せている、しばらく世界は人の世では無くなるよ」


「それがノアの方舟って訳か」


童女「まぁノアは人名だから違う方舟になるけどね、善良な人の集落だし、浄化が終わったら会いに行けば良いよ」


「会えるのか?」


童女「魔法の絨毯があるだろ?」


「あるけどさ」


童女「上手くいかなかったら最終的には私と君がアダムとイブになる、それが気が進まないなら、人は全滅って感じかな?」


「アダム?イブ?」


童女「.......あー、家族になり人を増やす、ダメ?処女だけど」


「ブハッ!ゲホッゲホッ」


童女「大丈夫?」


「あんた神様でしょ!?」


童女「今は人だよ」


「.......」


童女「フフッ時間はある、のんびり考えて」


「まっ、そうするか」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


童女「これからの物語は見せられないよ?私は彼を裏切りたくない、『表現の自由』でもそんな『if』は有り得たくない」


童女「ただ言えることは」


女「彼はただの男となり、私はただの女になって」


老婆「そして歳をとって幸せに過ごした、それで良いじゃない」


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NTRた後、神様に保護されました 黒鉄丸 @siroganemaru

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