第18話幼馴染み
「豊ちゃん、こっちこっち!」
「分かってるよ」
今日は幸子とデート。2人で出掛けるのはいつ以来だろうか?中学の時からは深雪を加えての3人、または直弘と麻季を加えた5人が普通だった。あ~、そうか、深雪の誕生日プレゼントを買いに行った以来だ。確か中3の時だ…。
「何を考えているの豊ちゃん?」
「幸子とこうして2人っきりで出掛けるのは深雪の誕生日プレゼントを買いに行って以来かなと思ってた」
「あ~、だね。豊ちゃんの事好きだったのに中々言えなかったから…」
「気持ちを伝えられたと思ったらあの日いきなりキスされたしな?」
「も、もう/////…そこは突っ込まないでよ!」
「照れてる幸子は可愛いな」
「豊ちゃんの馬鹿!そんなたらしの台詞を口にするなんて!」
「…最近たらしと言われる事が多いな。勿論分かってるんだけど面と向かって言われると…」
「そりゃあ…しょうがないよね。あんなに大勢可愛い彼女が居るんだから。勿論私も含めて…なんてね♡」
「…おっふ」
おっふ…最近覚えたての俺のリアクション。でも仕方無くない?人差し指を唇に添え、上目遣いからのウインク。言ってて少し恥ずかしかったのだろう。頬が赤みがかっている。可愛い♡可愛いよな~♡これしか出てこない。そして幼馴染み属性。完璧過ぎる。
「…幸子」
「どうしたの豊ちゃん?」
「悪い…」
「えっ?…んっ…チュッ♡……も、もう豊ちゃん強引だよ?」
「んっ…幸子が可愛い過ぎてキスしたくなったんだもん」
「だもんって女の子のセリフだからね?」
「「プッ…アハハ…」」
笑い合いながら買い物、ゲームセンター等定番のコースで2人過ごす。あっという間に時間は過ぎて帰り道。
「豊ちゃんとこうしてデート出来て嬉しい」
「俺もだよ」
「ねぇ…」
「どうしたの?」
「やっぱり…私ともしたい?」
「どうしたの急に?」
「…私、まだ心の準備が出来て無いんだけど…豊ちゃんとそりゃあ興味もあるし繋がりたいとも思うんだけど怖いし…でも、我慢させて他の子と発散するとか嫉妬するし…ゴメンね、何だか自分で何言ってるか分からなくなってきた。だからって皆とされるのが嫌って訳でもなくて仲間外れになりたくないっていうか…」
「大丈夫だから落ち着け。そういう事は2人のペース、幸子のペースで良いんだから。幸子が俺と繋がりたいと思った時で良いんだから!付き合ったりする事でお互い無理する様な関係ではなくて何でも話して無理なく自然体で付き合うのが一番大事なんだと思う…だから俺と幸子の幼馴染みペースでいこうぜ」
「プッ…幼馴染みペースって豊ちゃん何言ってんだか…うん。でもありがとう。私も大事にしてくれて」
「当たり前だからな」
「うん」
ゆっくりのんびりまったり関係を進める。手を繋ぐ。繋ぎ方は恋人繋ぎ。帰る迄も帰ってからも俺達はデートを楽しんだ。
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