第19話「奏での戦士団壊滅」
遂にノイズは奏での戦士団への総攻撃を開始した。
茂はノイズラーの出現により現場に向かっていた。
「居た!って、アイツら……」
そこで茂はノイズラーに襲われている辰哉と太一を目撃する。
「ヤバいヤバいヤバい……」
茂は慌てて物陰に隠れる。
「何でアイツらが……まぁいいや。直ぐ助けるからな……」
茂は『ベースチェンジャー』を呼ぶ。
そして『変身』
ビートが登場し、辰哉達の前に現れる。
「大丈夫か?」
「あんたは……」
「早く逃げろ!」
「はっ、はい!」
辰哉達を避難させ、ビートがドラムノイズラー、キーボードノイズラーを相手に戦う。
その頃、テレビ局に現れたドレイクは裕二と琴音の前に。
裕二と琴音は他の共演者やスタッフを避難させ、それぞれブリッランテとフォルテに『変身』
ベースノイズラーとマイクノイズラーを相手に戦っていた。
だが、その一方ではジーグの手引きによりゼレーバとフリーゼが奏での戦士団本部を襲撃。
ゼレーバの攻撃により音曽根は重傷を負った。
ミューズは何とか逃げるがジーグがミューズを追う。
そしてフリーゼは神の楽譜の在り処を探り始める。
この最悪の状況を打開する事は出来るのか?
ビートはドラムノイズラーとキーボードノイズラーの2体を相手に苦戦。
「クソッ……やっぱ2体相手だとキツいか……」
だが、そこにボイスが到着。
キーボードノイズラーに飛び蹴りを喰らわせる。
「ボイス!」
「悪い、遅くなった」
「いや……良いタイミングだぜ……そろそろ本気出そうと思ってた所だ!」
一方、避難したミューズから助けを求められた新庄は1人、奏での戦士団本部に向かっていた。
音曽根楽器店の方から本部に入ると……。
「酷いなこりゃ……あっ、音曽根さん!!」
新庄は音曽根に駆け寄る。
「し……新庄君……」
「大丈夫ですか?今、救急車を呼びます!」
新庄はスマホを取り出し救急車を呼ぼうとする。
だが音曽根は血だらけの手で新庄の手を掴みそれを阻止する。
「音曽根さん?」
「私はいい……それより……ミューズさんを……」
「しかし……」
「あの人は奏での戦士団に必要な人だ……だから……何としてもミューズさんを守れ……」
そう言い残すと音曽根は力尽きた……。
「音曽根さん!音曽根さーん!!」
新庄は音曽根の意思を尊重し、ミューズを助けに行く事を決意。
「ノイズ……ジーグ……許さねぇ……」
新庄の闘志が炎の様に燃え上がる。
新庄はミューズを探して走り出す。
その頃、フリーゼは相変わらず神の楽譜の在り処を探していた。
そしてゼレーバは本部の中枢、世界各国の支部と連絡を取るコンピュータールームに侵入。
「さて……ここを破壊しなければ援軍が来てしまう恐れがありますからね……」
そして逃げたミューズを追うジーグ。
「ミューズさ〜ん……何処ですか〜?」
とある部屋で息を殺し隠れるミューズ。
その頃、ブリッランテとフォルテはベースノイズラーとマイクノイズラーを倒していた。
「ふぅ……何とか終わりましたね」
「ええ……本部に報告しておきましょう」
そう言ってフォルテが奏での戦士団本部に連絡を入れようとするが繋がらない。
「あれ?繋がらない……これじゃあ連絡が取れないわ……」
「本当だ……何かノイズが、入りますね……!ノイズ!」
「まさか……」
「ジーグが裏切った以上……あり得ない話じゃありませんね……」
「これが……宣戦布告?」
ノイズの襲撃を勘づいた2人は直ぐに本部に向う。
そして、ビートとボイスの戦いも終盤。
ビートは『ロックスターフォーム』にチェンジ。
「トドメだ!!」
必殺技『クライマックスブレイク』でドラムノイズラーを倒す。
そしてボイスも必殺技『ボイスインパクト』でキーボードノイズラーを倒す。
「よっしゃ!やったな!」
「ああ」
2人は変身を解除。
だが、物陰に隠れて辰哉と太一が戦いを見ていた。
「茂!?」
「ウソだろ!?」
「え?……お前ら……逃げたんじゃ……」
「いや……楽器が心配で……それより何だよさっきの?」
「いや……それは……だな……」
「あれ?君!前に会ったよね?」
太一が彰にも話を振る。
「え?いや……」
「本当だ!あの下手くそな歌の……」
「うるさい!」
「茂!どういう事だよ?ちゃんと説明しろよ!!」
「いや〜そう言われても……」
「はぁ……仕方ない。こうなったら正直に話すしかないだろ。栞さんも知ってるんだし良いだろ」
「あ……ああ……」
「何っ!?栞ちゃんはこの事知ってるのか!?」
「ああ……ちょっと前からな……」
だがそこに裕二と琴音が通り掛かる。
「茂!彰!」
「!裕二……琴音さん!!」
「えぇー!?マジックボーイズの佐野裕二に超人気アーティストの宮沢琴音じゃねぇか!!何がどうなってんだよ……」
「君達は?」
琴音が尋ねる。
「茂のバンド仲間です」
「あっ、じゃあまずかった?」
「いえ……今正体バレた所なんで……」
「ああそっか!……えぇ!?」
「それより2人揃ってどうしたんです?」
「まぁ……バレてるならいいか……本部で何かあったみたいなの……多分ノイズの仕業……」
「え?」
「本部と連絡が取れないんだ。2人も一緒に来てくれ」
「何ですって!?何かヤバそうだな……分かりました!」
「おい、茂……この状況説明しろよ!」
「……悪い、緊急事態なんだ。落ち着いたら必ず話すから説明はまたにしてくれ!」
「はぁ?」
「よし、行くぞ!」
茂は辰哉と太一への説明を後にし、4人で本部に向う。
その頃、本部では……。
身を潜めていたミューズだが……。
「見ぃ付けた……」
ジーグに見つかってしまった。
「!?」
「お久しぶりですね、ミューズさん。どうです?神の楽譜の在り処を教えてくれたら命は助けてあげますよ?」
そう言ってジーグはミューズの首を締め上げる。
「あっ……がっ!!」
「フフフッ……」
ジーグはミューズの首を締める右手に徐々に力を入れて行く。
「窒息と首をへし折られるのと、どっちが早いですかねぇ?」
だがそこに新庄が到着した。
「ジーグ!!テメェ!!」
新庄がジーグに掴み掛かりミューズの首を締めていた手を振り解く。
「ゲホッゲホッ……フェ……フェローチェ……」
「大丈夫ですか?」
「ええ……」
「ジーグ!!テメェ……そこまで落ちぶれたか……」
「おやおや……現役繰り上げ最強の貴方が随分イキってますねぇ」
「何だと……?」
「だってそうでしょ?最強のグランディオーソが死んでナンバー2の僕が抜けて……繰り上げで最強になっただけのあなたが……僕に勝てるとでも?いや……あの新入りがパワーアップした事でその繰り上げ最強の座すらも危ういか……」
ジーグは新庄を挑発する様に《繰り上げ》を強調した。
「テメェ……言わせておけば……だがな……俺も戦士だ。自分が馬鹿にされたから戦うんじゃねぇ……大切な人達を守る為に戦うんだ!!」
新庄は『ベースチェンジャー』を呼び『変身』
フェローチェが登場し、ジーグと対峙する。
フェローチェは『ベースソード』を抜きジーグに挑む。
しかしジーグはやはり強い。
フェローチェの怒涛の攻撃を見事に受け流しフェローチェを翻弄する。
両者一歩も譲らない激しい戦いが繰り広げられる。
「フェローチェ……ジーグ……どうしてこんな事に……」
そこに神の楽譜を探していたフリーゼも現れる。
「あ〜こんな所に居た……ミューズ……やっぱりあなたが神の楽譜の在り処を知っていそうね……」
フリーゼがミューズに近付く。
「や……やめて……何をするの……」
「ミューズさん!!」
フェローチェが気付きミューズを助けようとするが……。
ジーグがそれを邪魔する。
「おっと!戦いに集中しろよ……」
「くっ……ジーグ!お前にはもう戦士としてのプライドは無いのか?俺達を導いてくれたミューズさんがピンチなんだぞ!!」
「プライド?そんな物……もうとっくに捨てたさ……」
そう言ってジーグはフェローチェに容赦なく攻撃する。
「ぐあっ!?」
鈍い音と共にジーグの重いパンチがフェローチェの右腕の付け根部分を攻撃した。
まずい……今ので骨が……。
フェローチェは右腕の骨を折られ右腕が使えなくなってしまった。
激しい痛みでその場でうずくまるフェローチェ。
「フェローチェ!?……いやー!!」
ミューズの悲鳴が響き渡ったその時!
ミューズの体は突如神々しく輝き出した。
「何だ……?」
「こ……これは……?」
続く……。
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