愛を喰らう化物
齋藤輪廻
プロローグ
おなかすいた。
彼女はいつも空腹で、何を食べても満たされない。
ただそんな彼女の心を満たせる。それは愛だった。
彼女は貪欲に愛を求め、喰らった。彼女は愛を喰らう化物だった。
それは、とても美しい愛も、どす黒いおぞましい愛も全て残らず喰らい尽くしていた。
彼女の名前は という。
は愛を知らなかった。
愛とはどんなのか、いつも腹を空かしていた
彼女は願った。
いつか私を満たす愛があると。
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