第25話

その結果、この『アフロディテ』は、嫉妬心を抑えられずに、夫である『ゼウス』を殺してしまおうと考えたのです。

でも、『ゼウス』は、それを事前に察していたらしく、ゼウスは、その時のためにあらかじめ、この『アフロディテ』が自分に対して抱いている嫉妬心を封印してしまったそうなのです。

その後、『ゼウス』は、この『アフロディテ』の事をとても可愛がりました。

しかし、この『アフロディテ』の嫉妬心は収まる事はなく、彼女は、ゼウスの目を盗んでは、他の男達と不貞を重ねていったそうです。そして、この『アフロディテ』は、とうとうその怒りが爆発してしまい、その矛先を夫の『ゼウス』に向けてしまったのです。

そのせいで、この夫婦の間には大きな亀裂が生じてしまう事になったのです。

その結果、この『アフロディテ』は自分の子供達に殺される事になるのです。

この話は『トロヤ戦争』と呼ばれる争いの事を指しているとされ、このトロヤ戦争の原因は、ギリシア側が仕組んだ策略なのだとも言われているのです。その理由は、トロイアス王が、アキレウスの父であるテッサリアの王パリスの首を斬るのを見た『アポロン』の怒りによって起こったとされる戦いだからです。

ちなみに、この戦いでは、ギリシア軍が大勝利を収める事になりました。しかし、この時の勝利も、『トロヤ』側の最後の一人であった『ヘレネ』を手に入れたかった為に起こったものだという説もあるそうです。

さて、この『ヘレネ』という女性は、後に『トロイアの王子』と結婚し、トロイア戦争で英雄達と共に戦ったと言われているそうです。

そして、この『ヘレネ』こそが、かつてトロイア王国を滅ぼした悲劇の元凶だったとされているのです。

この『ヘレネ』は、絶世の美女であり、トロイア王国の国王であったヘクトールに見初められ、求婚されたのです。そして、ヘクトールの妻となり、二人の子を儲けたのです。

しかし、この『ヘレネ』は、トロイアの英雄として名高いアイネイアースの妹でもあったのです。

その為、この『ヘレネ』は、兄であるアイネイアースを裏切ってヘクトールと結婚した事に罪悪感を抱いていたそうです。しかし、ヘクトールは、彼女を深く愛していて、この二人は、互いに激しく求め合っていたそうなのです。

でも、トロイ王家の血を引いていたこの『ヘレネ』は、トロイ王家の最後の生き残りだったので、この国の人々にとってはとても大事な存在でもありました。

しかし、トロイの滅亡の原因を作ったのはこの『ヘレネ』自身であり、トロイの王族達からすれば、この『ヘレネ』は憎むべき存在であったのです。

そのため、この『ヘレネ』は、トロイの人々に殺されそうになったのです。

そして、遂には、このトロイの王女は命を落としてしまったのです。

この時、トロイの王妃は、夫を殺した者達に復讐し、その者共を全て惨たらしい死に追いやった後、自らもその命を落としたそうです。

その遺体は、地下にある『カタコンベ(地下墓地)

』に埋葬されたと言われています。

その数日後、トロイは滅び去ったのです。

その後、トロイの跡地には、オデュッセウス率いるオリュンポス十二神の一柱であるヘルメス・トリスメギストスの手によって、新たな都市が建設されたのです。

それが、現在の『アテネ』です。

続いては『ヘラ』についてです。

この『ヘラ』には、実はもうひとつ名前があるのです。それは『ヘスティア』という名前なのですが、これは、ギリシャ神話における炉の女神の名前なのです。この女神は、主に竈の神としても崇められており、この女神には、他にもたくさんの別名があるそうなんです。例えば、「ケレス」、「デメテル」、「デウカリオン」、「ヘスティア」、「ホノリウス」、「ヒストリア」、「デメテル・レト」、「デメーテル・レト」、「デメテル・レア」、「デメテル・ナフサ」などがあり、それ以外にも「ヘスティアー」「ヘースティア(Hestiah)」、「ヘステイア(Hestia)」、「ヘズティア(Heztia)」、「ヘスペリス(Herbs)」、「ヘスペリデス(Herspelidus)」、「ヘレネー」「ヘレーナ」、「ヘレーズティア」(Here'tis)とも呼ばれているそうです。また、この女神は、オリュンポス十二神の一人で、ゼウスの妻でもあるのです。

この女神は、ゼウスとの間に多くの子供をもうけたとされていますが、その子供があまりにも多いため、ゼウスは、子供を十二人にまで減らしたそうなのです。

また、この女神は、ゼウスとエウロパとの間に生まれた娘だとも言われていますが、この話は『アポロン』や『アフロディテ』、『アルテミス』など他の神々との混同によるものなのです。

ちなみに、この女神は、ゼウスとヘラの二人の娘がいたそうなのですが、ゼウスは、この娘のどちらにも自分の権能を分け与えようとしたそうです。しかし、この二人の子供のうちの一人は、ゼウスが思っていたようにはならなかったのです。

そのせいで、ゼウスは激怒してしまい、この娘を殺してしまおうとしたそうです。

でも、ゼウスは、自分の妻であるヘラに止められたため、仕方なく、この娘を殺すのをやめることにしたそうです。

しかし、それでもゼウスの怒りは収まらず、結局、ゼウスはその怒りを鎮めるために、この娘を天界の最高神であるゼウスの住む宮殿の庭に監禁したそうです。そして、この娘はそこでゼウスの愛人達に育てられることになったのです。

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