第16話屋敷の増築

 愛が屋敷に越して来て一週間が過ぎた。その間、キャロルも本格的にこの屋敷に越して来た。屋敷の方も増築工事に入った。部屋はまだあるのに何故だろうか?皆に聞くと分かってるでしょっ?と言われた。多分、子供が出来た時の為…だよな?他に理由あるかな?


 キャロルが来てから夜の方は大変だ。キャロルは妹の渚と共に俺を一晩中監禁するからだ。いや…この話はよそう。イチャイチャした…そう考える事にした。深雪、遥、美麗、唯とも、ちゃんとイチャイチャする時間は忘れない。恋人との時間は大切に大事にしないとね。


 そして今日は真冬先輩と出掛ける事になっている。場所はこの街にある自然公園。自然を見ながらゆっくり俺と過ごしたいとの事。

お洒落をした真冬先輩は黒い服で大人っぽい服装に。


「真冬先輩。綺麗です」


「ふふっ、ありがとう。豊和君も決まってるわよ!じゃあ行きましょうか?」

「はい」


 早速公園へと向かう。公園に着くまでも着いてからも楽しく談笑。本当に不思議なモノだ。ゲームのヒロインとこうしてデートしているのだから。今更言うなって?今だから言えるんだよ。モブの俺に皆物凄い好意をいだいてくれてるんだから。そんな事も考えながら俺と真冬先輩は池のほとりにあるベンチへと腰掛ける。


「ねぇ、豊和君…」


「どうしたんです?」


「改めて、あの時私を助けてくれて本当にありがとう。それとそのせいで左手に重症を負わせてしまってゴメンね…」


「先輩、それはもう…」

「言っておきたかったのよ。私を救ってくれた白馬の王子様に♡」


「…分かりました。そんな格好良い感じでは無いですが。でも俺も真冬先輩をあの時助けられて本当に良かったと思っていますからね!」


「…豊和君はホントに女タラシね…ふふっ」

「女タラシって…」

「事実でしょ?あんなに豊和君を思ってくれてる人がいっぱいいるんだから。ほらっ、あそこの木陰にも1人居るでしょ?」

「…確かにそれは否定出来ないですね…。それと今日も茜先輩が見守ってくれてるんですね」


「ええ!茜は最高のボディガードだしね!」

「感謝感謝ですね」

「取り敢えず私から茜の事を言ったけど一旦置いておいて…」

「置いとくんですかぁ?」

「そりゃあねぇ!だって今日は私だけをいっぱい見てほしいから…」

「おっふ…」

 おっふ…ってホントに出るもんなんですね。漫画だけの世界と思っていました。こちらを上目遣いプラス頬を赤く、そして真っ直ぐこちらを見つめる真冬先輩。言葉が無くなるとはこの事だな。俺も真冬先輩から目が離せない。2人の距離が近付いていく…。お互いの息が掛かり合い…、唇がソッと触れ合う。柔らかく艶がある唇の虜になる。


「…ふふっ…好きな人とキスするって…本当に幸せね」

「うん、ですね」


「ねぇ…豊和君…今日は私を君のモノにしてくれるんだよね?」

「真冬先輩…」

「そろそろね、真冬。そう呼んで欲しい所だけど?」

「…真冬。俺と結ばれてくれますか?」

「はい!!喜んでっ!!!」



******


 高級ホテルのスイートルーム。愛美先輩のお陰で泊まる事が出来る。真冬が先にシャワーを浴び入れ違いにシャワーを浴びる。ベッドルームに戻ると真冬がベッドに裸体をバスタオルで隠し正座して待っていた。


「何で正座なんです?」


「べ、ベッドの中に恥ずかしいから横になって待っていようかと思ったのだけど、落ち着かなくて…」


「ドキドキが止まらないですよね」


「うん/////」


真冬が巻いているバスタオルを外すと芸術の様な見事に綺麗な白い裸体。


「あっ…恥ずかしい…」


「綺麗です…真冬」


─優しく真冬に触れていく…。


「あっ……んっ…」


「真冬…」


「んあっ……豊か…ずくん…んんっ…あっ」


─お互い触れ合って無いところが無い位触れ合っていく。


「真冬…そろそろ…」


「はぁはぁ…んっ…良いよ…来ても。…でも優しくしてね♡」


「うん…」


「あっ…豊和君が私の中に……っぅ!」


「大丈夫?」


「…んんっ…大丈夫だから…止めないで」




 こうして真冬と俺は結ばれた。そして…


『また…つ…結ばれ…』


聞き取れなかったけど不思議なそれでいて優しい声が俺には聞こえた気がしたんだ。


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