第2章 第15話 バイスティ町
ラポーラとキュービーは街に入り、まずは門番の人に言われた通行証を作りに事務局に行く事にした。通る人に事務局の場所を聞くと街の中心部にあるとの事であった。とても親切に目線を合わせて教えてくれた。赤いオーラの人もいないし、この街はいい街だと感じた。
街の中心部に着き、事務局をさがす。異世界文字だが、普通に読む事ができる。思えば言葉も普通に話せ、聞く事ができていた。
看板を探すと【バイスティ町事務局】と書かれているのを見つける。この街はバイスティ町と言う名前らしい。外観はレンガみたいな石が積まれたヨーロッパ風の建物だ。ラポーラはキュービーは外で待たせて、建物の中に入る。入口の警備っぽい、鎧に片手剣を腰につけている人に通行証は何処で作れるか聞く。
「通行証はこのまま進んだ金色の髪の女の所だ。」ラポールは鎧の人に教えてもらい、金髪の女の人の所に行く。行くと金髪の人はにっこり笑いどうしたのか尋ねた。
「別の町から仕事を探しに来たのですが、通行証がないので発行して下さい。」
「丁寧に説明できるね。通行証はね12歳からしか発行出来ないんだけど何歳かな?」
ラポーラは素直に7歳だと答える。お姉さんは発行できないと答えた。どうすれば発行できるか尋ねると…
「通行証を発行するには、別の町から来ても仕事をして、寝る所を確保する必要があるの。まず最初はギルドに入る事ね。商業、冒険者、農業、加工などがあるけど、入る事ができるのは12歳からなの。後は店を自分で作ることね。これは才能があれば何歳からでもできるの。ある程度税が取られるから、払えなかったら通行証が無効になるわ。」
ラポーラは教えてくれたお姉さんに礼を言って帰ろうとなった時、お姉さんはラポーラに申し訳なくはなす。
「このバイスティ町は12歳に満たない子で保証人がいなくて仕事がない人は仕事ができるまでどの町の子どもでも、通行証がない人は何処か経営している孤児院に入らないといけないの。もう外に出ることはできないわ。」
まさかの事態だ。ラポーラは声が出なかった。最初に事務局に来てしまった事がそんなまさか。門毎に門番がいる。逃げる事はできない。勝てると思うけど、怪我はさせたくない。
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